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 そんな麗矢の行動に音也は軽く息を吐くと、

「布団の中に入っているのもいいけどさ……媚薬入りのローションだから、布団が体に擦れただけでも、もう感じてしまうんじゃないのかな? それだったら、私にやらせた方がいいと思うのだけど……」

 音也はそう言って麗矢から布団を剥ぐと、体を猫のように丸め顔を真っ赤にした麗矢の顔が見えて来る。

「……へ?」

 音也は麗矢そんな風になってるとは思っていなかったのであろう。 素っ頓狂な声を上げるた位なのだから。

「え? どうして、そんな真っ赤な顔をしてるんだい?」

 音也は暫く腕を組んでまで考えると、

「ま、そういう事なんだよね。 やっぱり、媚薬が効いてきている証拠って事かな? ほら……」

 音也はそこまで言うと、麗矢のモノを背中側から腕を回して握り、

「君は、こっちの方が気持ちいいのかな?」
「っ! ちょっ! やぁ……ヤメぇっ!」

 それと同時に、麗矢は音也の方へと顔を向けるのだ。 その顔はさっきまでは横向きだったのだから顔が真っ赤っていうだけだったのだが、麗矢が正面を向いた事で、音也からしてみても今の麗矢の顔をまともに見てしまったという事になるのであろう。

 そんな麗矢をまともに見てしまった音也は、一瞬、胸の高鳴ったようだ。

 元から麗矢は芸能人で人気があった。 先ずは見て目からして、爽やかイケメン。 身長もややあって、体も痩せてはいる。 そしてより麗矢は肉体美でサロン通いをしているのか、それとも気持ち的に色黒なのかは分からないのだが、日本人の肌色よりもやや濃いようにも思える。 それがより一層健康的な体に見えてカッコよく見えるのかもしれない。

「君って……いい体してるよね? どっかで鍛えてるの?」

 そう音也は麗矢の体の上へと四つん這いの状態で乗っかると問うのだ。

「家では……鍛えてる」

 そんな答え方に音也の方はクスリとすると、

「そうなんだ……。 麗矢って、もしかして……本当の自分を隠してるんじゃないのかな?」
「まぁ、それはあるよねぇ……。 でも、今は音也の前では、その自分を曝け出していたいんだ……。 だって、俺達は恋人になったんだろ?」

 そんな麗矢に音也は軽く息を吐くと、麗矢の事を抱き締め、

「そうだね……麗矢は本当は、今まで寂しかったんだねぇ。 それを、周りが分かってくれなくて、甘える事も出来なくて……。 そだよね、私達は恋人になったのだから、甘えてもいいと思うよ。 だから、私の前ではいつもに自分を曝け出してくれたらいいと思うよ」

 二人はもう一度見つめ合うと、自然と唇を重ねるのだ。
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