22 / 30
22 事故
しおりを挟む
「おお、ケビン……!生きていて本当によかった。国の宝を失うところだった」
王立病院にかけつけた陛下は涙ぐみながら、ベッドに横たわっているケビンの手を取った。
「陛下、なんというもったいないお言葉……」
ケビンは幸い、生きていた。
ただ、両足と利き腕の右手を骨折し、頭も打っていた。
「ケビンの具合はどうなのだ?」
陛下が担当医に確認する。
「骨折は時間はかかりますが治るでしょう。石で頭を打っているので、当面の間入院していただき、後遺症の可能性がないか慎重に経過をみる予定です」
陛下は医師の答えにほっとしている。
「とりあえずすぐに命に関わる状況でないことは幸いであった」
ケビンは改まって陛下に向き直る。
「陛下。例の調査ですが」
「む」
陛下の顔が真剣になる。
「やはり、組み込まれていました。表から見えないように巧妙に細工をされて」
陛下は眉根を寄せる。
「その仕掛けはどれくらいあるのだ」
「これまでの調査結果と合わせると……ざっと王都中の建物の5%程度はあるかと」
「そんなにか……!」
実はケビンはある特命を担っていた。
それは、王都中にある建物に不審な仕掛けがされていないかを調査すること。
ケビンが耐震工事をしていたとき、偶然ある建物の見えない壁裏に妙な仕掛けを見つけ、陛下に報告したのがきっかけだった。
ケビンが調べていくと、その仕掛けは他の建物でも見つかった。
昨日、耐震工事をしていた第六区の集会場も事故後の調査で仕掛けが発見されていた。
「ある者が王都のあちこちの建物に仕掛けを施しています。長い年月をかけて」
「つまりそれは」
「意図的に崩壊事故を起こせるようにです」
いつ何時でも崩落事故を装い、ターゲットを暗殺できるのだ。
王都に住む者は人質に取られたようなものだった。
「その犯人は」
「普通民衆が入り込めない建造物にもその仕掛けを見つけました。
犯人は長年細工の工事を続ける財力と、どんな建物にも自由に出入りする権力を持つ者。
陛下のにらんだとおり、おそらく国土院を牛耳っているレッドグレイブ公かと」
陛下は、やはり、という表情だ。
「あの集会場で崩落が起こったということは、まさかケビンの命を狙ったということか」
「その可能性は十分あるでしょう。レッドグレイブ公が耐震工事を渋る理由もここにあります。いい加減、私が邪魔だったんでしょう」
陛下は考え込んだ。
11年前、崩落事故で死んだラングレイも──
「ケビン。これから言うことは私の独断だ。君たち親子には多大なる迷惑をかけてしまうが、どうか許してほしい」
陛下はケビンに頭を下げた。
陛下が見舞いから帰ったすぐ後、シャロンとルアージュが病室に走り込んできた。
「パパっ!!」
ベッドで寝ているケビンがシャロンに顔を向け、左手を上げた。
シャロンはケビンの胸に飛びついて泣いた。
「ごめんな、シャロン。心配かけて。パパは大丈夫だよ。ルアージュ様もわざわざお越しいただき、ありがとうございます」
ケビンは頭を下げた。
「いえ。命に別状がないようで、ほっとしました」
よかったな。
シャロン。
ルアージュはケビンから離れようとしないシャロンに心の中で語りかけた。
崩落事故。
兄上──
シャロンとケビンを見つめながらルアージュは、亡き兄のことを思い出していた。
11年前。
当時の王太子ラングレイは15になったばかりだった。
貴族たちの会合に参加した後、ラングレイは落とし物を探しに再び会議室のそばに来ていた。
「例の仕掛けは順調か?」
「はい。まず手始めにいくつかの建物に仕掛けております。お好きなタイミングで崩落事故を起こすことができます」
「何の話だ」
突然ラングレイに声をかけられ、二人の影がびくっと身を震わせた。
レッドグレイブ公とダニエルである。
「仕掛けによって崩落事故を意図的に起こすつもりか」
全て聞かれていた!
