息抜き

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人はなぜ「無駄なこと」に惹かれるのか

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■ 「役に立たない」のに、やりたくなる不思議
パズル。
古地図。
古生物の名前を覚える。
あるいは、惑星の位置や地下鉄の路線をひたすら眺める夜。

どれも生活に直接役立つわけじゃない。
すぐに収入が増えるわけでもないし、資格が取れるわけでもない。
でも、人はこういう“無駄なこと”に、どうしようもなく惹かれるときがある。

「意味はないけど、おもしろい」
その感覚は、まるで
脳が微かに笑っているような感覚だ。

■ “知ること”それ自体が喜びだった頃の記憶
たとえば、子どものころ。
石をひっくり返して虫を探したり、
水たまりの泡をじっと眺めたりした記憶はないだろうか。

「なんでこんな形なんだろう」
「なんで光ってるんだろう」
「これは“何”なんだろう」――

問いは尽きないし、
答えなんてすぐに見つからない。
でも、楽しかった。

人は“わからない”という状態を楽しめる唯一の生き物かもしれない。
「知りたい」よりも先に、「知らないって、面白い」と思える生き物。

■ 好奇心は、常に“実用”の外にある
よく、「学びは人生に役立つ」と言われる。
それは確かに正しい。
けれど、「役に立つことしか学ばない」のなら、
それはもう“勉強”というより、“訓練”に近い。

知的好奇心は、いつも“効率”の外側にある。

・なぜイカは10本足なのか?
・なぜドレミファソラシドは7音なのか?
・なぜエレベーターには“閉じる”ボタンが2回押せるのか?

こういう“誰も得しない問い”に時間を費やせることが、
人間の、どこか尊い部分だと思う。

■ 答えより、“問い”のほうが世界を広げる
「それって、何のためにやってるの?」
という質問に、明確に答えられないことがある。

でも、実は――
「何のためかはわからないけど、面白い」
という感覚が、最も深く記憶に残る。

問いが答えを呼び、
答えがまた別の問いを生み、
気づけば、最初の「どうでもいい疑問」が、
自分の“世界の見方”そのものを変えていた。

知的好奇心とは、
**“自分の世界を広げていく力”**なのだ。

あとがき
「知ること」には、すぐに役に立つものと、
“なにか大切なもの”を少しだけ灯してくれるものがある。

後者は、生活の役には立たないかもしれないけれど、
人生の味わいを深くしてくれる。

どうか、ふとした疑問に出会ったら、
それをすぐに片づけてしまわずに、
じっくり眺めてみてください。

それはきっと、あなたの中の知るよろこびを呼び覚ます
静かなスイッチになるはずです。
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