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55話

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 私達は大部屋で、ロヴォスとセローナを相手にしなければならない。

 カーラは神器の封印を解いている最中だから2対4で……セローナは大したことがなかった。

 元が弱いから、私の聖魔力でセローナを吹き飛ばし、1対4の形にする。

 セローナは大したことがないも……ロヴォスの力が膨大で、私は恐怖するしかない。

 そして――ロヴォスがシリューとリマを切り裂き、私が回復魔法で瞬時に回復していく。

 即死を避ければ治せると言っていたこともあって、シリューとリマはすぐに全快していた。

 それでも……私が強化したとしても、シリューとリマは防戦一方になっている。

 封印の解ける時間が解らないから、シリューはカーラを狙おうとするも……ロヴォスの動きがとてつもなかった。

 規格外だったドレアノよりも遙かに強く……ロヴォスが一人居れば、それだけで世界を滅ぼすことができそうなほどの強さだった。

 実際はそれができないから魔将衆なんて組織を作ったと思うけれど、私は敵の存在にあまり興味がない。

 今解っているのは、私達が追い詰められているということで……シリューとリマが即死すると、それだけで終わってしまいそうな程に、私達とロヴォスには力の差があった。

「こ、これは……無理だ……」

 シリューが弱音を吐く中、アゼルは私達を眺めて。

「奴を倒す方法が1つだけある……とにかく俺以外の3人で、ロヴォスの動きを止めて欲しい」

 そう告げるアゼルの表情は不安げで……私も、アゼルを心配するしかない。

 とにかくアゼルの言った方法を試すしかなくて――私達は行動に出ていた。
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