レッドグレイブ公は冷や汗をかきつつ、生き延びる方法を頭をフル回転して探した。
レッドグレイブ公は、がばっと地に伏せ、額をこすりつけた。
「これを機に心を改めます!気に入らない貴族がいて、憎いあまり馬鹿なことを考えました。全て私の一時の気の迷いです。仕掛けは全て外し、元に戻します。お信じになれないようなら、今すぐここで成敗してください!」
遅れてダニエルも土下座をした。
「……本当だな?二度とそのような悪事に手を染めるんじゃないぞ。今度やったら陛下に報告するからな」
「はい。この命かけましても!」
レッドグレイブ公の大芝居に、まだ若く、優しく素直なラングレイは騙されてしまった。
それから幾日もしないうちに、レッドグレイブ公は、口封じとして、崩落の仕掛けを使いラングレイを葬った。
これでレッドグレイブ公の企みが公になることはなかった。
ただ、ルアージュと陛下は、レッドグレイブ公がこの事故に関わっているとにらんでいた。
息を引き取る間際にラングレイが一瞬だけ意識を取り戻したときだった。
ちょうど居合わせていたルアージュが「兄上!兄上!」と名を叫んだ。
ラングレイはルアージュだけに聞こえるかすかな声で、こう言った。
「レッド、グレ、公しゃ……気をつけ、ろ。王都、あちこ……し、し、しか──」
「しか??何、兄上なんのこと??」
ルアージュが聞き返したが、もうラングレイの目からは光が消えていた。
「兄上!兄上ええ!!」
何度呼ぼうと、もう二度と兄は動かなかった。
兄の遺言だと思ったルアージュは、陛下にこのことを報告した。
陛下はレッドグレイブ公の怪しい動きに勘づいたが、表立って弾劾するには証拠が足りなかった。
そうするうちに、ケビンがある建物に不審な仕掛けを発見し、陛下に報告書を提出した。
レッドグレイブ公の関与を疑った陛下はケビンに、レッドグレイブ公に気づかれないよう細心の注意を払って少しずつ調査を進めるよう命じた。
そんなレッドグレイブ公は今回、シャロンの大切な家族であるケビンまで手をかけようとした。
レッドグレイブ公。
いつか絶対にお前の企みを暴いてやる。
ルアージュは心に強く誓った。
王立病院にかけつけた陛下は涙ぐみながら、ベッドに横たわっているケビンの手を取った。
「陛下、なんというもったいないお言葉……」
ケビンは幸い、生きていた。
ただ、両足と利き腕の右手を骨折し、頭も打っていた。
「ケビンの具合はどうなのだ?」
陛下が担当医に確認する。
「骨折は時間はかかりますが治るでしょう。石で頭を打っているので、当面の間入院していただき、後遺症の可能性がないか慎重に経過をみる予定です」
陛下は医師の答えにほっとしている。
「とりあえずすぐに命に関わる状況でないことは幸いであった」
ケビンは改まって陛下に向き直る。
「陛下。例の調査ですが」
「む」
陛下の顔が真剣になる。
「やはり、組み込まれていました。表から見えないように巧妙に細工をされて」
陛下は眉根を寄せる。
「その仕掛けはどれくらいあるのだ」
「これまでの調査結果と合わせると……ざっと王都中の建物の5%程度はあるかと」
「そんなにか……!」
実はケビンはある特命を担っていた。
それは、王都中にある建物に不審な仕掛けがされていないかを調査すること。
ケビンが耐震工事をしていたとき、偶然ある建物の見えない壁裏に妙な仕掛けを見つけ、陛下に報告したのがきっかけだった。
ケビンが調べていくと、その仕掛けは他の建物でも見つかった。
昨日、耐震工事をしていた第六区の集会場も事故後の調査で仕掛けが発見されていた。
「ある者が王都のあちこちの建物に仕掛けを施しています。長い年月をかけて」
「つまりそれは」
