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2章
33話
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その後、夜になって――私達は食堂に集まっていた。
ゲーム通りならこれから試練が始まるから、私は魔力を抑えて魔法を扱っていた。
私は試練を受けられないけど、試練を受けるロイやカレンに何かあった時に、力になりたいからだ。
そして、今日は別行動だったレックス殿下が食堂にやって来て……アスファが一礼する。
「レックス様、本日はいかがでしたか?」
「アスファの師匠から魔法剣技について教わった。数時間あったが一度しか成功しなかったな……」
「一度でも成功したのなら凄いですよ! 流石はレックス様です!」
「そ、そうか? 一度成功して感覚は覚えたつもりだ。後は何度も繰り返していこうと思っている」
アスファの発言を聞いて自信をつけたのか、レックス殿下は嬉しそうだ。
そんなレックス殿下を見て、アスファは笑顔で頷く。
「そうですね。それがいいと思います」
「……リリアンさん、アスファ君は変わりすぎじゃないかな?」
「決闘の後、王子という立場を気にせず話して欲しいと言われたからですね」
「ここまで慕うようになるなるのか……レックス君の成長には驚くばかりだよ」
聖堂に来てからレックス殿下の成長には、私も驚いている。
これはきっと、一学期の時に――私の力になり、自信を持つことができたからかもしれない。
ロウデス教という明確な敵の存在も知って、私の力になるために全力を尽くしてくれる。
それでも……明らかに疲れている様子のレックス殿下を眺めると、私は不安になっていた。
「レックス殿下、無茶はしないでください」
「大丈夫だ。リリアンが心配してくれるだけで、元気が出てくるな!」
「それは、ただの思い込みじゃないかな。本当に気をつけなよ」
レックス殿下のいつもの発言に対して、ロイが呆れながらも心配している。
「……聖堂に溢れる聖魔力は、疲労回復の効果もあります」
「アスファよ、何か気になることでもあるのか?」
アスファが思案しながら呟いて、気になったレックス殿下が尋ねる。
そんなレックス殿下に対して、アスファは目を輝かせながら。
「強い意志があるからこそ、回復量が上がっているのでしょう。素晴らしいことです!」
そう言って、アスファは更にレックス殿下を慕っている様子だ。
聖魔力が多いと体力や疲労の回復が早くなるのは、私も知っている。
聖堂の聖魔力を使いこなして、レックス殿下が私のために強くなろうとしていた。
そんなレックス殿下の傍にいたいと想っているけど、これからどうなるのかがわからない。
二学期に備えて……この聖堂で力を得て、私達はロウデス教を対処する。
とにかく今は、ゲームで起こる問題を全て解決したかった。
◇◆◇
食堂から部屋に向かって――私は、カレンと話をしている。
今日の出来事はレックス殿下とアスファの決闘が主で、あれはゲームでは絶対に考えられなかった。
話を終えると、カレンが私を眺めながら呆れた様子で話す。
「リリアンは魔法を使いすぎ。万一に備えて魔力は温存して欲しかったから、ハラハラしたわよ」
「そうですか? かなり抑えたつもりですし、魔力は明日には全快しているはずです」
「えっ……そう」
唖然としているカレンに対して、私は試練について話をする。
「万一に備えてゲオルグ様がいますけど……ロイ様が一緒に試練を受けるのは、ゲームとは違いますものね」
「それもあるけど、実際に受けるのだからあたしだって不安よ」
ゲームでは主役カレンは問題なく試練を乗り越えて聖魔力が強化されているけど、これは実際どうなるか受けてみないとわからない。
不安そうになっているカレンに、私は話す。
「ゲオルグ様が大丈夫と言っていますし、魔力が強すぎる私以外は大丈夫ですよ……予定通りなら、明日から試練が終わるまで、魔法は使わないよう言われてしまいますね」
恐らく今日が、試験までに魔法を自由に使える最後の日となる。
ゲオルグや聖堂の人達が試練に集中するから、万一に備えてアクシデントは起こして欲しくないらしい。
明日ゲーム通り神託が下った場合――ロイとカレンも万全の状態で試練を受けて欲しいから、試練の日まで魔法は使わないよう言われるはず。
私は今日まで聖堂の中しか知り得ないことを学び……これからに生かそうと決意しながらも、抑えつつ魔法を使っていた。
それでもカレンの発言を聞いていると、想わず魔法を使いすぎてしまったようだ。
私の発言を聞いて、カレンは頷く。
「そうね。アスファとレックス殿下の決闘なんて想像していなかったけど、レックス殿下が魔法剣技を学んでいるのはゲーム通り、問題なく明日には神託とやらをゲオルグが受けるはずよ」
レックス殿下が剣技を学ぶのは、ゲームでの夏休みイベントらしい。
それが並行して起こっているというカレンの推測は、今までのことから当たっていそうな気がする。
「アスファの魔法剣技を見た時、見た覚えがあったのですが……ゲームで使っていましたか」
「ええ。アスファが使えるのは知らなかったけど、聖堂の騎士だから使えてもおかしくないわね」
カレンの発言を聞き、私はゲームでレックス殿下が使った魔法剣技を思い出す。
レックス殿下は聖堂に滞在している間に会得すると目標にしていたけど……ゲームのレックス殿下が魔法剣技を扱えたのは二学期になるから、覚えることはなさそうだ。
アスファとの決闘を経て――レックス殿下はゲーム通り魔法剣技を知り、アスファとの仲は改善されている。
