【本編完結】僕だけの溺愛彼氏

本編

4

「海は休日はなにしてるの？おうちにいる方が好き？それとも出かける方が好き？」

「え……っと、家にいる方が多いかなぁ。誠…は？」

まってまってまって。

なになになに、この状況。

落ち着け、僕。

朝起きたら昨日交換していたらしい（記憶なし）誠(そう呼べって言われた)のメッセージアプリから学園まで一緒に行こうって連絡が来てて…。

テンパっているうちに時間になって家を出たら当たり前のように誠がいて今に至るんだけど。

「うーん。俺も家にいる方が多いかな」

わあ、まつ毛長い。


チュッ


「へ？」

「そんな俺の顔見ちゃって、かわいいなあ」


突然頬にぬくもりを感じた。

え、え？

……キス？

「……………ひゃああああっ」



・


・



…逃げましたとも。ええ。

あの誠の熱のこもった眼差しやぬくもり。

思い出しただけで顔が熱くなる。

「ううううう……」


前世含めて恋人なんていたことがないからわかんないけど…。

こんなにドキドキするものなの！？

僕の心臓、破裂しちゃいそう。

だめだ…。昨日出会ったばっかなのに、好きすぎてしんじゃう…。

ﾋﾟﾛﾝ♪

『さっきはごめんね、かわいかったよ。

今日、放課後カフェにいかない？』


「ぐはっ」


僕、本当にしんじゃいそうです。



・


・


あの後、オリエンテーションでひたすら話を聞いて(聞き流して)あっという間に放課後になって、カフェに行って、気がついたら寮にいた。

…ここは寛容な世界だって話したことあると思うんだけど。

寮も誰が寝泊まりしてもOKなのである。

つまり。

「海、俺のこと泊めて？」

という状況なわけなのだ。


無理無理無理無理。心臓破裂してしんじゃう…。

「ははは、ほんとかわいいな。大丈夫だよ、海がいいっていうまでは手出さないから」

うう、そういう問題じゃなくてですね…。


「ね、お願い♡」


うう…。