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第8章 生徒会選挙編
第290話「熾烈な料理対決 part4」
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料理対決が始まって、およそ40分後
桜: 今、どれぐらいですか?
紗耶: あ、さくちゃん。2人とも、もうそろそろだって。
ジュー
桜: この香りは…
紗耶: リビングにも届いてるかな?
桜: いや、布のおかげで何とか漏れてないみたい。
紗耶: 良かった。実の所を言うと、両方にこれが使われてるんだよ。
桜: え、そうなの?たまちゃんの方はそりゃそうだけど、飛香先輩の方にも……美味しそう。
紗耶: だよね。紗耶も食べたい!
飛香: 笑、さすがに1個丸々とはいかないけど、みんなで分けれる分ぐらいは作ってるから。
珠美: 珠美のもあるよ!
紗耶: やった!
桜: ありがとうございます笑
珠美: でも、やんちゃんのも食べさせてね!
紗耶: そこは大丈夫。たくさん作るから。
飛香: ……よし、できた。
桜: なら、向こうに言ってきます。
飛香: うん。すぐに盛り付けて……さくに渡せばいい?
桜: はい。私が配膳します。
飛香: 任せたよ笑
紗耶: これに白米をよそっとけばいい?
桜: ありがと、やんちゃん。助かる。
紗耶: 笑、いえいえ。
そうして、桜は再びリビングに行き、ゲームをしていた審査員達を席に座らせた後、飛香が完成させた料理と、お椀に盛った白米を運ぶ。
蓮花: わぁ~~良い匂い!
結真: これは……
日向子: ハンバーーーグ!!!!
守里: やった、ハンバーグだ!
結真: 笑、守里もテンション上がってるじゃん。
春時: ハンバーグは、守里の大好物ですから。
結真: うん笑。でも、守里の大好物を的確についてくるとは…
春時: 策士ですね笑。これを作った人は。
桜: では、どうぞ。
守里: いただきます。
日向子: いただきます!!
目の前のハンバーグを、お腹を空かせた日向子が口に入れるよりも早く、守里が一口目を食べる。
守里: パクッ……モグモグ……
春時: 笑、どうなんだ?
守里: …うま…
日向子: うまぁぁあああいいい!!!
守里: うますぎる……ジューシーさも半端ない…
蓮花: れ、蓮花も食べる!パクッ……おいしっ!
結真: うっわ……これは半端ないわ。美味しいし、何よりご飯が進む。中に味噌を入れてるのかな。
日向子: バクバクバク
春時: モグモグ…こりゃすげぇな。日向子の米のかきこみ具合からしても笑
守里: 日向子、喉に詰まらせないようにな。バクバク
日向子: もちろん!バクバクバク
春時: 笑、守里も言えた口じゃないけどな。
この守里達の感想は、キッチンの方にも届き…
飛香: 笑、良かった。
料理を完成させ、一息ついていた飛香も安心したような笑顔を浮かべた。
陽芽叶: 飛香はハンバーグだったか笑
交代の為にキッチンにやってきた陽芽叶が、そう言う。
飛香: まぁね。じゃ、交代ってことで。
陽芽叶: うん。たまちゃんはどんな感じ?
珠美: 残り1分ってとこだと思います!
飛香: なら、やんちゃんはそのままか。頑張って。
紗耶: はい!頑張ります!
陽芽叶: 飛香。美月は面白いお話をご所望だから、なんか考えといた方が良いよ笑
飛香: だるっ笑
陽芽叶: 私は、旅行の話をずっとさせられた笑
飛香: いや、陽芽叶はそれがあるから良いけどさ。
陽芽叶: ま、いってらっしゃい。
飛香: このまま、ここにいようかな。
陽芽叶: そんなことしたら、美月がこっちに乗り込んで来るから、結局一緒だって。
飛香: はぁ……みんなのために、犠牲になりますかね笑
紗耶: 飛香先輩!よろしくお願いします!
陽芽叶: よろしく~
飛香: くっ、調子の良いヤツらめ笑
珠美: 飛香先輩、頑張ってくださ~い!
飛香: 珠美はすぐに来るでしょ!こっちに!
珠美: はい!もう完成しましたので!
桜: 盛り付けも終わったね。なら、向こうに運ぶよ。
珠美: お願いします!
