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第2章 奮闘する王子様
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しばらく、笑い声が室内に響き渡る。
「ブハッ……ゴホッ……ひっ……いやホントすみません……たっ……タロウさん……」
泣きながら笑うエドガー。
「お……おま……いくら……おも……しろ……ぐっ……」
それを諌めようとするクロードも、最早衝動を抑えられなかったらしい。額に手を当てて震えている。
「いやあ、表情筋が硬くて……」
太郎は、真っ赤になりながら頬を搔く。まさかここまで硬いとは……頬を引っ張ってみるが、ただ痛いだけだった。
ようやく落ち着いた頃、太郎は本題に入る。
「ってことでさ、何でエカチェリーナ嬢の事件だけ、捜査があんなに杜撰なんだよ。」
二人を交互に見ながら、太郎は胸につっかえていた疑問をぶつける。偶に、ほんの軽微なミスや、明らかに太郎でも分かるほどおかしな案件が回ってきてしまうことも確かにあった。しかし、流石は大国の責を担う貴族の集まりだ。有能な家臣が揃いも揃っている。何より、気の置けない友人二人の活躍には目を瞠るものがある。それなのに、
「一方的な捜査、これって全部、証拠不十分じゃん。」
ここまで杜撰な捜査とも言えない捜査で、王子の婚約者の罪を責め立て、挙句の果てには流刑にしようとしていた、その意味が、太郎にはどうしても分からない。
親友二人は、互いの目を見合わせる。やがて、沈黙する。
「エカチェリーナ嬢の素行に問題があるとか?」
太郎の問いに、二人は揃って首を振る。
「……実はエカチェリーナ嬢が浮気してた……とか?」
考え難い問いに、
「エカチェリーナ嬢の名誉を損なう発言は慎んでもらおうか。」
すかさず、凄い剣幕でクロードが反論する。やはり、何かがおかしい。
このところずっと、会う人会う人に、エカチェリーナの素行を確認してきた太郎だったが、口々に、
『エカチェリーナ様はそんな方じゃない筈、なんですけど……』
『私はとても良くしてもらいました。人間って分からないものですね。』
『私のような身分の低い者にも、変わらず接して下さっていたのに……どうしてあのような事、してしまったのでしょう……』
素行を疑うに足る証言が出てこない。共通するのは、『良い人だった』こと、『あんなことをするとは考えられなかった』ことだ。言い換えれば、皆、確証の有無に拘らず、エカチェリーナの罪状は、『全てあったこと』となってしまっている。
「何で皆、疑問を持たないんだろう。」
二人の親友は、やはり、その問いかけに答えない。
「お前らも、エカチェリーナ嬢のこと、慕ってるんだろ?」
その代わりに、小さく頷いた。
「ブハッ……ゴホッ……ひっ……いやホントすみません……たっ……タロウさん……」
泣きながら笑うエドガー。
「お……おま……いくら……おも……しろ……ぐっ……」
それを諌めようとするクロードも、最早衝動を抑えられなかったらしい。額に手を当てて震えている。
「いやあ、表情筋が硬くて……」
太郎は、真っ赤になりながら頬を搔く。まさかここまで硬いとは……頬を引っ張ってみるが、ただ痛いだけだった。
ようやく落ち着いた頃、太郎は本題に入る。
「ってことでさ、何でエカチェリーナ嬢の事件だけ、捜査があんなに杜撰なんだよ。」
二人を交互に見ながら、太郎は胸につっかえていた疑問をぶつける。偶に、ほんの軽微なミスや、明らかに太郎でも分かるほどおかしな案件が回ってきてしまうことも確かにあった。しかし、流石は大国の責を担う貴族の集まりだ。有能な家臣が揃いも揃っている。何より、気の置けない友人二人の活躍には目を瞠るものがある。それなのに、
「一方的な捜査、これって全部、証拠不十分じゃん。」
ここまで杜撰な捜査とも言えない捜査で、王子の婚約者の罪を責め立て、挙句の果てには流刑にしようとしていた、その意味が、太郎にはどうしても分からない。
親友二人は、互いの目を見合わせる。やがて、沈黙する。
「エカチェリーナ嬢の素行に問題があるとか?」
太郎の問いに、二人は揃って首を振る。
「……実はエカチェリーナ嬢が浮気してた……とか?」
考え難い問いに、
「エカチェリーナ嬢の名誉を損なう発言は慎んでもらおうか。」
すかさず、凄い剣幕でクロードが反論する。やはり、何かがおかしい。
このところずっと、会う人会う人に、エカチェリーナの素行を確認してきた太郎だったが、口々に、
『エカチェリーナ様はそんな方じゃない筈、なんですけど……』
『私はとても良くしてもらいました。人間って分からないものですね。』
『私のような身分の低い者にも、変わらず接して下さっていたのに……どうしてあのような事、してしまったのでしょう……』
素行を疑うに足る証言が出てこない。共通するのは、『良い人だった』こと、『あんなことをするとは考えられなかった』ことだ。言い換えれば、皆、確証の有無に拘らず、エカチェリーナの罪状は、『全てあったこと』となってしまっている。
「何で皆、疑問を持たないんだろう。」
二人の親友は、やはり、その問いかけに答えない。
「お前らも、エカチェリーナ嬢のこと、慕ってるんだろ?」
その代わりに、小さく頷いた。
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