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1.弟を紹介します
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「...!、...えさま!、おねえさま!」
子供特有の高い声がたどたどしく言葉を紡ぐ。
自分の存在を懸命に主張するように声を上げる。
自己を認めてもらうために、自分に目を向けてもらうために、それはまた子供特有の無垢なソレなのだろうか。
静かだった図書館の扉が開く音とともに騒々しくなる。幼い子ども達が沢山入ってきたようだ。
小鳥が囀るような音が耳の奥、鼓膜に続く道を跳ね返り、揺れる。
新しい風によって齎された弾けるような活気が私の意識を急激に引き上げる。浮上した意識は私が楽になる道を塞ぐようにそこにある。
他の子と一緒に入ってきたはずなのに私を見つけ何の躊躇いもなくその集団から離れる。その他と紛れながらもそのどれとも異なる、一等目を引く彼は始末が悪い。
一言で言えば特異な、異質なものだ。
ひどく惹き付ける。
視線も自由であるはずの心をも。
縛り付けるような強引なものでなく、まるで無償の愛のような、知れず心に侵食するようなそれを求めて自分自身を抑制することを投げ打ってしまいそうになる。そんな一種の快楽。
酒に酔うように、肉欲に溺れるように、金を求めるように、愛に縋るように、本能を揺さぶり美しいものを愛する気持ちを突き動かされる。
子供特有の高い声がたどたどしく言葉を紡ぐ。
自分の存在を懸命に主張するように声を上げる。
自己を認めてもらうために、自分に目を向けてもらうために、それはまた子供特有の無垢なソレなのだろうか。
静かだった図書館の扉が開く音とともに騒々しくなる。幼い子ども達が沢山入ってきたようだ。
小鳥が囀るような音が耳の奥、鼓膜に続く道を跳ね返り、揺れる。
新しい風によって齎された弾けるような活気が私の意識を急激に引き上げる。浮上した意識は私が楽になる道を塞ぐようにそこにある。
他の子と一緒に入ってきたはずなのに私を見つけ何の躊躇いもなくその集団から離れる。その他と紛れながらもそのどれとも異なる、一等目を引く彼は始末が悪い。
一言で言えば特異な、異質なものだ。
ひどく惹き付ける。
視線も自由であるはずの心をも。
縛り付けるような強引なものでなく、まるで無償の愛のような、知れず心に侵食するようなそれを求めて自分自身を抑制することを投げ打ってしまいそうになる。そんな一種の快楽。
酒に酔うように、肉欲に溺れるように、金を求めるように、愛に縋るように、本能を揺さぶり美しいものを愛する気持ちを突き動かされる。
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