桜: 笑、はーい。
飛香: 隣で見てたけど、珠美のも美味しそう。
珠美: いや~何とか、店長に教わった通りにできたと思います。
飛香: 反応が楽しみだね。
珠美: はい!
リビング
桜: 皆さん、ハンバーグを一旦横に避けてくださいね。
日向子: 待って待って!もうちょっとだから!
守里: 後からでも食べれるって笑。それに、今食べ尽くすと、最終的な食べ比べができないよ。
日向子: はっ!確かに!ほんのちょっとだけ残しとこっと!
結真: さてさて、次は何かな~
桜: はい、次の料理です。
珠美から受け取った、サバの味噌煮を5人それぞれの目の前に置く。
春時: おぉ、こりゃまた美味そうだ。
日向子: お魚だ!!
蓮花: お魚ですね笑
日向子: うん!お魚!!
守里: 笑、どういうやり取り。
結真: じゃあ、食べよう!パクッ……ん~臭みも全くないし、味噌の味も染みてるし、何より、身がパサついてなくてしっとりしてる。
蓮花: おいし…モグモグ
守里: モグモグ…これまたお米が進む…バクバク
日向子: バクバクバグバク
結真: 笑、このペースだと白米がすぐに無くなっちゃうね。
春時: ですね。
桜: あ、白米のおかわりなら、すぐに言ってください。これがないと審査自体ができないので。
日向子: おかわり!!!
守里: 僕もお願いしていいかな?
春時: 俺もよろしく。
桜: はーい。
日向子: いや~すぐになくなっていく。
守里: 笑、残り10分の1ぐらいしか残ってないじゃん。
日向子: だって、美味しすぎるんだもん!
守里: ま、それは同感笑
◇◇◇
キッチン
陽芽叶: さ、私はしばらくの間、待ちの時間だ。
紗耶: 紗耶も一緒です!
陽芽叶: どのぐらい?
紗耶: 本当は1時間ぐらいが良いんですけど、さすがに時間がかかり過ぎますから、今日は30分ぐらいにするつもりです。
陽芽叶: そっか。なら、私と同じぐらいだ。
紗耶: でも、出来上がりは紗耶の方が遅くなりそうです笑
陽芽叶: みたいだね。やんちゃんが作ってる料理だと、寝かせた後にあの重要な工程があるから。
紗耶: はい笑
陽芽叶: 難しいけど、できる?笑
紗耶: 大丈夫です!昨日もママと一緒に、たくさん練習しましたので!
陽芽叶: おぉ、それは、お手並みを拝見させてもらおうかな笑
紗耶: が、頑張ります!
桜: あら、2人とも今は待ちの時間ですか?
陽芽叶: うん。私もやんちゃんも、冷蔵庫で寝かしてる途中だよ。
桜: そうなんですね。
陽芽叶: 笑、さくちゃんはお米のおかわりをつぎにきたんでしょ?
桜: はい。みんな、すごいペースで白米を食べてます。
陽芽叶: ってことは、たまちゃんのサバの味噌煮もかなり好評みたいだね。
桜: すごく。
陽芽叶: じゃあ、それを待機部屋のたまちゃんに伝えてあげて。明るく振舞ってたけど、ここ出ていく時、かなり不安そうな顔してたから。
桜: 分かりました。これ持っていったら、たまちゃんに言ってきます笑
陽芽叶: うん笑
待機部屋
美月: それでそれで、次の年の中学2年の時の体育祭での守里は、どうだったの?
飛香: う~ん、やっぱり印象的だったのは、めちゃくちゃ足が速くなってたことかな。中2の体育祭は。
美月: へぇ~
飛香: 小学生の時も、中1の時も、クラスの男子の中で、真ん中ぐらいだったのに、中2になったらクラスで1番速いどころか、学校で1番速いんじゃないかってレベルになったんだよね。
美月: それって、上級生も合わせてでしょ?
飛香: うん。今の守里と同じ感じ。
美月: 何が起こったんだろうね笑
飛香: 分かんない。でも……
美月: カッコよかった?笑
飛香: ……///
美月: あれ、もしかして、その体育祭を見て、飛香は惚れちゃった感じ?笑
飛香: んなわけないだろ。まぁでも、カッコよくはあった。
美月: そっか笑。見たかったな~その時の守里。珠美は見てるんでしょ?
