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4章:返り咲いちゃいました~そしてカエルは王妃に~
なんとしてでも変えてやる、自分だけのオメガに
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『そうだ、慌てずに確実に行わなくてはいけない。
こちらのほとばしる熱情と愛される性を存分に注入するのだ。
したいはずだ、従え。
そうすれば、結ばれて幸せになれる』
とその内なる声は再び繰り返された。
(これはアレだな…)
言うまでもなくイソップドゥ・ワーの魔術だ。
(したいはずだ、従え…か)
どうにも抗いがたい欲求が唐突にしてコンコンと湧き上がり、思考を支配し始めていて。
確かにそうだと同意する。
いや強固な意思と信念を持った者であるならば、理性を総動員して立ち向かえなくはないだろう。
けれども、その命令に従えば、途方もない気持ちいいが待っているという刷りこみまでもが見事になされていて。
逆らうまいと思うのだ。
気持ちよく支配されるか、苦しく抗うか、どちらにするかとなった場合。
大半が気持ちよく支配される方を選ぶだろう。
それが呪術による操縦だ。
思考の植え付け、一種の洗脳とも取れる。
(こちらのほとぼしる熱情と愛される性を…存分に注入する…か)
チカチカと光が点滅するかのように心の奥底で欲求が見え隠れし続けている。
つまりそれはどういうことを意味しているのかと考え、そうかと行き着き、口角を上げた。
命じられるまでもない。
「王さま…あ、あの、あの……ケロ」
「あぁ、すまない」
怪訝そうに見つめてくる漆黒の瞳に本来の青さが重なる。
青い瞳のヘケロがもはや揺らぐことなく視えている。
やれば、すぐに手に入る。
従わないはずがない。
微笑んで返した。
「少し手荒くなるかもしれないが、いいな?」
「は、はい…ケロ」
両手を胸の前に組んでおずおずと頷いた姿に瞳を細めて舌先で唇を舐める。
静かに息を吸うと顔を下げた。
「アッ!!…ケロ!!」
右側の膝を噛むや否やフゥーと吹きこんだ。
「ンンーッ!!…ケロ!!」
一層艶めいた声を上げながらビクビクッと小柄な身体が震え上がる。
ぼわんっと煙が吹き出した中、顔を離すと左脚を高く持ち上げる。
内股に歯を立てた。
「アァーッ!!…ケロ!!」
噛まれた肉体がまた跳ね上がる。
強く押さえつけるとフゥーと注ぎ入れた。
「ンンーッ!!…ケロ!!」
「あぁ、ヘケロ…」
身悶えた相手にたまらないなと感極まる。
感じるのは異常なまでに強い突き上げで。
心も身体も渇望している。
それが相手に触れることで満たされる。
実行したことで枷が外れた。
瞳が爛々とした光を放った。
「あ、な、なに…お、おうさま…ハァハァ…ケロ」
煙で覆われた寝具の上から困惑している声が聞こえる。
「な、なんか…ハァハァ…な、なんで…ハァハァ…ケロ」
戸惑っているのはいきなりの激しさか。
それとも身の内の変化か。
けれどもこうなったら止まらない。
次は胴体だと。
巻かれていた布を荒々しく取り払うと剥き出しになった細い腰へと歯を立てた。
「アァーッ!!…ケロ!!」
大きく波打った相手の肉体へと。
移れとばかりに大量に注ぎ入れる。
そう、人間化と同時に目指しているのはオメガ化だ。
最強のアルファである自分の番になるのだ。
だから最高のオメガにしたいのだ。
新しく生まれ変わるヘケロの肉体へ身の内に潜在するオメガ性を注ぐ、結ばれるために――それが声の指示だ。
そのまま強引に露わになった胸にも食らいついた。
「ンンーッ!! ンンーッ!!…ケロ!!」
ぬいぐるみの肌に隠れた小さな突起を交互に噛んで引っ張ってのけぞらせる。
