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自己紹介はストリップショーの時に

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「カンパーイ!!」

 ジゾーズと一緒にグラスへと口を付けました。

「わぁ、おいしい」
「ほんとだね」
「こんな梅酒、初めてかも」
「ん、そうだね」

 おばあさんの満面の笑みにおじいさんの瞳も嬉しそうに細くなります。
 そっちも飲ませてと甘えて梅酒のグラスに口を付け、おばあさんの唇にもどぶろくのグラスをあてました。

 ヒューッ、ラブラブぅ~!!
 (ヒューッ、ラブラブぅ~!!)
 ハイハイ、ハイハイ
 (ハイハイ、ハイハイ)
 ラブラブ、ラブラブ
 (ラブラブ、ラブラブ)
 ハイハイ、ハイハイ
 (ハイハイ、ハイハイ)
 パンパン、パンパン
 (パンパン、パンパン)

 指笛やら酒のかけあいやらパンパンやらでものすごく盛り上がります。

「どんどん飲んで下さいね、私たちも頂きますから」
「よっしゃ、遠慮なくいこーぜー!!」
「ヤンチャはちょっとは遠慮した方がいいかも」
「そうそう、大体酒弱いしな」
「なんだよ、弱くねぇよ、ガチムチ、ちょっとばかり飲めるからっていい気になるなよ」

(仲よさそうだなぁ…)

 おばあさんとおじいんさんもまたじゃれあうジゾーズを微笑ましく見ていると、こちらにお掛け下さいと花道の前に置かれた革張りのソファーを勧められました。

「あ、ありがとうございます」
「あの…」
「はい、なんでしょう?」

 おじいさんと一緒に座りながら、おばあさんが尋ねました。

「お名前を伺ってもいいですか…先ほどからとてもご親切にして頂いてて…その…」

 お地蔵さんと話しかければいいのでしょうが、会話を耳にしているとどうやら個々に名前があるようです。
 それならば個別にお呼びしたいとおばあさんは思ったのです。

「わぁ、嬉しいなぁ。尋ねて下さってありがとうございます。
 私はインテリ地蔵と申します」
「インテリ地蔵さま?」
「はい、インテリで結構ですよ」

 フフッと笑われておばあさんもフフッと笑い返します。
 でも呼び捨てなんてできるはずがありません。

「自己紹介は脱衣披露ストリップショーの時にと思っておりましたので遅れてすみません」

(ストリップショー…の時に…?)

 おかわりのグラスを手渡されながら、おじいさんとおばあさんが固まってしまいました。
 いや、もしかしたら聞き間違えかもしれません。
 自分たちの中で知っているストリップショーとは人前で服を脱いでいく行為を示す単語ですが、もしかしたら地蔵菩薩界では違う意味で使われているのかもしれません。

「ですので、他の者の紹介は脱ぎながらということでよろしいでしょうか?」
「ちょっと待って!!」

 すごい勢いでおじいさんが叫びました。
 だから、この花道があるのかと。
 だから、いつまでたっても外套マントを脱がないのかと。
 おじいさんの中で点と点が繋がったのです。
 地蔵菩薩界だろうとなんだろうと解釈はなんら間違っていなかったのです。

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