かみさまコネクト

辻 欽一

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4章 コネクト転生

04 夏休み。

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 一学期最後の日。姉は反対したが、終業式に私は出席した。
 そして梅雨明け、私はお姉ちゃん龍成と一緒に海へ行った。
私は波際で足をぬらして、指に付いた海水の味を確かめる。
初夏の海はまだ冷たくて気持ちよかった。
少し体を動かすと目が乾いて熱くなり、胸が苦しく息が火照った感じがした。
姉は私の状態を見ると、海の家で休憩しようと言って私達は昼食をとった。
姉はカキ氷、私はクリームソーダと焼きそば、
龍成は拉麺とチャーハンをそれぞれ注文する。

「………。」
 姉はカキ氷を食べて一言「甘くて赤いだけだ……」
 小梅様も一言「神社の桃の蜜をかけたほうが百倍美味いわ」

「………。」
 私の頼んだクリームソーダは意外とサッパリした甘さだった。
多分、上のアイスがレモンアイスだからだろう。
だが焼きそばのほうは……。
具がキャベツとモヤシだけでソースの味も薄くかなり微妙だった。

「………。チャーシューが無い!!」
 龍成の拉麺には大きく切った薄いナルトが二枚、
チャーハンにも微塵切りにされたナルトがパラパラと散りばめられている。
つまり具の主役であるチャーシューのない拉麺とチャーハン。
「そんな物でしょ龍成……フッ―――」

 流石の私も思わず吹き出してしまった。

 私はその後も海の家で休んでいた。
龍成は汗をだらだら流しながら拉麺を流し込んでいたが、
私は体調のせいだろうか? 
汗もかかず吹き込んでくる風が温風のように暖かく心地よかった。
でも頭が重く感じて座るのが辛く横になって体を休めた。

 すると姉が「そろそろ帰ろうか?」と言ってきた。
帰りの電車でも私はまともに座っていられず姉にもたれかかる。
そこで「ちょうど龍成も居るし神社によるぞ」と言ってきた。

 最寄り駅に着いたが、
目眩がしてフラフラして今にも倒れそうだったので恥ずかしながら
龍成に担がれて神社まで行く―――。

 龍成は神殿までの上り道を軽々登ってしまった。
神殿では、姉と小梅様が上座私と龍成は下座に座る。
そこで姉は龍成に「これから梨華を守ってくれ」と頼んだ。
龍成は即答で「任せろ、絶対に守る!!」と姉に誓った。姉は「すまぬ……」と一言。
その日はまた龍成に担がれて山を下りた。

 そこにたまたまタクシーが通りかかったので、楽に帰宅出来た。

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