わからせ! もののけ生徒会の調教師1年生

水都 おこめ

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2章

08 翌日

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あくる日。

生徒会室で猛獣に囲まれた日の翌日。

百合百合ヶ丘ゆりゆりがおか学園の校門に教子は立っていた。

しかし、中には入らない。いや、入れない。






教子 「ガクガクブルブル」


昨日あんなことがあったのに、ちゃんと登校してる自分は偉い。

いやホント。

教子はいっそ、このまま引きこもりの不登校児になってしまおうかと一瞬考えたが、朝食の場で父親の鬱陶しさと母親の無関心を(いつものことだが)目の当たりにして、秒でその考えを改めた。

あの家に一日中いるのはマズい。

やはり学校には行かなければ・・・・自分はせめて学生時代まではまっとうに過ごしたいのだ。

父はすでに常識の範疇を超えているが、母も他者への関心が無さ過ぎる。

四六時中動物を相手にしてるとそういう性格になってしまうのだろうか?










緊張する。ドキドキする。


教子「キョロキョロ。キョロキョロリ。」


とりあえず周囲の安全確認を怠らないようにして、

まずは、校門に入って・・








和美 「教子おはよーーー!!!!!!!」











教子 「ひぎぃ!!!!!」

和美 「ほげぇ!!!!!」




クラスメイトの大声に、心臓が止まりそうになった。





教子 「・・・・かっ、か、かかかかか」

和美 「ガガ●文庫?」

教子 「和美!・・・・もー、驚かさないでよー!」

和美 「いやいやいやいやこっちのセリフ、こっちのセリフ。」

クラスメイトの和美。

ひと安心する教子。








しかし、やはりというか・・校門に入った瞬間にわかった。



・・・・見られている。



これは、教子が何回も、何回も、何回も、晒されたおぼえのある視線だ。

調教をまさに始めんとする最初期の段階の獣の視線。

敵意と恐怖と好奇心と・・・・そして、多分、食欲。





和美 「教子、きのう不滅の刃見た?・・・・あーん、千石隊長が死んだー!」

教子 「ははは・・和美アニメ好きだよね・・」




大丈夫。

この"視線"のときは、襲い掛かってこない。

"ヤツら"もまだ冷静だ。

いまはまだ、お互いに間合いをはかっている段階。




教子はわかっている。

しかし・・・



念のため右手はクリッカーにそえていた。

もちろん、「いつでも鳴らせるぞ」という、示威行為だ。

双方の威嚇によって保たれる平和。

動物界での常識。

4月の肌寒さをこらえるように、わざと胸の前で手首をこすりながら。

"ヤツら"に見せびらかすように。




「「「「「・・・・・・・・」」」」」






~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


あの後、夜、家に帰って・・

教子 「お父さん!!!!!!!」

教夫 「お、どうした?教子。おまえ80デシベル以上の声も出せるんだな。」

教子 「ンなことどうでもいいから!ちょっと聞いて!」



教子 「今日学校で!カクカクが!シカジカで!大変だったの!」

教夫 「ほう、それはそれは・・うーん『クリック』が響く人間・・・オオカミ女かぁ・・」

教子 「これってどういうこと?こんなことってある?私がなにをしたっていうの?この世に神様なんていないの?本当は悪魔たちの方が人間に知恵の実を授けた味方だったということ?」

教夫 「おちつけ、教子。コメディ小説だからお前は悲劇のヒロインにはなれないぞ。そして魔界大戦も起きない。」



教夫 「とりあえず、似たような話が無いかちょっと同僚に訊いてみるよ。・・まぁ相手が動物でよかったじゃないか。人間にイジメられるよりよっぽど安全だ。」

教子「絶対訊いといてよね!明日の夜また訊くからね!答えもらうまで何度も訊くからね!」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




ホンットに当てにならないな、あのクソオヤj・・




あ、ダメダメ人として言ってはいけない言葉を言う所だったわ。9割方言ってしまったけれど。

ま、それはそれとして。

今日からどうしよう。

生徒会。








---------そして、あっというまに放課後。


学級委員 「きりーーーーーーつ」

学級委員 「きょーーつけーーー」

学級委員 「れーーーーーーーー」

クラス全員「ありあとーございあしたーーーー」




教子   「・・・・・ありあ・・した・・(ボソッ)」 



幸か不幸か、授業自体はなにごともなく進み、ついに帰りのホームルームも終わってしまった。

担任の先生は私を意識してるのか、もはや目も合わせようとしない。



ふう・・・。



花田 「調しらべさん。」

教子 「・・花田さん。」

花田 「あの・・・大丈夫だった?」



教子は迷った。

今日、花田がことあるごとにチラチラとこちらを伺っていたことには気づいていた。

昨日あのあと、教子がどうなっていたか気になっていたのだろう。

自分が教子を不安にさせてしまった、と責任を感じているのかもしれない。




しかし、

アレを言っていいモノかどうか・・


このクリック自体、父からあまり人に話すなとも言われている。

そのうえ、昨日のような出来事を人に説明するのは・・


教子 「えっ!えーと、大丈夫というと・・」

花田 「あの、生徒会のことなんだけd

教子 「あ゛っ!あ~生徒会ね~!そんなのもあったよね~!あるある~!(笑)」




それに教子自身、まだ完全に理解しきれていない・・



"ヤツら"の正体はなんなのか。

なぜ生徒会を牛耳っているのか。

なぜ美人ばかりなのだろうか。

なにを食べればあんなに胸が大きくなるのか。

大豆か。大豆イソフラボンなのか。





花田 「う、うん・・昨日行ってみた?どうだった?」

教子 「アッ、アッ・・その件につきましては後日再確認の上・・・」




和美 「教子!」





教子 「わっ!わわわわわ・・・」

花田 「忘れ物?」

教子 「もうそのくだりはいいから!」

和美 「・・あんたたちいつの間に仲良くなったの?」




和美 「それより。」

和美 「教子。あんたにお客さん。」


教子 「お客さん?」

和美 「うん。美人で長身で小顔で胸と尻がでかい超エロいカラダの。」



教室の端、というより、教室の扉から見える外の廊下。

そこに、グラビアアイドルのような長身のグラマーな美少女がいた。

帰宅するクラスメイトたちの羨望と憧憬と嫉妬の視線を集めながら、ぽつねん、と突っ立っている。

ボサボサの茶髪で、ここからでは表情が良く見えない。





あれは・・

アケミ・・・さん。




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