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第2章 奮闘する王子様
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息の詰まりそうな話し合いだった。正直に言おう、息はとても詰まった。隣にエドガーが控えてくれているのが、唯一の心の支えだった。無理もない、この屋敷は、自分にとって、踏み入ってきた『敵』そのものなのだから。
「実は、事件を再捜査したいと……思って……」
声が、尻すぼみに小さくなっていく。仕方ないと思う。目の前の圧が、増したのだから。
「……そうですか。」
もう少し拒否反応が返ってくるかと思ったが、予想外にエカチェリーナは考え込んでいるようだ。どちらにせよ、この件の真相を明らかにするには、被害者ーーセイラだけでなく、加害者となっているエカチェリーナの協力が不可欠なのだ。
「実は、私もその件については異議を申し立てようと思っておりましたの。」
どこか他人行儀な彼女からは、ただ、無機質な言葉が発せられるばかり。
「じゃあ、」
希望を抱くが、
「けれど、貴方がたの捜査は、失礼ですけれど信用できません。」
エカチェリーナは一気にそれを潰しにかかる。無理もない。そのきっかけを作ったのは、紛れも無くフィリップ本人なのだから。
「……せめて、貴方の言い分を聞きたい。」
ここで折れるわけにはいかない。たとえ、鋼のような意思を彼女が持っていようと、ここは譲れないのだ。彼女自身の為にも。
「……」
エカチェリーナは答えない。
「実は、捜査資料を見返したんだ。」
やはり、それに返答は返ってこない。エカチェリーナはとても優秀な女性だ。フィリップの記憶と、二人の親友の話でも、それはひしひしと感じた。
「そうすると、貴方の証言が余りに少ないことに気がついた。」
淡々と、事実を述べる。今は、それだけしかできないし、してはいけない。エカチェリーナの肩が、ぴくりと跳ねる。
「だから、貴方の話を……」
「……今更何を話せばいいの?」
気丈だったエカチェリーナが、口を差す。
「貴方、私が話した時、私の話を聞こうとしてくれた?」
段々と、言葉が熱を帯びる。
「貴方、何も聞こうとしなかったわよね?」
静かな怒りが、太郎の心拍を上げていく。
「待ってくれ、それは……」
何故、フィリップはエカチェリーナの話を聞こうとしなかったのか、思い返そうとした瞬間、鋭い頭痛が太郎を襲う。
「……大丈夫ですか。」
すかさず、エドガーが背中をさする。
「俺は、君のことが好きなんだ!」
頭痛に抗う。脈絡なく、そう叫ぶ。それが
自分と本人、どちらの言葉か分からぬまま、再び太郎の意識は、闇の中へと消えていった。
「実は、事件を再捜査したいと……思って……」
声が、尻すぼみに小さくなっていく。仕方ないと思う。目の前の圧が、増したのだから。
「……そうですか。」
もう少し拒否反応が返ってくるかと思ったが、予想外にエカチェリーナは考え込んでいるようだ。どちらにせよ、この件の真相を明らかにするには、被害者ーーセイラだけでなく、加害者となっているエカチェリーナの協力が不可欠なのだ。
「実は、私もその件については異議を申し立てようと思っておりましたの。」
どこか他人行儀な彼女からは、ただ、無機質な言葉が発せられるばかり。
「じゃあ、」
希望を抱くが、
「けれど、貴方がたの捜査は、失礼ですけれど信用できません。」
エカチェリーナは一気にそれを潰しにかかる。無理もない。そのきっかけを作ったのは、紛れも無くフィリップ本人なのだから。
「……せめて、貴方の言い分を聞きたい。」
ここで折れるわけにはいかない。たとえ、鋼のような意思を彼女が持っていようと、ここは譲れないのだ。彼女自身の為にも。
「……」
エカチェリーナは答えない。
「実は、捜査資料を見返したんだ。」
やはり、それに返答は返ってこない。エカチェリーナはとても優秀な女性だ。フィリップの記憶と、二人の親友の話でも、それはひしひしと感じた。
「そうすると、貴方の証言が余りに少ないことに気がついた。」
淡々と、事実を述べる。今は、それだけしかできないし、してはいけない。エカチェリーナの肩が、ぴくりと跳ねる。
「だから、貴方の話を……」
「……今更何を話せばいいの?」
気丈だったエカチェリーナが、口を差す。
「貴方、私が話した時、私の話を聞こうとしてくれた?」
段々と、言葉が熱を帯びる。
「貴方、何も聞こうとしなかったわよね?」
静かな怒りが、太郎の心拍を上げていく。
「待ってくれ、それは……」
何故、フィリップはエカチェリーナの話を聞こうとしなかったのか、思い返そうとした瞬間、鋭い頭痛が太郎を襲う。
「……大丈夫ですか。」
すかさず、エドガーが背中をさする。
「俺は、君のことが好きなんだ!」
頭痛に抗う。脈絡なく、そう叫ぶ。それが
自分と本人、どちらの言葉か分からぬまま、再び太郎の意識は、闇の中へと消えていった。
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