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4章:返り咲いちゃいました~そしてカエルは王妃に~
ぼく…どうなっていますか…
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耳を占めるその声はほぼ嬌声だ。
否が応でも煽られる。
強く噛んでフゥー、フゥーと流しこみ、アァッ、アァッとさらに身悶えさせた。
「まっ…まって…ハァハァ…お、おうさま…ハァハァ…ケロ」
濃霧のような黄緑色の煙に視界を奪われる中、うっすらと見える大きなカエル頭が喘ぎながら訴えてくる。
「お、おうさま…ぼ、ぼく…なんか…なんか…あっ…つ…い…です…ケロ」
顔を枕に押し付けるようにして。
小刻みに震えているその姿にゴクリと嚥下する。
(あぁ、たまらないな…)
愛おしさと劣情がこみ上げてきて止まらない。
「ぼく…ぼく…身体が…あつい…です…なんか…ハァハァ…すごく…あつい…です…ケロ」
枕をギュッと握りしめて目の前でもどかしげに身体を揺らす。
その媚態にさらに後押しされる。
「ヘケロ、後は頭だけだ」
「あっ、ま、待って…お、おうさま…ハァハァ…ケロ」
こちらに向き合おうと動いた身体を手で強く押さえつけて首の根元に食らいついた。
「アァーーッ!! ケロッ!!」
反射的に逃れようと細い手が寝具の上を掻きむしる。
許さず、フゥー、フゥーとさらに力を入れて注いだ。
「アァッ!! アァッ!! ケロッ!!」
と叫び声が放たれる度にぼわんっ、ぼわんっと煙が噴き上がって。
同時にこちらの身の内側でもどうしようもないほどに情愛が溢れ出る。
あぁ、なんて愛しいんだ。
早く愛し合いたい。
早く挿れたい。
これほどまでに昂ぶらせるなんて。
なんて罪深いんだ。
半ば八つ当たりのようになって噛みながら胸を弄る。
とグルグル、グルグルと蛇のとぐろのように渦巻いていた奇妙な力がスッと。
こちらからそちらへと抜けていくような気配が体内でした。
「ンンーッ!! ケロッ!!」
捕食される勢いで噛まれていた相手が一際甲高い声を上げて。
ぼわんっとぶ厚い煙で姿を覆った。
移しきった――そんな感覚を抱きながら、ひとまずはその煙が薄らぐのを待つ。
やがて現れ出た姿に思わず口角を上げた。
「ヘケロ…」
ハァハァと忙しなく肩で息をしている姿は手先だけが人間の、カエルのぬいぐるみだ。
「お、王さま…王さま…ぼく…ぼく…どうなっていますか…ケロ」
そうか、その姿だとまだケロが付くのかと微笑ましくてたまらない。
枕にすがりつくように顔を付けている姿勢の、その華奢な肩を押して正面へと向かせる。
ダラリと力なく俯いている大きなカエル頭を手で押し上げた。
ズルリと中味の伴わないカエルの顔が大きく横にズレる。
「ヘケロ、目を開けてごらん」
カエルの被り物で顔を隠していた相手に声をかけた。
「は、はい…ケロ」
ギュッと固く閉ざされていた瞳が大きく開かれる。
「あっ…ケロ」
と青い瞳がパチパチと瞬いた。
なんとも愛らしい顔がじっと見つめ返してくる。
赤茶色の明るい髪にふっくらとした頬で。
どこかその表情は不思議とカエルの時の顔に重なる。
そんな、ずっと待ち望んでいた姿があまりにも眩しくて。
あぁ…と瞳を細めて微笑んだ。
「ぼく…ぼく…あの…あの…あの…ケロ」
「……全部脱がさないとケロはついてまわるのか、早速試してみないとな」
笑いながら告げるとプチプチと。
今まではなかった前留めのボタンを外していく。
「えっ…ケロ」
ハラリと前をはだけさせると身体を抱え上げて。