珠美: …
美月: 珠美?
珠美: っ!!な、なんでしょうか?!
飛香: 笑、そんな不安がらなくても大丈夫だって。珠美は丁寧に下処理も調理もやってたし。鍋から良い香りもしてたし。自信持ちな。
珠美: …はい……
美月: 笑、それでも不安か。分かるよ、その気持ち。
珠美: え?
美月: だって、まだ作る前だけど、私、今、心臓バクバクし過ぎて、体から飛び出るんじゃないかってレベルだし、身体中の震えを全力で止めてるんだもん笑
飛香: 笑、私と話してる間に、そんなことしてたんだ。
美月: ほら見てよここ、汗かいてるでしょ。こんな快適な温度の部屋で。これ、その緊張と不安の汗、おそらく笑
飛香: そうみたいだね笑。ま、それだけ準備をして、練習をして、守里のために美味しい料理を作るっていう気持ちが強いってことだよ。
珠美: そう…ですよね……珠美は、守里先輩に褒めて欲しいんです。頑張ったねって…
飛香: 笑、終わったら、絶対に褒めてくれるよ。ま、優勝は私が貰うけど。
美月: それはない。私が優勝。
珠美: っ!た、珠美が勝ちます!
と、2人に負けないようにと珠美が叫んだところで、扉が開き、桜が顔を覗かせる。
桜: えっと、今大丈夫ですか?
美月: あ、桜じゃん。どうしたの?まさかのもう、私の出番?!
桜: いや、違う。
美月: そ、そうですか…
飛香: 笑。じゃあ、なんでこっちに来たの?
桜: それはですね……
美月と飛香の間に座っている珠美を見る。
珠美: 珠美?
桜: うん。
珠美: なに?
桜: みんな、美味しい美味しいって言って、たまちゃんの料理食べてたよ笑
珠美: っ!!!
桜: ご飯もおかわりしてたし、ものすごく美味しかったんだろうね笑
珠美: ……
美月: 珠美、良かったじゃん。
飛香: みんな、美味しいって思ったみたいよ。
珠美: …嬉しいです……嬉しみ極みです!!
桜: 笑、良かった。
to be continued
桜: 今、どれぐらいですか?
紗耶: あ、さくちゃん。2人とも、もうそろそろだって。
ジュー
桜: この香りは…
紗耶: リビングにも届いてるかな?
桜: いや、布のおかげで何とか漏れてないみたい。
紗耶: 良かった。実の所を言うと、両方にこれが使われてるんだよ。
桜: え、そうなの?たまちゃんの方はそりゃそうだけど、飛香先輩の方にも……美味しそう。
紗耶: だよね。紗耶も食べたい!
飛香: 笑、さすがに1個丸々とはいかないけど、みんなで分けれる分ぐらいは作ってるから。
珠美: 珠美のもあるよ!
紗耶: やった!
桜: ありがとうございます笑
珠美: でも、やんちゃんのも食べさせてね!
紗耶: そこは大丈夫。たくさん作るから。
飛香: ……よし、できた。
桜: なら、向こうに言ってきます。
飛香: うん。すぐに盛り付けて……さくに渡せばいい?
桜: はい。私が配膳します。
飛香: 任せたよ笑
紗耶: これに白米をよそっとけばいい?
桜: ありがと、やんちゃん。助かる。
紗耶: 笑、いえいえ。
そうして、桜は再びリビングに行き、ゲームをしていた審査員達を席に座らせた後、飛香が完成させた料理と、お椀に盛った白米を運ぶ。
蓮花: わぁ~~良い匂い!
結真: これは……
日向子: ハンバーーーグ!!!!
守里: やった、ハンバーグだ!
結真: 笑、守里もテンション上がってるじゃん。
春時: ハンバーグは、守里の大好物ですから。
結真: うん笑。でも、守里の大好物を的確についてくるとは…
春時: 策士ですね笑。これを作った人は。
桜: では、どうぞ。
守里: いただきます。
日向子: いただきます!!
目の前のハンバーグを、お腹を空かせた日向子が口に入れるよりも早く、守里が一口目を食べる。
守里: パクッ……モグモグ……
春時: 笑、どうなんだ?
守里: …うま…
日向子: うまぁぁあああいいい!!!