「意図的に崩壊事故を起こせるようにです」
いつ何時でも崩落事故を装い、ターゲットを暗殺できるのだ。
王都に住む者は人質に取られたようなものだった。
「その犯人は」
「普通民衆が入り込めない建造物にもその仕掛けを見つけました。
犯人は長年細工の工事を続ける財力と、どんな建物にも自由に出入りする権力を持つ者。
陛下のにらんだとおり、おそらく国土院を牛耳っているレッドグレイブ公かと」
陛下は、やはり、という表情だ。
「あの集会場で崩落が起こったということは、まさかケビンの命を狙ったということか」
「その可能性は十分あるでしょう。レッドグレイブ公が耐震工事を渋る理由もここにあります。いい加減、私が邪魔だったんでしょう」
陛下は考え込んだ。
11年前、崩落事故で死んだラングレイも──
「ケビン。これから言うことは私の独断だ。君たち親子には多大なる迷惑をかけてしまうが、どうか許してほしい」
陛下はケビンに頭を下げた。
陛下が見舞いから帰ったすぐ後、シャロンとルアージュが病室に走り込んできた。
「パパっ!!」
ベッドで寝ているケビンがシャロンに顔を向け、左手を上げた。
シャロンはケビンの胸に飛びついて泣いた。
「ごめんな、シャロン。心配かけて。パパは大丈夫だよ。ルアージュ様もわざわざお越しいただき、ありがとうございます」
ケビンは頭を下げた。
「いえ。命に別状がないようで、ほっとしました」
よかったな。
シャロン。
ルアージュはケビンから離れようとしないシャロンに心の中で語りかけた。
崩落事故。
兄上──
シャロンとケビンを見つめながらルアージュは、亡き兄のことを思い出していた。
11年前。
当時の王太子ラングレイは15になったばかりだった。
貴族たちの会合に参加した後、ラングレイは落とし物を探しに再び会議室のそばに来ていた。
「例の仕掛けは順調か?」
「はい。まず手始めにいくつかの建物に仕掛けております。お好きなタイミングで崩落事故を起こすことができます」
「何の話だ」
突然ラングレイに声をかけられ、二人の影がびくっと身を震わせた。
レッドグレイブ公とダニエルである。
「仕掛けによって崩落事故を意図的に起こすつもりか」
全て聞かれていた!
レッドグレイブ公は冷や汗をかきつつ、生き延びる方法を頭をフル回転して探した。
レッドグレイブ公は、がばっと地に伏せ、額をこすりつけた。
「これを機に心を改めます!気に入らない貴族がいて、憎いあまり馬鹿なことを考えました。全て私の一時の気の迷いです。仕掛けは全て外し、元に戻します。お信じになれないようなら、今すぐここで成敗してください!」
遅れてダニエルも土下座をした。
「……本当だな?二度とそのような悪事に手を染めるんじゃないぞ。今度やったら陛下に報告するからな」
「はい。この命かけましても!」
レッドグレイブ公の大芝居に、まだ若く、優しく素直なラングレイは騙されてしまった。
それから幾日もしないうちに、レッドグレイブ公は、口封じとして、崩落の仕掛けを使いラングレイを葬った。
これでレッドグレイブ公の企みが公になることはなかった。
ただ、ルアージュと陛下は、レッドグレイブ公がこの事故に関わっているとにらんでいた。
息を引き取る間際にラングレイが一瞬だけ意識を取り戻したときだった。
ちょうど居合わせていたルアージュが「兄上!兄上!」と名を叫んだ。
ラングレイはルアージュだけに聞こえるかすかな声で、こう言った。
「レッド、グレ、公しゃ……気をつけ、ろ。王都、あちこ……し、し、しか──」
「しか??何、兄上なんのこと??」
ルアージュが聞き返したが、もうラングレイの目からは光が消えていた。
「兄上!兄上ええ!!」