華奢な手が抗議するかのように肩に指先を食いこませてくる。
「や、やぁっ…まっ…まって…ハァハァ…アァッ!!…ケロ!!」
こちらのほとばしる熱情と愛される性を存分に注入するのだ。
したいはずだ、従え。
そうすれば、結ばれて幸せになれる』
とその内なる声は再び繰り返された。
(これはアレだな…)
言うまでもなくイソップドゥ・ワーの魔術だ。
(したいはずだ、従え…か)
どうにも抗いがたい欲求が唐突にしてコンコンと湧き上がり、思考を支配し始めていて。
確かにそうだと同意する。
いや強固な意思と信念を持った者であるならば、理性を総動員して立ち向かえなくはないだろう。
けれども、その命令に従えば、途方もない気持ちいいが待っているという刷りこみまでもが見事になされていて。
逆らうまいと思うのだ。
気持ちよく支配されるか、苦しく抗うか、どちらにするかとなった場合。
大半が気持ちよく支配される方を選ぶだろう。
それが呪術による操縦だ。
思考の植え付け、一種の洗脳とも取れる。
(こちらのほとぼしる熱情と愛される性を…存分に注入する…か)
チカチカと光が点滅するかのように心の奥底で欲求が見え隠れし続けている。
つまりそれはどういうことを意味しているのかと考え、そうかと行き着き、口角を上げた。
命じられるまでもない。
「王さま…あ、あの、あの……ケロ」
「あぁ、すまない」
怪訝そうに見つめてくる漆黒の瞳に本来の青さが重なる。
青い瞳のヘケロがもはや揺らぐことなく視えている。
やれば、すぐに手に入る。
従わないはずがない。
微笑んで返した。
「少し手荒くなるかもしれないが、いいな?」
「は、はい…ケロ」
両手を胸の前に組んでおずおずと頷いた姿に瞳を細めて舌先で唇を舐める。
静かに息を吸うと顔を下げた。
「アッ!!…ケロ!!」
右側の膝を噛むや否やフゥーと吹きこんだ。
「ンンーッ!!…ケロ!!」
一層艶めいた声を上げながらビクビクッと小柄な身体が震え上がる。
ぼわんっと煙が吹き出した中、顔を離すと左脚を高く持ち上げる。
内股に歯を立てた。
「アァーッ!!…ケロ!!」
噛まれた肉体がまた跳ね上がる。
強く押さえつけるとフゥーと注ぎ入れた。
「ンンーッ!!…ケロ!!」
「あぁ、ヘケロ…」
身悶えた相手にたまらないなと感極まる。
感じるのは異常なまでに強い突き上げで。
心も身体も渇望している。
それが相手に触れることで満たされる。
実行したことで枷が外れた。
瞳が爛々とした光を放った。
「あ、な、なに…お、おうさま…ハァハァ…ケロ」
煙で覆われた寝具の上から困惑している声が聞こえる。
「な、なんか…ハァハァ…な、なんで…ハァハァ…ケロ」
戸惑っているのはいきなりの激しさか。
それとも身の内の変化か。
けれどもこうなったら止まらない。
次は胴体だと。
巻かれていた布を荒々しく取り払うと剥き出しになった細い腰へと歯を立てた。
「アァーッ!!…ケロ!!」
大きく波打った相手の肉体へと。
移れとばかりに大量に注ぎ入れる。
そう、人間化と同時に目指しているのはオメガ化だ。
最強のアルファである自分の番になるのだ。
だから最高のオメガにしたいのだ。
新しく生まれ変わるヘケロの肉体へ身の内に潜在するオメガ性を注ぐ、結ばれるために――それが声の指示だ。
そのまま強引に露わになった胸にも食らいついた。
「ンンーッ!! ンンーッ!!…ケロ!!」
ぬいぐるみの肌に隠れた小さな突起を交互に噛んで引っ張ってのけぞらせる。
華奢な手が抗議するかのように肩に指先を食いこませてくる。
「や、やぁっ…まっ…まって…ハァハァ…アァッ!!…ケロ!!」
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