貴方に出会った幸せ〜人生初の恋〜

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修学旅行 最終日②

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点滴を繋がれており、ベットからあまり動けずにいた。
ただ、ボンヤリと外を眺めていては、今日皆帰るんだなぁって思ってしまう。
帰る道中にあった思い出や、もしかしたら告白して付き合ったりしたりし始めた人もいるかも知れない。
藤原さんの翔太君に対する告白は無く、ホッとした部分も心の何処かにはあった。

でも、翔太君が連絡をくれない理由が見つからず、それだけが気がかりで堪らない…。
あれから一切連絡は無い。

綾や佐藤君から私の事聞いていると信じたい。
早く会いたい…。何故くれないの?連絡…。

ピリリリ…

思わず直ぐに画面も見ずに着信を取った。

「もしもし!」
「ビックリした、えりりん、早いよ」
「なんだ…あや、か…」
「ごめんね、翔太君じゃなくて」
「何?」
「伝言、翔太君から。明日退院だって聞いたから病院出たら連絡して、だって」
「なんで…翔太君、自分から言わないの?教えて、あや」
「今は少し話すのは辛い…って言ってたよ、詳しくは分からないけど、明日、連絡してね。じゃあ」


翔太君、何か隠してるのかな…。
話すのは辛いって何?
明日まで連絡したら迷惑って言われてるみたいでモヤモヤが一気に溜まってしまう。
綾から聞いた伝言を頭の中で解釈し、理解しようとしたけど、答えは出てこない。
まだ、時計は昼前で、ここから半日以上過ぎないと話せないもどかしさが心を締め付ける。

携帯で撮った写真を何気なく見ては、笑顔になるよりどうして…と呟いてしまう。
辛さからベットに頭を潜り込ませ、さらに体を丸く屈む感じにして、泣いた。
「話したい…、1分でいいから、声聞かせて…」
と願いながら。

気付くとそのまま寝ていたみたいで、点滴も終わったみたいだ。
終わりそうならナースコールを、と言われていたので慌てて押した。

「入りますよー」

看護師さんが素早く点滴を変え、ご飯どうするか聞いてくる。あまりお腹は空いてないが、食べない訳には、と思いお願いした。

「あの…」
「なんですか?」
「外、歩いていいですか?」
「んー…ちょっと先生に聞いてきますね」
そういうと、病室をパタパタと出て行った。

ずっと病室にいるとモヤモヤが晴れないと思い、外に行きたくなった。
天気も良く、日に当たりたい。憂鬱な気持ちが少しは変わると信じて…。

「中村さん、いいみたいです。ご飯置いときますね、食べたらゆっくり歩いて行ってくださいね」
「ありがとうございます」

目の前に出されたご飯を食べるが、やはりあまり食べれない。お腹がすいてないのと、考えすぎて箸が動かない…。
残してごめんなさい、って気持ちだったが、そのまま病室を出て、病院の外を歩き始めた。

周りには入院している人達だろう、お年寄りや介護する人などが談笑したり、孫と見られる子供と話している。
あんな風に私も翔太君と話したい…。
日が目に入ったのだろうか…ポロッと涙が出てきてしまった。
いや、違う…日のせいじゃない。

私はずっと男性を避けてきてる人生だった。
男性は怖い…怒ったりしたら手を出す。そうされた訳でもないのに心に刷り込まれていた。
でも…翔太君は違うと思う。いや、違ってくれるはず。
近くにいて、怖さや拒絶する気持ちが自分に出てこない家族以外で唯一の人な気がする。

多分これが、「好き」って事なんだと思う。

私は翔太君が好き…もう隠すとか逃げるんじゃない。

翔太君と付き合いたい。その先も一緒に…。
早く明日が来て…。来たら私は翔太君に人生初の告白をしよう。そう心に決めた。
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