何度呼ぼうと、もう二度と兄は動かなかった。
兄の遺言だと思ったルアージュは、陛下にこのことを報告した。
陛下はレッドグレイブ公の怪しい動きに勘づいたが、表立って弾劾するには証拠が足りなかった。
そうするうちに、ケビンがある建物に不審な仕掛けを発見し、陛下に報告書を提出した。
レッドグレイブ公の関与を疑った陛下はケビンに、レッドグレイブ公に気づかれないよう細心の注意を払って少しずつ調査を進めるよう命じた。
そんなレッドグレイブ公は今回、シャロンの大切な家族であるケビンまで手をかけようとした。
レッドグレイブ公。
いつか絶対にお前の企みを暴いてやる。
ルアージュは心に強く誓った。
180
あなたにおすすめの小説
令嬢の皮を被ったヘビースモーカー、侍女に化けて敵情視察。〜猫を拾ってタバコを吸っていただけなのに、なぜか次期伯爵に愛の告白をされました〜
御厨そら
恋愛
「婚約破棄されたのよ!」
最悪に仲の悪い姉・ルイーザが泣き崩れる姿を見て、妹のフィオレは歓喜した。
自室にダイブして爆笑し、お祝いに父の書斎からくすねた一級品の葉巻をくゆらす——。
そんなフィオレに、父が下した命令は「姉を振った男、ライネーリ伯爵邸への潜入調査」だった。
黒髪おカッパのカツラにメガネ、そばかすメイクで別人『侍女モニカ』に変装し、いざ敵地へ!
……のはずが。
厨房の男と隠れてタバコを吸い、子猫のルーを拾って可愛がり、義眼の同僚と秘密を共有し、気づけば屋敷の面々と仲良くなっていく。
さらには、姉を振ったはずの次期伯爵ジェラルドが、なぜか偽姿のフィオレを執拗に追いかけてきて……?
「君に行ってほしくないんだ。結婚してくれ、フィオレ」
ちょっと待って。私、変装してるよね? そもそもアンタ、お姉ちゃんの元婚約者でしょ!?
そして潜入先の書斎で見つけた、**『次女フィオレは10年前に死亡している』**という不可解な報告書の謎。
一つの体を共有する姉妹の、あまりに歪で、あやしい「ヒ・ミ・ツ」の物語。
三年分の涙を飲み込んで離婚を決めた私に、今さら愛してると言わないでください
まさき
恋愛
「別れてください」
笑顔で、声を震わせずに、澄花はそう言った。
三年間、夫の隣に立ち続けた。残業続きの夫を待ち、不満を飲み込み、完璧な妻を演じた。幼なじみの麗奈が現れるまでは、それが愛だと信じていた。
嫉妬も、怒りも、とうに泣き尽くしていた。残ったのは、静かな決意だけだった。
離婚届を差し出した翌朝、夫・誠は初めて泣いた。
――遅すぎる。三年分、遅すぎる。
幼なじみに夫を奪われかけた妻が、すべてを手放す覚悟をしたとき、夫はようやく目を覚ます。泣き終わった女の強さと、取り戻せないものの重さを描く、夫婦の崩壊と再生の物語。
一夜の過ちで懐妊したら、幼なじみの冷酷皇帝に溺愛されました
由香
恋愛
没落貴族の娘・柳月鈴は、宮廷で医官見習いとして働いていた。
ある夜、皇帝即位の宴で酒に酔い、幼なじみだった皇帝・李景珩と再会する。
遠い存在になったはずの彼。
けれど、その夜をきっかけに月鈴の運命は大きく動き出す。
冷酷と恐れられる皇帝が、なぜか彼女だけには甘すぎて――。
傲慢令嬢は、猫かぶりをやめてみた。お好きなように呼んでくださいませ。愛しいひとが私のことをわかってくださるなら、それで十分ですもの。
石河 翠
恋愛
高飛車で傲慢な令嬢として有名だった侯爵令嬢のダイアナは、婚約者から婚約を破棄される直前、階段から落ちて頭を打ち、記憶喪失になった上、体が不自由になってしまう。
そのまま修道院に身を寄せることになったダイアナだが、彼女はその暮らしを嬉々として受け入れる。妾の子であり、貴族暮らしに馴染めなかったダイアナには、修道院での暮らしこそ理想だったのだ。
