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第 15話 サラ
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「ルークてさぁ、なんか父さんに似てるよね・・」
「ん?なに?」
午後の平和な空気に油断して私が放ったを言葉をルークに聞かれて、私はすぐに否定する。
私が記憶している父さんの最後の思い出は、私がまだ5歳の頃、銀色に輝く鎧を着た父さんが皆に囲まれて洞窟の中に消えていく光景。
子供心に誇らしかったが、心配そうに見守る母さんの姿を見るのは悲しかった。
父さんはそこから戻ってくることはなく。
父さんがいなくなると、あれほど華やかだった家から人が少しずついなくなり。
それに比例して母さんの苦労は増えていった、(だいじょうぶ)が母さんの口ぐせになった頃、母さんと私は小さな家に引っ越した。
母さんの苦労を減らしたくて、でも、子供の私にできる事は無く。
母さんは心配したけど、私は父さんと同じ勇者を目指した。
最初は私が女の子ということで寄ってきた者たちも、非力な私を見限って次々に私から去っていった。
そんな非力を補おうと、私は魔法を覚え、杖を剣に替えて魔術を使う剣士、魔術士の自分を見出した。
ソロでやっていくと決めて挑んだ最初のダンジョンは足が震えた、初級ダンジョンとはいえクリアできた時の喜びは帰った私を迎えた時の母さんの泣き顔と共に今でも覚えている。
数々のモンスターと戦って上級勇者となり母さんとの生活も安定して、次第に父さんの記憶も薄れていった。
そんな時。
ルークが私達の前に現れた。
ルークが父さんの鎧と剣を持って母さんと私の前に現れた最初の時、私はこの男に嫉妬した、父さんが帰ってこなかったダンジョンから。この男は生きて帰ってきたのだ。
この男に先を越されたことがなんだか悔しくて我を忘れてダンジョンに入ってしまった私をルークは助けに来てくれた。
しかも父さんの鎧と剣を身につけて、私のピンチを救ってくれた。
「やっぱりルークは父さんに似てるわ」
そう言って私はルークに微笑みかける、父さんの顔はもうほとんど覚えてないけど、きっとルークのように優しい顔ができる人だったんだと思う。
「なぁ、サラ、お前に依頼した貴族の息子はもう手を出さないだろう」
「ならば、もうサラがダンジョンに挑む必要はなくなった、夫人の為にも君が危険を冒す必要はないんじゃないか」
ルークはそう言ってくれたけど、私はダンジョンに挑む事をやめない。
ダンジョンは唯一父さんと繋がれる場所、私のアイデンティティ。
そして私を必要としてくれる仲間がいてくれる。
「ルーク、私は行くわ、だってあなた弱いから私がいないと、すぐやられちゃうもの」
ルークは笑ってくれている、出会って間もないけれど信頼できる仲間、彼等と一緒なら父さんの越えられなかった試練もきっと乗り越えてみせる。
私はサラ、サラ・シュタイナー。
勇者カルロス・シュタイナーの娘。
仲間と共に最恐ダンジョン、ブラックホールに挑む者。
「ん?なに?」
午後の平和な空気に油断して私が放ったを言葉をルークに聞かれて、私はすぐに否定する。
私が記憶している父さんの最後の思い出は、私がまだ5歳の頃、銀色に輝く鎧を着た父さんが皆に囲まれて洞窟の中に消えていく光景。
子供心に誇らしかったが、心配そうに見守る母さんの姿を見るのは悲しかった。
父さんはそこから戻ってくることはなく。
父さんがいなくなると、あれほど華やかだった家から人が少しずついなくなり。
それに比例して母さんの苦労は増えていった、(だいじょうぶ)が母さんの口ぐせになった頃、母さんと私は小さな家に引っ越した。
母さんの苦労を減らしたくて、でも、子供の私にできる事は無く。
母さんは心配したけど、私は父さんと同じ勇者を目指した。
最初は私が女の子ということで寄ってきた者たちも、非力な私を見限って次々に私から去っていった。
そんな非力を補おうと、私は魔法を覚え、杖を剣に替えて魔術を使う剣士、魔術士の自分を見出した。
ソロでやっていくと決めて挑んだ最初のダンジョンは足が震えた、初級ダンジョンとはいえクリアできた時の喜びは帰った私を迎えた時の母さんの泣き顔と共に今でも覚えている。
数々のモンスターと戦って上級勇者となり母さんとの生活も安定して、次第に父さんの記憶も薄れていった。
そんな時。
ルークが私達の前に現れた。
ルークが父さんの鎧と剣を持って母さんと私の前に現れた最初の時、私はこの男に嫉妬した、父さんが帰ってこなかったダンジョンから。この男は生きて帰ってきたのだ。
この男に先を越されたことがなんだか悔しくて我を忘れてダンジョンに入ってしまった私をルークは助けに来てくれた。
しかも父さんの鎧と剣を身につけて、私のピンチを救ってくれた。
「やっぱりルークは父さんに似てるわ」
そう言って私はルークに微笑みかける、父さんの顔はもうほとんど覚えてないけど、きっとルークのように優しい顔ができる人だったんだと思う。
「なぁ、サラ、お前に依頼した貴族の息子はもう手を出さないだろう」
「ならば、もうサラがダンジョンに挑む必要はなくなった、夫人の為にも君が危険を冒す必要はないんじゃないか」
ルークはそう言ってくれたけど、私はダンジョンに挑む事をやめない。
ダンジョンは唯一父さんと繋がれる場所、私のアイデンティティ。
そして私を必要としてくれる仲間がいてくれる。
「ルーク、私は行くわ、だってあなた弱いから私がいないと、すぐやられちゃうもの」
ルークは笑ってくれている、出会って間もないけれど信頼できる仲間、彼等と一緒なら父さんの越えられなかった試練もきっと乗り越えてみせる。
私はサラ、サラ・シュタイナー。
勇者カルロス・シュタイナーの娘。
仲間と共に最恐ダンジョン、ブラックホールに挑む者。
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