守里: うますぎる……ジューシーさも半端ない…
蓮花: れ、蓮花も食べる!パクッ……おいしっ!
結真: うっわ……これは半端ないわ。美味しいし、何よりご飯が進む。中に味噌を入れてるのかな。
日向子: バクバクバク
春時: モグモグ…こりゃすげぇな。日向子の米のかきこみ具合からしても笑
守里: 日向子、喉に詰まらせないようにな。バクバク
日向子: もちろん!バクバクバク
春時: 笑、守里も言えた口じゃないけどな。
この守里達の感想は、キッチンの方にも届き…
飛香: 笑、良かった。
料理を完成させ、一息ついていた飛香も安心したような笑顔を浮かべた。
陽芽叶: 飛香はハンバーグだったか笑
交代の為にキッチンにやってきた陽芽叶が、そう言う。
飛香: まぁね。じゃ、交代ってことで。
陽芽叶: うん。たまちゃんはどんな感じ?
珠美: 残り1分ってとこだと思います!
飛香: なら、やんちゃんはそのままか。頑張って。
紗耶: はい!頑張ります!
陽芽叶: 飛香。美月は面白いお話をご所望だから、なんか考えといた方が良いよ笑
飛香: だるっ笑
陽芽叶: 私は、旅行の話をずっとさせられた笑
飛香: いや、陽芽叶はそれがあるから良いけどさ。
陽芽叶: ま、いってらっしゃい。
飛香: このまま、ここにいようかな。
陽芽叶: そんなことしたら、美月がこっちに乗り込んで来るから、結局一緒だって。
飛香: はぁ……みんなのために、犠牲になりますかね笑
紗耶: 飛香先輩!よろしくお願いします!
陽芽叶: よろしく~
飛香: くっ、調子の良いヤツらめ笑
珠美: 飛香先輩、頑張ってくださ~い!
飛香: 珠美はすぐに来るでしょ!こっちに!
珠美: はい!もう完成しましたので!
桜: 盛り付けも終わったね。なら、向こうに運ぶよ。
珠美: お願いします!
桜: 笑、はーい。
飛香: 隣で見てたけど、珠美のも美味しそう。
珠美: いや~何とか、店長に教わった通りにできたと思います。
飛香: 反応が楽しみだね。
珠美: はい!
リビング
桜: 皆さん、ハンバーグを一旦横に避けてくださいね。
日向子: 待って待って!もうちょっとだから!
守里: 後からでも食べれるって笑。それに、今食べ尽くすと、最終的な食べ比べができないよ。
日向子: はっ!確かに!ほんのちょっとだけ残しとこっと!
結真: さてさて、次は何かな~
桜: はい、次の料理です。
珠美から受け取った、サバの味噌煮を5人それぞれの目の前に置く。
春時: おぉ、こりゃまた美味そうだ。
日向子: お魚だ!!
蓮花: お魚ですね笑
日向子: うん!お魚!!
守里: 笑、どういうやり取り。
結真: じゃあ、食べよう!パクッ……ん~臭みも全くないし、味噌の味も染みてるし、何より、身がパサついてなくてしっとりしてる。
蓮花: おいし…モグモグ
守里: モグモグ…これまたお米が進む…バクバク
日向子: バクバクバグバク
結真: 笑、このペースだと白米がすぐに無くなっちゃうね。
春時: ですね。
桜: あ、白米のおかわりなら、すぐに言ってください。これがないと審査自体ができないので。
日向子: おかわり!!!
守里: 僕もお願いしていいかな?
春時: 俺もよろしく。
桜: はーい。
日向子: いや~すぐになくなっていく。
守里: 笑、残り10分の1ぐらいしか残ってないじゃん。
日向子: だって、美味しすぎるんだもん!
守里: ま、それは同感笑
◇◇◇
キッチン
陽芽叶: さ、私はしばらくの間、待ちの時間だ。
紗耶: 紗耶も一緒です!
陽芽叶: どのぐらい?
紗耶: 本当は1時間ぐらいが良いんですけど、さすがに時間がかかり過ぎますから、今日は30分ぐらいにするつもりです。
陽芽叶: そっか。なら、私と同じぐらいだ。
紗耶: でも、出来上がりは紗耶の方が遅くなりそうです笑
陽芽叶: みたいだね。やんちゃんが作ってる料理だと、寝かせた後にあの重要な工程があるから。
紗耶: はい笑
陽芽叶: 難しいけど、できる?笑
紗耶: 大丈夫です!昨日もママと一緒に、たくさん練習しましたので!
