きみの隣にいるだけで幸せだったと気づいたのは

haregon

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#11 そういうとこもかわいいね

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すると、有季さんの顔がだんだんと赤くなっていった。そして、伸ばしていた手で顔を覆った。どうやら、僕にあくびを見られたのが恥ずかしかったらしい。

その反応は、すごくかわいい。でも、できればやめてほしかった。

顔を赤くしながら手で顔を覆っている女の子を目の前にして、僕はどうすればいい!?

そのまま放っておくのは、関心がないみたいで何か違う気がする。かといって、何か声をかけられるかといったら、思いつかない。

もう、こういう時はあれだ、笑顔。

手を顔からそっと話してこっちを伺ってきた有季さんに、悠也は自分が思う最大限に愛想のいい笑顔を振りまいた。彼氏が彼女に、「そういうとこもかわいいね」という時の感じを心がけて、ニコッとする。

上手くできただろうか。逆に変な感じになってはいないだろうか。

すると、有季さんは耐えかねたようにふふっと笑って、逆の方を向いてしまった。

えっ何、その反応!?

やっぱり気持ち悪かったのだろうか。それとも、照れたのか。でも笑っていたから、やっぱり照れたのか。えっ、それって……

その先を考えようとした時、悠也の肩に手がかけられた。

「部活に行くぞ」

振り向くと、そこにいたのは幸大だった。

「お、おう」

返事をして、まだ向こうを向いている有季さんを気にかけながら、荷物を取る。

助かったと思った。このまま幸大が声をかけてくれなかったら、これ以上どうしたらいいかわからなくなっていただろう。その時は、そう思った。

しかし、廊下を歩き始めてすぐ、幸大がまた僕の肩に手を置いてきた。

「なんだよぉ」

またいつものおふざけが来ると思って、明るい感じで返した。しかし、幸大は静かな表情のままで、こう言った。

「有季さんだろ」

「え、な、何が」

とても嫌な予感がしながら、悠也は答えた。

「有季さんだろ、お前の好きな人」

今度は、確信した目つきで言われた。肩に乗った幸大の手が、重く感じる。

「な、なんでそう思うんだよ」

まさかとは思うが、一応聞いてみる。果たして、そのまさかだった。

「見てたぞ、さっきの。なんだ、あのいい感じは」

「み、見てたってどこから」

「有季さんがあくびをして、お前と目が合ったところからだっ!」

最初からかよ。
ガクッと膝が折れかかった。

どうしたらいいかわからず、笑いかけたところも全部見られていたかと思うと、とても恥ずかしかった。そして、その様子から好きだと見抜かれたことも。
________
続く……
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