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第 13話 初めてのボス戦
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ただ広いだけの部屋の中心に其奴は次の階層への入り口を塞ぐかのように片膝を付き待ち構えている。
一目で巨人とわかるその姿はあろうことか鎧と大剣を携えている。
このまま横を何事もなく通してくれたらポーションの一つもくれてやるのだが世の中そんなには甘く無い。
俺達が気配を消して近づいたにも関わらず巨人の間合い入った途端にバトルは始まった。
まるで御伽話のような音楽が頭の中に響いて否応もなくバトルを盛り上げる
「ルーク!サラを守れ‼︎」
蒼志が叫ぶより早く俺はサラの前に立ち盾を構える
巨人はこのパーティーで誰が1番重要かを知っているかのように狙い澄ました一撃をサラに放った。
その一撃を何とか防いでいるうちに蒼志が巨人の側面から三連撃を放つ。
この巨人に比べれば今までのモンスターはただ力の強いだけの雑魚モンスターに過ぎなかった、そう俺達に思わせるほど。
巨人の死角から放たれたにも関わらず蒼志の必殺の剣技はことごとく弾かれた
巨人のあの大剣がある限り俺達の攻撃は通用しない。
「ルーク、そのまま少しの間耐えていて」
俺の後ろでサラが電撃魔法を詠唱し出した、巨人を痺れさせて動きを止める作戦だ、仮に巨人本体に利かなくても、奴の着ている鎧はおそらく金属、金属は電気をよく通す。
「サラ、奴を黒焦げにしてやれ。」
俺の合図でサラは勢いよく魔法を放った
この電撃は回避できまい、俺は巨人の前から、蒼志は巨人の後ろから一斉に攻めかかる
「ルーク!逃げろ!」
蒼志は俺に声をかけると同時に横に飛び退いた。
あろうことか巨人はサラが放った電撃を大剣で受けると、そのまま地面に大剣を突き刺す。
電撃の衝撃を足に受け、初めて蒼志が飛び退いた意味がわかった、痺れた俺はその場で丸まるしかなくなった。
このままタートルガードで凌ぐしかないが、やはりこの巨人は甘くは無かった。
巨人は器用に剣先で俺の体を空中に舞い上がらせると、目にも止まらね突きによる一撃を放った。
俺はあまりに強烈なボスの一撃を食らって吹き飛ばされながら、また、夢を見た。
人の身では抗いようがない一撃で俺は死に、苦戦の末にボスを倒したサラと蒼志が攻略を続けて行く夢。
その夢の中で【せんせい】と呼ばれるものがまた、今度は女性とはっきりわかる人に何か言われている。
話しの内容は良く聞き取れないが、主人公を男か女かで揉めているよう。
女性の話しではこのままでは打ち切りになるらしい、女性はせんせいにこのままでいいんですかと食ってかかっている。
「・・・ルーク!」
「・ルーク‼︎ このままでいいの!」
サラの俺を呼ぶ声で俺は目を覚ます。
サラは心配そうに俺の顔を覗き込みながら俺の上半身をゆっくり起こすと最後のハイポーションを俺に飲ませた。
「俺はどのくらい気を失っていた」
確か俺達はボスと戦っていた筈、ボスはどうなった?
「ボスはもういない」
蒼志が周りを警戒しながらボソリと言う
「?」
ボスはいない?
2人で倒したのか?
俺は確かめるように辺りを見回した、確かにボスはいない、というよりここは何処だ?
俺達は扉があった、いかにもボス部屋に入った筈、しかし周りの光景は見たことのない部屋の中、その部屋には出入り口が無く、何も置いていない部屋。
「ルーク、奴は何故か知らんが俺達を見逃したんだ」
蒼志は傷だらけの体で刀を握りしめ悔しそうにうつむいた。
その時の様子をサラが詳しく教えてくれる
「そう、ルークがやられて、私も蒼志ももう駄目かと思っていた時、突然モンスターが攻撃をやめたの」
「クソ!まだその時ではないだと!」
蒼志は吐き捨てるように言う
「モンスターが、言ったの、まだその時ではないって、どんな意味かはわからないわ」
「そして、その後、私達はモンスターにここに飛ばされたわ」
「?」
飛ばされた?
逃げてきたじゃなくて。
強制転移?モンスターがそんなことをするのか、第一に何故、俺達を見逃した?