陽芽叶: おぉ、それは、お手並みを拝見させてもらおうかな笑
紗耶: が、頑張ります!
桜: あら、2人とも今は待ちの時間ですか?
陽芽叶: うん。私もやんちゃんも、冷蔵庫で寝かしてる途中だよ。
桜: そうなんですね。
陽芽叶: 笑、さくちゃんはお米のおかわりをつぎにきたんでしょ?
桜: はい。みんな、すごいペースで白米を食べてます。
陽芽叶: ってことは、たまちゃんのサバの味噌煮もかなり好評みたいだね。
桜: すごく。
陽芽叶: じゃあ、それを待機部屋のたまちゃんに伝えてあげて。明るく振舞ってたけど、ここ出ていく時、かなり不安そうな顔してたから。
桜: 分かりました。これ持っていったら、たまちゃんに言ってきます笑
陽芽叶: うん笑
待機部屋
美月: それでそれで、次の年の中学2年の時の体育祭での守里は、どうだったの?
飛香: う~ん、やっぱり印象的だったのは、めちゃくちゃ足が速くなってたことかな。中2の体育祭は。
美月: へぇ~
飛香: 小学生の時も、中1の時も、クラスの男子の中で、真ん中ぐらいだったのに、中2になったらクラスで1番速いどころか、学校で1番速いんじゃないかってレベルになったんだよね。
美月: それって、上級生も合わせてでしょ?
飛香: うん。今の守里と同じ感じ。
美月: 何が起こったんだろうね笑
飛香: 分かんない。でも……
美月: カッコよかった?笑
飛香: ……///
美月: あれ、もしかして、その体育祭を見て、飛香は惚れちゃった感じ?笑
飛香: んなわけないだろ。まぁでも、カッコよくはあった。
美月: そっか笑。見たかったな~その時の守里。珠美は見てるんでしょ?
珠美: …
美月: 珠美?
珠美: っ!!な、なんでしょうか?!
飛香: 笑、そんな不安がらなくても大丈夫だって。珠美は丁寧に下処理も調理もやってたし。鍋から良い香りもしてたし。自信持ちな。
珠美: …はい……
美月: 笑、それでも不安か。分かるよ、その気持ち。
珠美: え?
美月: だって、まだ作る前だけど、私、今、心臓バクバクし過ぎて、体から飛び出るんじゃないかってレベルだし、身体中の震えを全力で止めてるんだもん笑
飛香: 笑、私と話してる間に、そんなことしてたんだ。
美月: ほら見てよここ、汗かいてるでしょ。こんな快適な温度の部屋で。これ、その緊張と不安の汗、おそらく笑
飛香: そうみたいだね笑。ま、それだけ準備をして、練習をして、守里のために美味しい料理を作るっていう気持ちが強いってことだよ。
珠美: そう…ですよね……珠美は、守里先輩に褒めて欲しいんです。頑張ったねって…
飛香: 笑、終わったら、絶対に褒めてくれるよ。ま、優勝は私が貰うけど。
美月: それはない。私が優勝。
珠美: っ!た、珠美が勝ちます!
と、2人に負けないようにと珠美が叫んだところで、扉が開き、桜が顔を覗かせる。
桜: えっと、今大丈夫ですか?
美月: あ、桜じゃん。どうしたの?まさかのもう、私の出番?!
桜: いや、違う。
美月: そ、そうですか…
飛香: 笑。じゃあ、なんでこっちに来たの?
桜: それはですね……
美月と飛香の間に座っている珠美を見る。
珠美: 珠美?
桜: うん。
珠美: なに?
桜: みんな、美味しい美味しいって言って、たまちゃんの料理食べてたよ笑
珠美: っ!!!
桜: ご飯もおかわりしてたし、ものすごく美味しかったんだろうね笑
珠美: ……
美月: 珠美、良かったじゃん。
飛香: みんな、美味しいって思ったみたいよ。
珠美: …嬉しいです……嬉しみ極みです!!
桜: 笑、良かった。
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