亡命聖女─アンデッドを祓える力は内緒だけど、隣の大陸の王陛下が溺愛してくる

nanahi

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24 デルタの罠

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ローザリアは森にアンデッドが出現したことに疑問を抱いていた。


どうしてアンデッドが現れたの?
私、もう体力も十分回復しているのに。祓いの力が弱まったの?


元いたジェム大陸では、ローザリアがいる周辺にはアンデッドは近づけなかったはずだ。このスフェーン大陸では何か条件が違うのだろうか。


謎が解けないまま日々を過ごしていたローザリアをデルタの罠が待ち構えていた。




--------------------




王宮ではアンデッドの噂が尽きなかった。令嬢たちは怯え囁きあったが、デルタは恐怖よりも嫉妬心でいっぱいだった。


陛下が大切な場所にあの娘をお連れしたなんて。


ローザリアの顔を思い浮かべると胸がむかむかした。


あの娘、貶めてやる。


デルタは召使いに命じて、ローザリアを陥れる策を決行した。




「私の大事な髪飾りが紛失しましたの」


デルタが令嬢たちとのお茶会で沈んだ声を出した。


「まあ。どんな髪飾りですの?」


質問してきた令嬢にことさら強調しデルタは答えた。


「それがダイヤモンドの髪飾りですの!」


まあ!そんな高価なものが?
それは大変!


令嬢たちは騒ぎ始めた。


「おばあ様から頂いた大切な宝物なのに…もし見かけたら私にすぐ知らせてくださる?」

「もちろん、そうしますわ!」


簡単に同情してくれる令嬢たちを尻目にデルタはひとりほくそ笑んでいた。




「見つかりませんわね」

「私も庭掃除の女官たちに探させてみたのですけど」

「一体どこにあるのかしら…」


令嬢たちが落ち込んだ演技をしているデルタを囲んで慰めの言葉をかけている。


「こんなこと、本当はいけないのだけど…」


涙を拭う素ぶりをし、デルタが口火を切った。


「林檎狩りの時に現れたあの方…まさかとは思うけれど…」


デルタが言わんとしていることをその場の誰もが察した。


「念の為ですわ。聞きに行くだけでも」


そう言って令嬢一向はデルタの背を押し、ローザリアがいるという部屋に向かった。







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