転生令嬢は腹黒王子の腕の中

氷雨

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まさかのお人

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「げ、幻獣…!?なんでこんな所に…!?」


まさかのウロボロス!!え?なんで…!?

ってちょっと攻撃してこないでよ…!!まだ混乱してるんだから!!っておい!人の話聞け…!!


「ちょっと!!落ち着きなさいって!!」

そう言いながらも、魔法をぶっぱなす。
取り敢えずビームで…。


「グギャア゛ァァァァア゛アァァ!!!!」

バターン


「……」


(た、倒しちゃった…)


ま、まぁ取り敢えず、回収しよう、うん。


「よいしょっ…と、うん完了!多分…」

よし帰ろう!!すぐ帰ろう!!


そう思って急いで回れ右をすれば壁が…。


(ちょっと!?私の足は何人たりとも止めることは出来ないのよ…!!)



「ぶふっ」

わぁ!嫌だわ…!!全然乙女っぽくない言葉が!!
ぶふって、ぶふって…!!もっと「きゃっ」とか可愛く言えなかっのエヴァーナ!?


ってそんな事って言ってる場合じゃなかった。
壁よ壁!なんでこんなとこに!!


でも、目を開いたら壁なんてなくて、変わりに私の目を覗き込む人外美形さんのお顔が私を見ていた。


「へ…?」



◇  ◇  ◇



「君、冒険者なの?」

「…え、は、はい!」


反射的に答える。


い、いきなり話しかけてきたわ!!なんていい声なの!!こう、ズンッとお腹に来たわ。

ってそうじゃない、なんでこんなとこにいるのか聞かなければ!


「あ、あなたは?どうしてここへ?」

「う~ん、眠りに、かな?」

(は…?寝るためだけにこんな魔窟の森に?)

「…貴方はもしかして馬鹿でいらっしゃる…?」

ってやばっ、つい口に出してしまったわ、全く私のお口は!!

私が一人青ざめて慌てていると、目の前の人外美形さんがぶはっと吹き出して笑い始めた。


「あっはははっ、馬鹿なんて初めて言われたよ…!!」

「ぇえ…?」

どういうこと?怒ってないってこと?

「ねぇ、君の名前は?よかったら教えてくれないかな?」

(え、名前?別にいいけど…)


「リリーです、貴方は?」

「僕?、僕はエゼキエル、よろしくねリリー
…ところで、先程君が葬っていた魔獣だけど、多分君に勲章が与えられるから近々招待状が行くかもね」

(え…エゼキエル?葬った魔物?ウロボロスのこと?それに招待状…?それってやっぱり…)


「…第一王子殿下…?」

「そうだよ、エヴァーナ嬢…?」


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

お読みいただきありがとうございました。

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