「此処はどこなんだ?」
俺はサラに尋ねた、わからないことだらけだが、今は此処が何処かという方が重要
「多分、一階層の何処かだと思う」
サラは同意を求めるように蒼志を見ながら答える
「一階層に間違いないだろう、この部屋には結界が張ってあるらしいが、俺が施した写し身の式神の気配がする」
蒼志の説明では、今いる部屋は、部屋と外の世界とを隔てる結界という術が施されているらしく足跡地図にも今いる場所は示されないらしい。
が、蒼志は式神という人型の紙に自分の気を込める写し身という術を階層毎に行っていて、式神はまわりの気配を察知する能力とそれを術者に報せると共に貼った順番で今の階層もわかるそう。
蒼志はそう説明したうえで新たな提案をする。
「ルーク、お前が気がつく前にサラとも話し合ったんだが、一度 街に帰らないか?」
サラも俺に同意を求めるように頷いている
「サラが賛成するなら」
俺は蒼志の提案に同意する、どのみち又ボスに挑んだところで結果は同じ事。
街に戻ったところで良い案は浮かびそうにないが、ここが一階層なら引き返すべきだろう。
「ルーク、大丈夫ならそろそろ行くぞ」
蒼志はそう言うが、この部屋には出口が無い、そう俺が思っていると、まるで俺達の会話を誰かが聞いていたかのように何も無い壁に出口は現れた。
一目で巨人とわかるその姿はあろうことか鎧と大剣を携えている。
このまま横を何事もなく通してくれたらポーションの一つもくれてやるのだが世の中そんなには甘く無い。
俺達が気配を消して近づいたにも関わらず巨人の間合い入った途端にバトルは始まった。
まるで御伽話のような音楽が頭の中に響いて否応もなくバトルを盛り上げる
「ルーク!サラを守れ‼︎」
蒼志が叫ぶより早く俺はサラの前に立ち盾を構える
巨人はこのパーティーで誰が1番重要かを知っているかのように狙い澄ました一撃をサラに放った。
その一撃を何とか防いでいるうちに蒼志が巨人の側面から三連撃を放つ。
この巨人に比べれば今までのモンスターはただ力の強いだけの雑魚モンスターに過ぎなかった、そう俺達に思わせるほど。
巨人の死角から放たれたにも関わらず蒼志の必殺の剣技はことごとく弾かれた
巨人のあの大剣がある限り俺達の攻撃は通用しない。
「ルーク、そのまま少しの間耐えていて」
俺の後ろでサラが電撃魔法を詠唱し出した、巨人を痺れさせて動きを止める作戦だ、仮に巨人本体に利かなくても、奴の着ている鎧はおそらく金属、金属は電気をよく通す。
「サラ、奴を黒焦げにしてやれ。」
俺の合図でサラは勢いよく魔法を放った
この電撃は回避できまい、俺は巨人の前から、蒼志は巨人の後ろから一斉に攻めかかる
「ルーク!逃げろ!」
蒼志は俺に声をかけると同時に横に飛び退いた。
あろうことか巨人はサラが放った電撃を大剣で受けると、そのまま地面に大剣を突き刺す。
電撃の衝撃を足に受け、初めて蒼志が飛び退いた意味がわかった、痺れた俺はその場で丸まるしかなくなった。
このままタートルガードで凌ぐしかないが、やはりこの巨人は甘くは無かった。
巨人は器用に剣先で俺の体を空中に舞い上がらせると、目にも止まらね突きによる一撃を放った。
俺はあまりに強烈なボスの一撃を食らって吹き飛ばされながら、また、夢を見た。
人の身では抗いようがない一撃で俺は死に、苦戦の末にボスを倒したサラと蒼志が攻略を続けて行く夢。
その夢の中で【せんせい】と呼ばれるものがまた、今度は女性とはっきりわかる人に何か言われている。
話しの内容は良く聞き取れないが、主人公を男か女かで揉めているよう。
女性の話しではこのままでは打ち切りになるらしい、女性はせんせいにこのままでいいんですかと食ってかかっている。
「・・・ルーク!」
「・ルーク‼︎ このままでいいの!」
サラの俺を呼ぶ声で俺は目を覚ます。
サラは心配そうに俺の顔を覗き込みながら俺の上半身をゆっくり起こすと最後のハイポーションを俺に飲ませた。
「俺はどのくらい気を失っていた」
確か俺達はボスと戦っていた筈、ボスはどうなった?
「ボスはもういない」
蒼志が周りを警戒しながらボソリと言う
「?」
ボスはいない?
2人で倒したのか?
俺は確かめるように辺りを見回した、確かにボスはいない、というよりここは何処だ?
俺達は扉があった、いかにもボス部屋に入った筈、しかし周りの光景は見たことのない部屋の中、その部屋には出入り口が無く、何も置いていない部屋。
「ルーク、奴は何故か知らんが俺達を見逃したんだ」
蒼志は傷だらけの体で刀を握りしめ悔しそうにうつむいた。
その時の様子をサラが詳しく教えてくれる
「そう、ルークがやられて、私も蒼志ももう駄目かと思っていた時、突然モンスターが攻撃をやめたの」
「クソ!まだその時ではないだと!」
蒼志は吐き捨てるように言う
「モンスターが、言ったの、まだその時ではないって、どんな意味かはわからないわ」
「そして、その後、私達はモンスターにここに飛ばされたわ」
「?」
飛ばされた?
逃げてきたじゃなくて。
強制転移?モンスターがそんなことをするのか、第一に何故、俺達を見逃した?
「此処はどこなんだ?」
俺はサラに尋ねた、わからないことだらけだが、今は此処が何処かという方が重要
「多分、一階層の何処かだと思う」
サラは同意を求めるように蒼志を見ながら答える
「一階層に間違いないだろう、この部屋には結界が張ってあるらしいが、俺が施した写し身の式神の気配がする」
蒼志の説明では、今いる部屋は、部屋と外の世界とを隔てる結界という術が施されているらしく足跡地図にも今いる場所は示されないらしい。
が、蒼志は式神という人型の紙に自分の気を込める写し身という術を階層毎に行っていて、式神はまわりの気配を察知する能力とそれを術者に報せると共に貼った順番で今の階層もわかるそう。
蒼志はそう説明したうえで新たな提案をする。
「ルーク、お前が気がつく前にサラとも話し合ったんだが、一度 街に帰らないか?」
サラも俺に同意を求めるように頷いている
「サラが賛成するなら」
俺は蒼志の提案に同意する、どのみち又ボスに挑んだところで結果は同じ事。
街に戻ったところで良い案は浮かびそうにないが、ここが一階層なら引き返すべきだろう。
「ルーク、大丈夫ならそろそろ行くぞ」
蒼志はそう言うが、この部屋には出口が無い、そう俺が思っていると、まるで俺達の会話を誰かが聞いていたかのように何も無い壁に出口は現れた。
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