婚約者の王子が危険すぎるから、奪おうと目論んでいた妹に譲ります

黒木 楓

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30話

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 私は思いついたことを、ラッセルに話すことにしていた。

「ラッセル。私が性能のいいトールズ魔道具店の武器を使って戦えば、きっとそれを見た冒険者の人が興味を持ってくれると思うの」

 今の私なら、どんな武器でも扱える自信がある。

 そしてラッセルの魔道具は性能がいいから、助ける場面がなくても、遠目で私の戦いを見ているだけで興味を盛ってくれるかもしれない。

 それ以外は特に思いつかなかったから提案してみるけど、ラッセルはあまり乗り気じゃなさそうで。

「それなら使って欲しい俺が作った武器があるけど……ミレイユが危険な目に合う可能性があるから、反対だな」

 使って欲しい武器があると言った辺り、乗り気だとは思うけど……ラッセルとしては、私が戦うことが嫌のようね。

「私なら大丈夫よ。今日の戦いで確信したわ」

「確かに……攻撃を一切受けていないし、疲れてもいなかったけど、俺の完成させた武器に問題があるんだ」

 凄腕の魔道具職人は特殊な力を持った武器を作れるみたいで、ラッセルは作れるらしい。

 量産はできないみたいだけど、とりあえずトールズ魔道具店に興味を持って欲しかった私は、ラッセルに言う。

「私が使うのを見れば、冒険者達も使いたくなるはずだわ! 特注品だから売れないかとてつもなく高価にしておいて、普通の商品に興味を持ってもらえればいいと思うんけど……」

「確かにそうかもしれないけど、俺が作った武器が制御できないかもしれなくてな……それが問題なんだ」

「それなら何度か試してみるわ。ラッセルが使い方を教えてくれれば、大丈夫のはず」

 私はそう確信していると、驚いた表情を浮かべているラッセルが、微笑みを浮かべて。

「……俺の準備を凄いと言っていたけど、ここまで力になってくれるミレイユの方が、絶対凄いな」

 どう考えても店を経営しようとまで考えていたラッセルの方が、凄いと思う。

 お互いがお互いのことを考えながら、私はラッセルの作った武器を使い、モンスターを狩ろうと考えていた
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