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間章2 王子が平民を溺愛していますが、理解できません。
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小さい頃から、四人、ずっと一緒だった。皆それぞれ役割が違う。一人は王様、一人は王女、一人は文官、一人は騎士。それでも、
「誰かが間違えた時は皆で止める。皆とは、そんな仲でいたいんだ。」
ある春の日、一人の少年は言う。他の三人は頷く。時が経っても、片時も、その誓いを忘れたことはなかった。
やがて、一人の少女は美しく育つ。王子は彼女を愛していた。感情を隠す事に慣れた頃、彼の顔は、二度とそれを現すことはない。それでも、
「エカチェリーナ、とても……似合っている。」
「……ありがとう。」
当に、理想の恋人同士。それを、二人の親友はずっと見守った。その愛が、ずっと永遠であることを、疑いもしなかった。
そんな日々は、ある日突然崩れ去る。平民達の生活を視察しに行った王子が連れてきたのは、いかにも狡猾な平民の女。一時の熱病だと、そう思っていたのに。
「エカチェリーナとの婚約を破棄したい。」
「……え?」
耳を、疑った。いつの間にか表情を映さなくなった顔からは、その真意が見えなかった。
「ご冗談を……」
「……俺は、本気だ。」
二人の親友は、彼を全力で止める。それでも、頭を抱える彼は、その進言を聞き入れない。
そして、
「エカチェリーナを、断罪する。」
やはり、頭を抱えながら、王子は宣言する。もちろん、親友二人は諌める。なんせ、証拠が不十分。それでも、
「口答えをするなら、お前らもクビだ。」
言い出しっぺの王子様。いつかの誓いを忘れてしまったらしかった。
「誰かが間違えた時は皆で止める。皆とは、そんな仲でいたいんだ。」
ある春の日、一人の少年は言う。他の三人は頷く。時が経っても、片時も、その誓いを忘れたことはなかった。
やがて、一人の少女は美しく育つ。王子は彼女を愛していた。感情を隠す事に慣れた頃、彼の顔は、二度とそれを現すことはない。それでも、
「エカチェリーナ、とても……似合っている。」
「……ありがとう。」
当に、理想の恋人同士。それを、二人の親友はずっと見守った。その愛が、ずっと永遠であることを、疑いもしなかった。
そんな日々は、ある日突然崩れ去る。平民達の生活を視察しに行った王子が連れてきたのは、いかにも狡猾な平民の女。一時の熱病だと、そう思っていたのに。
「エカチェリーナとの婚約を破棄したい。」
「……え?」
耳を、疑った。いつの間にか表情を映さなくなった顔からは、その真意が見えなかった。
「ご冗談を……」
「……俺は、本気だ。」
二人の親友は、彼を全力で止める。それでも、頭を抱える彼は、その進言を聞き入れない。
そして、
「エカチェリーナを、断罪する。」
やはり、頭を抱えながら、王子は宣言する。もちろん、親友二人は諌める。なんせ、証拠が不十分。それでも、
「口答えをするなら、お前らもクビだ。」
言い出しっぺの王子様。いつかの誓いを忘れてしまったらしかった。
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