これで後はロイとカレンが試練を受ければ、聖堂での目的は果たせそうだ。
ゲーム通りならこれから試練が始まるから、私は魔力を抑えて魔法を扱っていた。
私は試練を受けられないけど、試練を受けるロイやカレンに何かあった時に、力になりたいからだ。
そして、今日は別行動だったレックス殿下が食堂にやって来て……アスファが一礼する。
「レックス様、本日はいかがでしたか?」
「アスファの師匠から魔法剣技について教わった。数時間あったが一度しか成功しなかったな……」
「一度でも成功したのなら凄いですよ! 流石はレックス様です!」
「そ、そうか? 一度成功して感覚は覚えたつもりだ。後は何度も繰り返していこうと思っている」
アスファの発言を聞いて自信をつけたのか、レックス殿下は嬉しそうだ。
そんなレックス殿下を見て、アスファは笑顔で頷く。
「そうですね。それがいいと思います」
「……リリアンさん、アスファ君は変わりすぎじゃないかな?」
「決闘の後、王子という立場を気にせず話して欲しいと言われたからですね」
「ここまで慕うようになるなるのか……レックス君の成長には驚くばかりだよ」
聖堂に来てからレックス殿下の成長には、私も驚いている。
これはきっと、一学期の時に――私の力になり、自信を持つことができたからかもしれない。
ロウデス教という明確な敵の存在も知って、私の力になるために全力を尽くしてくれる。
それでも……明らかに疲れている様子のレックス殿下を眺めると、私は不安になっていた。
「レックス殿下、無茶はしないでください」
「大丈夫だ。リリアンが心配してくれるだけで、元気が出てくるな!」
「それは、ただの思い込みじゃないかな。本当に気をつけなよ」
レックス殿下のいつもの発言に対して、ロイが呆れながらも心配している。
「……聖堂に溢れる聖魔力は、疲労回復の効果もあります」
「アスファよ、何か気になることでもあるのか?」
アスファが思案しながら呟いて、気になったレックス殿下が尋ねる。
そんなレックス殿下に対して、アスファは目を輝かせながら。
「強い意志があるからこそ、回復量が上がっているのでしょう。素晴らしいことです!」
そう言って、アスファは更にレックス殿下を慕っている様子だ。
聖魔力が多いと体力や疲労の回復が早くなるのは、私も知っている。
聖堂の聖魔力を使いこなして、レックス殿下が私のために強くなろうとしていた。
そんなレックス殿下の傍にいたいと想っているけど、これからどうなるのかがわからない。
二学期に備えて……この聖堂で力を得て、私達はロウデス教を対処する。
とにかく今は、ゲームで起こる問題を全て解決したかった。
◇◆◇
食堂から部屋に向かって――私は、カレンと話をしている。
今日の出来事はレックス殿下とアスファの決闘が主で、あれはゲームでは絶対に考えられなかった。
話を終えると、カレンが私を眺めながら呆れた様子で話す。
「リリアンは魔法を使いすぎ。万一に備えて魔力は温存して欲しかったから、ハラハラしたわよ」
「そうですか? かなり抑えたつもりですし、魔力は明日には全快しているはずです」
「えっ……そう」
唖然としているカレンに対して、私は試練について話をする。
「万一に備えてゲオルグ様がいますけど……ロイ様が一緒に試練を受けるのは、ゲームとは違いますものね」
「それもあるけど、実際に受けるのだからあたしだって不安よ」
ゲームでは主役カレンは問題なく試練を乗り越えて聖魔力が強化されているけど、これは実際どうなるか受けてみないとわからない。
不安そうになっているカレンに、私は話す。
「ゲオルグ様が大丈夫と言っていますし、魔力が強すぎる私以外は大丈夫ですよ……予定通りなら、明日から試練が終わるまで、魔法は使わないよう言われてしまいますね」
恐らく今日が、試験までに魔法を自由に使える最後の日となる。
ゲオルグや聖堂の人達が試練に集中するから、万一に備えてアクシデントは起こして欲しくないらしい。
明日ゲーム通り神託が下った場合――ロイとカレンも万全の状態で試練を受けて欲しいから、試練の日まで魔法は使わないよう言われるはず。
私は今日まで聖堂の中しか知り得ないことを学び……これからに生かそうと決意しながらも、抑えつつ魔法を使っていた。
それでもカレンの発言を聞いていると、想わず魔法を使いすぎてしまったようだ。
私の発言を聞いて、カレンは頷く。
「そうね。アスファとレックス殿下の決闘なんて想像していなかったけど、レックス殿下が魔法剣技を学んでいるのはゲーム通り、問題なく明日には神託とやらをゲオルグが受けるはずよ」
レックス殿下が剣技を学ぶのは、ゲームでの夏休みイベントらしい。
それが並行して起こっているというカレンの推測は、今までのことから当たっていそうな気がする。
「アスファの魔法剣技を見た時、見た覚えがあったのですが……ゲームで使っていましたか」
「ええ。アスファが使えるのは知らなかったけど、聖堂の騎士だから使えてもおかしくないわね」
カレンの発言を聞き、私はゲームでレックス殿下が使った魔法剣技を思い出す。
レックス殿下は聖堂に滞在している間に会得すると目標にしていたけど……ゲームのレックス殿下が魔法剣技を扱えたのは二学期になるから、覚えることはなさそうだ。
アスファとの決闘を経て――レックス殿下はゲーム通り魔法剣技を知り、アスファとの仲は改善されている。
これで後はロイとカレンが試練を受ければ、聖堂での目的は果たせそうだ。
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