賢者の幼馴染との中を引き裂かれた無職の少年、真の力をひた隠し、スローライフ? を楽しみます!

織侍紗(@'ω'@)ん?

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第百四話 村長の家

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 僕たちは大きな家にたどり着いた。先ほど、村長の家だと話していた場所である。

「誰かいますかー」

 先頭を歩くアマンダ先生がそう問いかけながら扉を開くと、その問いに対して返事は無かった。
 中を覗くと目の前に大きなカウンターがあり、奥に書類のような物が入っている本棚がいくつも並んでいる。カウンターの手前には幾つか長椅子が置いてあった。

 アマンダ先生は振り返ってが僕たちに向けてこう話す。

「こういうあまり大きくない村だと、村長の家でお役所的な役割をする場所もあるのよ。この村だとここはそうみたいね。そうすると、村長の家としては奥に入口があるか、別に入口があるか……と言ったところかしら。どうする? まずはこっちから調べる? 状況的にここにも人はいないし、ここも色々調べる事はありそうだけど……」

「確かに役所的なお仕事もしていたとなると、例えば行方不明者のリストだったりあるかもしれないですね……せっかくだしここから調べましょうか?」

 情報が集まっている可能性が高いと思った僕はそう話すと、皆はその言葉に頷いたのだった。

「じゃあ手分けして探しましょう。でも、絶対に他の人から離れすぎないこと、良いわね?」

 そして僕たちはアマンダ先生の言葉に皆、再度頷き散っていった。
 しばらくするとアマンダ先生の声が響き渡る。

「ちょっと皆、こっちに来てもらえるかしら?」

 その声で僕たちがアマンダ先生の元に集まると、アマンダ先生が一枚の紙を見せてきた。

「ちょっとこれ見て貰える? ここに行方不明者一覧って書いてあるわ。で、ここに名前、あと日付……多分、行方不明者の名前と、いなくなった日だと思うわ。年齢は書いてないから、ロザリーバレーと一緒で子供たちが最初なのかとかは分からないけど……でも、段々と人数が多くなっているのはわかるわね。同じ日が多くなってるから。で、最後の日付は今から五日前……そうするとその次の日、今から四日前に村から人が忽然と消えたのかしらね……」

 その言葉に全員が黙り込んだ。しばらく後、その沈黙を僕が破った。

「そう言えばミリアさんがいなくなったのも四日前になるんじゃないですか? 昨日に三日前ってフリックさんが言ってた気がします。例えばミリアさんがいなくなったのも、この村……と言うか、この周辺の異変を察知して、ご自分の意思でいなくなった……止めようと動いた、という可能性はありませんか?」

 アマンダ先生はしばらく考えてから、僕の目を見て語った。

「そうね……その可能性はあるかもしれないわ……でも、だったら何故誰にも相談もせずにいなくなったのかしら」

「そうですね……確かに言われてみれば相談しないのはおかしいですね……」

「皆が寝静まった時間とかでもない限り、目撃者もいるでしょうし、相談するくらいはするんじゃないかしら……」

 アマンダ先生のその言葉に僕は考え込んでしまった。
 確かにアマンダ先生の言う通りだ。逆にアマンダ先生の言う通り寝静まった時間だったらどうだろう? 今日の異変は夜明け前だ。誰かは起き始める時間かもしれない。ただ、今日はその時間だったが、毎日そうだとは限らない。もっと早い時間、そう、それこそ皆が寝静まった時間・・・・・・・・・にあったかもしれない。
 そして、自分の意思で動いたのだとしたらミリアさんは生きているかもしれない。ただ、僕が隠しごとをする事によって手遅れになる事も有り得る。アマンダ先生はミリアさんが亡くなったらアマンダ先生は悲しむだろう。もう亡くなっているならまだしも、僕が隠しごとをしたことによって亡くなったら……そんなのは嫌だ。
 そう思った僕は意を決してアマンダ先生に話しかけた。

「アマンダ先生、僕は謝らなくちゃいけないことがあります。ただ、その前にどうしてもやりたいことがあります」

 その言葉にアマンダ先生はこう尋ねた。

「謝らなくちゃいけないことって? あと、どうしてもやりたいことって?」

 それに対して、僕はじっとアマンダ先生の目を見て言葉を返す。

「どうしてもやりたいことはあの森を調べる事です」

 その言葉を聞いて、アマンダ先生は驚きの声をあげた。

「ダメよ! そんなの!」

 しかし焦った様子のアマンダ先生に対して僕は淡々と語る。

「アマンダ先生、今日、僕が起きる前、頭痛かめまいか……そんなような事ありませんでしたか? 実際カタリナもそう話してます」

 アマンダ先生がカタリナを見るとカタリナも頷いている。

「ええ、あったけど……それがどうしたの?」

「あまり時間も無い可能性があるので、詳しくは後でがいいんですが……あの森から特殊な……そう、魔法のようなものが発せられました。あの森に何かあるのは、明白なんです。僕たちはあの森に行きます。止めても無駄です。アマンダ先生はここで待ってるか、村に戻って下さい」

 アマンダ先生はその言葉を聞いて、腰に手をあてて静かに口を開いた。

「あなたたちだけ行かせる訳が無いじゃない。勿論、私も行くわ。ただ、詳しい話や謝るって言った件は聞かせてもらうわよ?」

 僕はその言葉に頷いた。それを確認したアマンダ先生はすぐに出ていってしまったので、僕たちも後を追ったのだった。
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