スルリと両腕から袖を引き抜いて上衣を脱がせる。
パサリと寝具の下へとカエルの頭部が付いたまま落した。
「あ、こ、これって…ケロ」
否が応でも煽られる。
強く噛んでフゥー、フゥーと流しこみ、アァッ、アァッとさらに身悶えさせた。
「まっ…まって…ハァハァ…お、おうさま…ハァハァ…ケロ」
濃霧のような黄緑色の煙に視界を奪われる中、うっすらと見える大きなカエル頭が喘ぎながら訴えてくる。
「お、おうさま…ぼ、ぼく…なんか…なんか…あっ…つ…い…です…ケロ」
顔を枕に押し付けるようにして。
小刻みに震えているその姿にゴクリと嚥下する。
(あぁ、たまらないな…)
愛おしさと劣情がこみ上げてきて止まらない。
「ぼく…ぼく…身体が…あつい…です…なんか…ハァハァ…すごく…あつい…です…ケロ」
枕をギュッと握りしめて目の前でもどかしげに身体を揺らす。
その媚態にさらに後押しされる。
「ヘケロ、後は頭だけだ」
「あっ、ま、待って…お、おうさま…ハァハァ…ケロ」
こちらに向き合おうと動いた身体を手で強く押さえつけて首の根元に食らいついた。
「アァーーッ!! ケロッ!!」
反射的に逃れようと細い手が寝具の上を掻きむしる。
許さず、フゥー、フゥーとさらに力を入れて注いだ。
「アァッ!! アァッ!! ケロッ!!」
と叫び声が放たれる度にぼわんっ、ぼわんっと煙が噴き上がって。
同時にこちらの身の内側でもどうしようもないほどに情愛が溢れ出る。
あぁ、なんて愛しいんだ。
早く愛し合いたい。
早く挿れたい。
これほどまでに昂ぶらせるなんて。
なんて罪深いんだ。
半ば八つ当たりのようになって噛みながら胸を弄る。
とグルグル、グルグルと蛇のとぐろのように渦巻いていた奇妙な力がスッと。
こちらからそちらへと抜けていくような気配が体内でした。
「ンンーッ!! ケロッ!!」
捕食される勢いで噛まれていた相手が一際甲高い声を上げて。
ぼわんっとぶ厚い煙で姿を覆った。
移しきった――そんな感覚を抱きながら、ひとまずはその煙が薄らぐのを待つ。
やがて現れ出た姿に思わず口角を上げた。
「ヘケロ…」
ハァハァと忙しなく肩で息をしている姿は手先だけが人間の、カエルのぬいぐるみだ。
「お、王さま…王さま…ぼく…ぼく…どうなっていますか…ケロ」
そうか、その姿だとまだケロが付くのかと微笑ましくてたまらない。
枕にすがりつくように顔を付けている姿勢の、その華奢な肩を押して正面へと向かせる。
ダラリと力なく俯いている大きなカエル頭を手で押し上げた。
ズルリと中味の伴わないカエルの顔が大きく横にズレる。
「ヘケロ、目を開けてごらん」
カエルの被り物で顔を隠していた相手に声をかけた。
「は、はい…ケロ」
ギュッと固く閉ざされていた瞳が大きく開かれる。
「あっ…ケロ」
と青い瞳がパチパチと瞬いた。
なんとも愛らしい顔がじっと見つめ返してくる。
赤茶色の明るい髪にふっくらとした頬で。
どこかその表情は不思議とカエルの時の顔に重なる。
そんな、ずっと待ち望んでいた姿があまりにも眩しくて。
あぁ…と瞳を細めて微笑んだ。
「ぼく…ぼく…あの…あの…あの…ケロ」
「……全部脱がさないとケロはついてまわるのか、早速試してみないとな」
笑いながら告げるとプチプチと。
今まではなかった前留めのボタンを外していく。
「えっ…ケロ」
ハラリと前をはだけさせると身体を抱え上げて。
スルリと両腕から袖を引き抜いて上衣を脱がせる。
パサリと寝具の下へとカエルの頭部が付いたまま落した。
「あ、こ、これって…ケロ」
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