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47話
あれから数十分が経って――ラーゴアは呆れたような表情を浮かべていた。
「そうか。エレナにとってこの国はどうでもいいようだな」
当たり前よ。
今まで私に対して何をしてきたのか理解しているのなら、そうなるに決まっている。
そう考えていると……杖の魔道具を起動させたのか、膨大な魔力がラーゴアに集まっていた。
今まで蓄えていたこの国の魔力。
とてつもない魔力だと感じるも……私は違和感に気付く。
私達は屋敷で魔道具を使い、ラーゴアの攻撃を対処しようとしていた。
「この魔力を受け流さないとエレナさんがこの国に従う……そんなのは、俺が認めない!!」
ハロルドが叫び、ズビアとウォルフも強く頷いている。
ラーゴアは森の中心地に膨大な魔力を叩きつけることで、森に宿る魔力を消し飛ばそうとしていた。
予想通りだから私は所持していた魔道具を使い、杖の魔力を受け流そうとしている。
森からルドロス国の大地に流せば、森の魔力は無事で――私達は、問題なく魔力を受け流すことに成功していた。
「やっぱり……」
「エレナさん、どうしました?」
対策が成功したことに歓喜しているハロルドが尋ねて、私は困惑しながら呟く。
「魔力が低すぎる……あの杖がライオスの言った通りなら、もっと対処が困難でなければおかしいわ」
あまりにも簡単に対処することができて、私は困惑するしかない。
確かに対策をしなければ森の魔力が消えるほどの力はあったけど……その程度だ。
この国の魔力、そして国民の魔力と意志の力がこの程度とは思えず、まだ何かありそうな気がする。
そう考えていると……ラーゴアは信じられないと言わんばかりの驚愕した表情を浮かべていた。
呆然としながら全身を震わせたかと思えば、いきなり楽しそうに笑い出す。
「この杖の魔力に抗わず受け流し、魔力を元の国土に返すとは! 素晴らしい!」
どうやら杖は使い切りのようで砕け散り、ラーゴアは満足そうに帰っていく。
ルドロス王の反応から、あの杖が代々伝わっていたのは間違いないと思うけど……私はまだ何かあるのではないかと考え、警戒するしかなかった。
「そうか。エレナにとってこの国はどうでもいいようだな」
当たり前よ。
今まで私に対して何をしてきたのか理解しているのなら、そうなるに決まっている。
そう考えていると……杖の魔道具を起動させたのか、膨大な魔力がラーゴアに集まっていた。
今まで蓄えていたこの国の魔力。
とてつもない魔力だと感じるも……私は違和感に気付く。
私達は屋敷で魔道具を使い、ラーゴアの攻撃を対処しようとしていた。
「この魔力を受け流さないとエレナさんがこの国に従う……そんなのは、俺が認めない!!」
ハロルドが叫び、ズビアとウォルフも強く頷いている。
ラーゴアは森の中心地に膨大な魔力を叩きつけることで、森に宿る魔力を消し飛ばそうとしていた。
予想通りだから私は所持していた魔道具を使い、杖の魔力を受け流そうとしている。
森からルドロス国の大地に流せば、森の魔力は無事で――私達は、問題なく魔力を受け流すことに成功していた。
「やっぱり……」
「エレナさん、どうしました?」
対策が成功したことに歓喜しているハロルドが尋ねて、私は困惑しながら呟く。
「魔力が低すぎる……あの杖がライオスの言った通りなら、もっと対処が困難でなければおかしいわ」
あまりにも簡単に対処することができて、私は困惑するしかない。
確かに対策をしなければ森の魔力が消えるほどの力はあったけど……その程度だ。
この国の魔力、そして国民の魔力と意志の力がこの程度とは思えず、まだ何かありそうな気がする。
そう考えていると……ラーゴアは信じられないと言わんばかりの驚愕した表情を浮かべていた。
呆然としながら全身を震わせたかと思えば、いきなり楽しそうに笑い出す。
「この杖の魔力に抗わず受け流し、魔力を元の国土に返すとは! 素晴らしい!」
どうやら杖は使い切りのようで砕け散り、ラーゴアは満足そうに帰っていく。
ルドロス王の反応から、あの杖が代々伝わっていたのは間違いないと思うけど……私はまだ何かあるのではないかと考え、警戒するしかなかった。
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