新しい婚約者とうまくいかない元婚約者がダイアナに接触してくるが、彼女は突き放す。身勝手な言い分の元婚約者に対し、彼女は怒りを露にし……。
初恋のひとのために貴族教育を頑張っていたヒロインと、健気なヒロインを見守ってきたヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は、別サイトにも投稿しております。
表紙絵は写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
婚約破棄ですか、では死にますね【完結】
砂礫レキ
恋愛
自分を物語の主役だと思い込んでいる夢見がちな妹、アンジェラの社交界デビューの日。
私伯爵令嬢エレオノーラはなぜか婚約者のギースに絶縁宣言をされていた。
場所は舞踏会場、周囲が困惑する中芝居がかった喋りでギースはどんどん墓穴を掘っていく。
氷の女である私より花の妖精のようなアンジェラと永遠の愛を誓いたいと。
そして肝心のアンジェラはうっとりと得意げな顔をしていた。まるで王子に愛を誓われる姫君のように。
私が冷たいのではなく二人の脳みそが茹っているだけでは?
婚約破棄は承ります。但し、今夜の主役は奪わせて貰うわよアンジェラ。
婚約破棄寸前、私に何をお望みですか?
みこと。
恋愛
男爵令嬢マチルダが現れてから、王子ベイジルとセシリアの仲はこじれるばかり。
婚約破棄も時間の問題かと危ぶまれる中、ある日王宮から、公爵家のセシリアに呼び出しがかかる。
なんとベイジルが王家の禁術を用い、過去の自分と精神を入れ替えたという。
(つまり今目の前にいる十八歳の王子の中身は、八歳の、私と仲が良かった頃の殿下?)
ベイジルの真意とは。そしてセシリアとの関係はどうなる?
※他サイトにも掲載しています。
【完結】ロザリンダ嬢の憂鬱~手紙も来ない 婚約者 vs シスコン 熾烈な争い
buchi
恋愛
後ろ盾となる両親の死後、婚約者が冷たい……ロザリンダは婚約者の王太子殿下フィリップの変容に悩んでいた。手紙もプレゼントも来ない上、夜会に出れば、他の令嬢たちに取り囲まれている。弟からはもう、婚約など止めてはどうかと助言され……
視点が話ごとに変わります。タイトルに誰の視点なのか入っています(入ってない場合もある)。話ごとの文字数が違うのは、場面が変わるから(言い訳)
『姉に全部奪われた私、今度は自分の幸せを選びます ~姉の栄光を支える嘘を、私は一枚ずつ剥がす~』
六角
恋愛
復讐はしない。——ただ「嘘」を回収する。 礼儀と帳簿で宮廷の偽りを詰ませる“監査官令嬢”の華麗なる逆転劇。
王家献上宝飾の紛失事件で濡れ衣を着せられ、家族にも婚約者にも捨てられて追放された子爵家次女リリア。 数年後、彼女は王妃直属の「臨時監査官」として、再び宮廷の土を踏む。
そこで待っていたのは、「慈愛の聖女」として崇められる姉セシリアと、彼女に心酔する愚かな貴族たち。しかし、姉の栄光の裏には、横領、洗脳、そして国を揺るがす「偽造魔石」の陰謀が隠されていた。
「復讐? いいえ、これは正当な監査です」
リリアは感情に流されず、帳簿と証拠、そして真実を映す「プリズム」を武器に、姉が築き上げた嘘の城を一枚ずつ剥がしていく。 孤立無援の彼女を支えるのは、氷のように冷徹な宰相補佐レオンハルトと、豪快な近衛騎士団長カミュ。 やがてリリアは、国中を巻き込んだ姉の洗脳計画を打ち砕き、自分自身の幸せと、不器用な宰相補佐からの溺愛を手に入れる——。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる