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第 2話 夢
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【皆の為の国を創る】プランと言うにはあまりにも荒唐無稽すぎて1人の男がやる事にしては夢に近かったが、新海には確固たる信念が出来つつあった。
この地に立つ前に新海は日本の各地を廻っている。
親しき者との別れを告げることもあったが本当の目的はいろんな識者の意見を聞き、このプランの実現性がどのくらいあるか知る為だった。
識者の中には新海の計画を手伝っても構わないと言う者までいた。
何人かの仲間が集まり、いよいよ計画は進み始めた。
まず新海達は国を創る場所としてF国の隣国のI国に目を付けた、リア達の母国であるI国は軍事独裁政権が長く続き国民の生活は貧しい。
大陸の物流の要所に位置するI国は軍事独裁政権が支配する前はインフラ整備も整ったこの地域でも豊かな国だった。
この国の重要性を知る大国も今の軍事独裁政権を良く思っておらず、仮にこの国で政権打倒のクーデターが起こっても大国は介入してこないだろうと新海達はふんだからだ。
新海はもう日本に戻ってくることは二度と叶わないだろうと、家族を含め親しき者に別れを告げてF国に旅立った。
F国に着いた新海達はI国に渡る前にこの国で2人の人物に会わなければならなかった、まず1人目はF国の民主革命家のチャオハイ氏である。
チャオハイ氏はF国で民主主義運動を進めた国民党の党首で国民の人気も高くF国大統領も一目置いているばかりか、I国の中にも太いパイプを持っており周辺国は彼の言動を注視する程の人物である。
新海は商社時代に一度だけ取引先との会食で、まだ革命家になる前の彼と同席した事があり、彼の持つ理想と考えに共感した過去があった。
F国にしては、こ綺麗で、そんなに大きくないホテルの一室で新海はチャオハイ氏と面会した。
以前の会食の時の印象とは違い戦士の面構えの彼がそこにはいた、会食から現在に至る短い期間の彼の戦いがどれほどのものかは新海には到底想像できなかった。
新海は部屋に入るなりチャオハイ氏が座っているテーブルに近づこうとしたが護衛とおぼしき男達に止められボディチェックを受けることになる。
治安の悪いこの国、普段なら護身用の武器を携帯しているのだが、今回は宿泊しているホテルに置いてきて良かった。
護身用の武器がそんなに簡単に手に入るのか?と思われるかもしれないが、この国ではその気になれば子供がキャンディーを買うぐらい簡単に手に入り、ホテルのテーブルの上に置きっぱなしにしてきてもホテル側は何も言わないのだ。
新海が危ない物を持っていないのを確認すると、男達は廊下を確認して不審な人間が居ないか確認してドアを閉めた。
新海は協力してくれる仲間達も同行してもらっていたが、いきなり複数人での面会は警戒されるだろうと、ホテルの近くに待機してもらっていた。
挨拶を済ますと新海は回りくどいことはせず核心から話し始めた。
【I国の政権を倒し民主主義国家を樹立したい】、その言葉に場の空気が一気に凍りついた。
ボディガードがざわめくのをチャオハイ氏が制止して新海の方を向くと静かに一言こう言った、その覚悟はあるの?
新海はその言葉に全て悟った様にチャオハイ氏に向かってこう答えた、家族との別れは済まして来ました、二度と日本に帰るつもりはありません!と。
その言葉にチャオハイ氏は頷くと具体的な話しをしようと、新海に仲間がいるのなら呼ぶようにと言って隣りの部屋に入っていった。
仲間達が揃うと4人はテーブルを囲んで座った、こちらのメンバーは3人、1人はもちろん新海である。
残りの2人は、資金面全般を担当する御手洗 翔(みたらい しょう)と戦略、戦術を担当する愛東 菜奈璃(あいとう ななり)。
御手洗は大学生の時、ITの会社クリーンアップを起業して瞬く内に世界規模のグループへと事業を拡大するが35才の時に突然事業から引退して表舞台から姿を消してしまった人物である。
新海と出会ったきっかけは、新海が仕事である国に行った時のことである、肉体労働をする現場で現地の労働者に混じって働く日本人を見かけ声を掛けたところ不思議と話しが弾んだ。
彼の少年の様な心と大胆な行動力にいたく共感したものだ。
後日、その時の男がクリーンアップの御手洗さんだと知って、何かあった時は相談しようと思っていた新海は、この計画を思いついた時、真っ先にこの男、御手洗に相談した。
愛東はというと、実のところ彼女の経歴については新海も良くわかっておらず、名門の高校を中退して世界各国の紛争地帯を転々としていたという事までしか知らない。
