俺(勇者)の運命を決めるのは神(作者)だけですか⁉︎

塩爺

文字の大きさ
17 / 18

第 17話 新たなスキルと新たな仲間

しおりを挟む
「凄い剣技を手に入れたものだな」

傍目に見たらただの斬り上げなのだが蒼志には何かが見えるらしい、というか、どうして蒼志がここにいる?

ダンジョンを出た後に別行動をとった時、俺とサラは行き先を蒼志には告げてはいない。

しかも、この場所で俺とサラがスキルの稽古をしているのは思い付き、街の中ならいざ知らず、この広い平原で俺達を偶然見つけることなどできようがない。

「どうして拙者がここに、という顔だな」

この男は読心術でも持っているのか?

いつもいつも俺の考えを言い当ててくる、ある意味話しが速くてよいのだが・・

「拙者が何故ここがわかったかはこれから話すことと関係がある、きっと攻略にも役に立つはず」

「鈴音!」

(すずね?)蒼志は誰を呼んでいる?

この場には蒼志の他には俺とサラの3人しかいない、ここは遠くまでまわりを見渡せる平原、森の中ならいざ知らず、人が隠れる場所などない

「ルーク、あなたの後ろ!」

サラはまるで幽霊でも見たかのような表情で俺を見ている

何をそんなに驚くことがある

「!」

サラが驚くのも無理は無い、背後に黒づくめの女が無言で立っていれば誰だって驚く

「お前はもう少し出方を考えろ、斬りかかられても文句を言えないぞ」

蒼志が言うことももっとも、俺だって気配を感じていたら剣ぐらい抜いていた

「・・・・」

彼女は相変わらず無言のままで俺達の間で気まずい空気が漂う

俺はこの空気に耐えられなくなり蒼志の顔を見る

しかしこの男は素知らぬ顔、普段は人の考えを見抜くくせに肝心な時に役に立たない

「それで先程の技だが」

蒼志は俺の疑問を完全スルーして、俺とサラが練習していた技について俺に問う

「拙者が見たところ、剣波のようだが?」

流石の洞察力、ほぼ正解。

俺は新たに得た衝撃波スキルにサラの力をプラスしたいと考えた

タイミングはシビアだが衝撃波に電撃を付与できれば効果と威力は格段に上がる

攻撃時には牽制にもなるし撤退時には足止めにもなる

攻撃の初手にはもってこいの技になる可能性がある。

しかし、サラは電撃を放つタイミングが掴めず、いささか飽きてきていたところに蒼志が現れた

俺は蒼志にその事を聞いてみた

「サラ殿、そなた衝撃波が見えぬからどこに魔法を放つがわからぬのだろう」

「ならば、いっそのことルークの剣目掛けて放てば良かろう」

おいおい何を言い出す蒼志、そんなことしたら俺が感電してしまう、まさか電撃を受けた刹那のタイミングで電撃を剣に乗せろとでもいうのか

しかし、残念ながら今それを実証する手立てはない、試していないのでダンジョンで必ず衝撃波が出るかはわからないが少なくてもダンジョン以外では刻印で得られたスキルは発動しない

というか、俺は先程から無言で後ろに立っている、この女が気になって練習どころではないのだ

「なぁ、蒼志、そろそろ彼女のこと教えてくれないか」

蒼志は?という顔をしている

「鈴音の気配の消し方で察しておると思っていたが」

確かに気配の消し方が半端ではない、気配と言おうか存在そのものを感じなかった

俺は弱いから冒険者時代より探知スキルだけは鍛えてきた、そのスキルに引っかからないとは、しかし、気配を消すこととその人の正体はまったく別物

「鈴音は拙者と同じ国の忍びと言う一族の者で、暗殺を生業にしている」

「忍びの者は自分の殺し技は絶対に明かさないが、鈴音は毒吹き矢を使う」

絶対に明かさない技をどうして蒼志は知っている?

俺の疑問に蒼志は事も投げに答える

「鈴音は拙者が国を出てからずっと拙者の命を狙っておる」

「・・・蒼志を殺すのは私・・・」

どうやら蒼志はこの鈴音という女に何度も吹き矢で命を狙われているらしい

そんな危険な女といっしょにいる事も驚きだが、その女を仲間に誘うとは

「これからの攻略には鈴音の力は必要と思うてな」

蒼志の言うことはもっともなのだが、素性のわからない者に命を預けるのも躊躇われる

「ねぇルーク、それを言うなら私だってルークと知り合ってそれほど経っていないし、私の事だってルーク、あなた全部なんて知らないでしょう」

それもそう、相手のことを知ろうが知るまいが気が合う友というものはできる、出会ってすぐに仲間になることだって

「鈴音のことは蒼志に任せたからな」

サラは俺の横で嬉しそうに頷く、俺は鈴音を受け入れよう、今はまだ仲間と認めてもらうには俺は力不足だが、いつの日か信頼してもらえるように

俺達のダンジョン攻略はまだ始まったばかりなのだから。







しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

入れ替わり夫婦

廣瀬純七
ファンタジー
モニターで送られてきた性別交換クリームで入れ替わった新婚夫婦の話

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

処理中です...