しかし、紛争地帯を転々とするなかで、彼女が考える弱者の側に味方し、およそ不可能に思える戦いに勝利してきた。
データの分析、そこからの計画の立案、実行には天才の御手洗にして次元が違うと言わしめた人物である。
この地に立つ前に新海は日本の各地を廻っている。
親しき者との別れを告げることもあったが本当の目的はいろんな識者の意見を聞き、このプランの実現性がどのくらいあるか知る為だった。
識者の中には新海の計画を手伝っても構わないと言う者までいた。
何人かの仲間が集まり、いよいよ計画は進み始めた。
まず新海達は国を創る場所としてF国の隣国のI国に目を付けた、リア達の母国であるI国は軍事独裁政権が長く続き国民の生活は貧しい。
大陸の物流の要所に位置するI国は軍事独裁政権が支配する前はインフラ整備も整ったこの地域でも豊かな国だった。
この国の重要性を知る大国も今の軍事独裁政権を良く思っておらず、仮にこの国で政権打倒のクーデターが起こっても大国は介入してこないだろうと新海達はふんだからだ。
新海はもう日本に戻ってくることは二度と叶わないだろうと、家族を含め親しき者に別れを告げてF国に旅立った。
F国に着いた新海達はI国に渡る前にこの国で2人の人物に会わなければならなかった、まず1人目はF国の民主革命家のチャオハイ氏である。
チャオハイ氏はF国で民主主義運動を進めた国民党の党首で国民の人気も高くF国大統領も一目置いているばかりか、I国の中にも太いパイプを持っており周辺国は彼の言動を注視する程の人物である。
新海は商社時代に一度だけ取引先との会食で、まだ革命家になる前の彼と同席した事があり、彼の持つ理想と考えに共感した過去があった。
F国にしては、こ綺麗で、そんなに大きくないホテルの一室で新海はチャオハイ氏と面会した。
以前の会食の時の印象とは違い戦士の面構えの彼がそこにはいた、会食から現在に至る短い期間の彼の戦いがどれほどのものかは新海には到底想像できなかった。
新海は部屋に入るなりチャオハイ氏が座っているテーブルに近づこうとしたが護衛とおぼしき男達に止められボディチェックを受けることになる。
治安の悪いこの国、普段なら護身用の武器を携帯しているのだが、今回は宿泊しているホテルに置いてきて良かった。
護身用の武器がそんなに簡単に手に入るのか?と思われるかもしれないが、この国ではその気になれば子供がキャンディーを買うぐらい簡単に手に入り、ホテルのテーブルの上に置きっぱなしにしてきてもホテル側は何も言わないのだ。
新海が危ない物を持っていないのを確認すると、男達は廊下を確認して不審な人間が居ないか確認してドアを閉めた。
新海は協力してくれる仲間達も同行してもらっていたが、いきなり複数人での面会は警戒されるだろうと、ホテルの近くに待機してもらっていた。
挨拶を済ますと新海は回りくどいことはせず核心から話し始めた。
【I国の政権を倒し民主主義国家を樹立したい】、その言葉に場の空気が一気に凍りついた。
ボディガードがざわめくのをチャオハイ氏が制止して新海の方を向くと静かに一言こう言った、その覚悟はあるの?
新海はその言葉に全て悟った様にチャオハイ氏に向かってこう答えた、家族との別れは済まして来ました、二度と日本に帰るつもりはありません!と。
その言葉にチャオハイ氏は頷くと具体的な話しをしようと、新海に仲間がいるのなら呼ぶようにと言って隣りの部屋に入っていった。
仲間達が揃うと4人はテーブルを囲んで座った、こちらのメンバーは3人、1人はもちろん新海である。
残りの2人は、資金面全般を担当する御手洗 翔(みたらい しょう)と戦略、戦術を担当する愛東 菜奈璃(あいとう ななり)。
御手洗は大学生の時、ITの会社クリーンアップを起業して瞬く内に世界規模のグループへと事業を拡大するが35才の時に突然事業から引退して表舞台から姿を消してしまった人物である。
新海と出会ったきっかけは、新海が仕事である国に行った時のことである、肉体労働をする現場で現地の労働者に混じって働く日本人を見かけ声を掛けたところ不思議と話しが弾んだ。
彼の少年の様な心と大胆な行動力にいたく共感したものだ。
後日、その時の男がクリーンアップの御手洗さんだと知って、何かあった時は相談しようと思っていた新海は、この計画を思いついた時、真っ先にこの男、御手洗に相談した。
愛東はというと、実のところ彼女の経歴については新海も良くわかっておらず、名門の高校を中退して世界各国の紛争地帯を転々としていたという事までしか知らない。
しかし、紛争地帯を転々とするなかで、彼女が考える弱者の側に味方し、およそ不可能に思える戦いに勝利してきた。
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