84 / 105
第7章 アカネとフルーテスとのお茶会編
【男の娘084】ショトウナーワへの準備2
しおりを挟む
「アカネ、分かったであろう。行ったことのない国、しかも海も渡ったことがない我々が目的地に着くことはかなり厳しいことなんだよ。行ったはいいが帰って来れない可能性もある。まー、その辺は後で話し合いをする必要があるな。」
あっぶなーーい。もう少しで転送ゲートの話がキャロットちゃんの耳にも入る所だった。ここは人が多すぎるから、詳細を詰めるならお父様の書斎でするのが安全よね。マッシュ兄さんと行くとなると、その点の情報共有をする必要があるし、お父様との密談がかかせないわ。
「分かりました。今すぐというのは、諦めますわ。でも、お父様が先程言った不安材料がなくなって安全だと思えたら、行ってもいいんですよね。」
「それは勿論だとも。絶対に行ってはいかんと言っている訳ではない。行っても安全だと思えれば、行っても良い。ただ、先ほどの不安材料はすぐに解決出来る訳ではないぞ。わしらは、それをするのがメイン業務ではないし、ホットケーキミックスの作成の為、業務も増えてあるからな。その合間合間で、渡航の準備をして行くことになるぞ。」
「それなら、私はこれまで以上に頑張るだけですわ。」
「お姉様、私もお手伝い頑張りますわ。」
「キャロットお前には、アボート殿と婚約した訳であるから、アボート殿を支えらる様に勉強と社交を覚えて行く必要があるぞ。先方と結婚した後、どちらの家に継ぐのか、どういう仕事をして行くかが話あっておらんからな。そこは、私とフルーテス卿で話を詰めて、キャロットとアボート殿にそれに合わせて教育して行くことになる。故にこれまでの様に遊んでいる時間は少なくなるぞ」
「はい、お父様。アボート様を支えられる立派な淑女になりますわ。」
「あれ?お父様、ホットケーキミックス作りはてっきりキャロットちゃんに教えるものだとばかり思ってましたけど。」
「無論、私も昨日まではそのつもりで考えておった。婚約の話が決まったから、少し考えを改める必要が出てきたのだ。アボート殿がこちらに婿に来てくれるのなら、二人にその事業を任せるのもありだと思っておる。通常は、旦那の家に入るのが常だからな。こればかりは、こちらで勝手に決められん。」
「なら、私はどなたにホットケーキミックス作りを教えれば良いのでしょうか?」
「ひとまずは母さんに教えてくれ。料理の範疇になるから覚えてやすくはあるだろう。キャロットも出来れば母さんを手伝って欲しい。その後は、分からんな。マッシュにも話してどうして行くか考える必要がある。いいかな、母さん」
「勿論あなたが言ったことですもの。私に何の不満もありませんわ。私も自分でホットケーキミックスを作れた方が、パン作りやお菓子作りが容易に出来ますからね。」
「そういうことだ。アカネ。母さんに教えてやってくれ。後は誰が見ても分かる様に手順書を作って欲しい。」
「お父様、分かりましたわ。でも、手順書を作るのはいいと思うのですが、少し危険ではありませんか?」
「あー、なるほどな。手順書の紛失と他者への漏洩のことを気にしておるのか。」
「ええ、そうですわ。分かって仕舞えばそれほど難しくはありませんもの。それに誰にでも分かる様にですから余計にですわね。」
「砂糖が高価な上に、大量の入手も困難であるから、例え知られたとしても問題ない気もするがの~」
「いえ、お父様。私達がこれから砂糖を生産出来る様になれば、私達が入手していた分が市場に出回りますから、現状より入手しやすくなるかと。小麦粉も品質はそこまで現在は選抜してませんし、発酵するための粉末も製作しようと思えば出来てしまいますからね。」
「なるほどの、開発者ならではの着眼点かのう。ならば、材料に関してはいくつかはうちに分かる暗号で置き換えて、作業も特殊なワードを作成してすることにすれば良いかな。であれば、仮に外部のものが入手したとしても、意味が分からないので、真似して複製は出来ないであろう。」
「完全に真似出来ないとは言い切れませんが、それ以上複雑にしてしまうと、今度はこちらの教える作業と覚える作業が躓きそうですからね。そんな感じで行きましょう。」
「では、その様な形で進めてくれ。」
「「はい」」
「では、一旦話はここまでとしよう。詳細は後日話を詰めることにしよう」
夕食はこれでお開きとなった。
私とティムは作戦と魔力の補給を行う為に、自室に戻って行く。
「ティム、転送ゲートの話はキャロットちゃんには秘密でお願いね。」
「ふむ、分かった。だが、アカネ、煩わしぞ。誰に言っていい、悪いというのは正直覚えてられん。」
「それは私も凄くそう思うわ。都度いいそうになったら、私も側で止めるからね。ごめんね細かいこと言っちゃって。」
「まー構わん、では、魔力の補給をさせてもらうぞ。」
「うん、お願い」
魔力のパスが繋がり、流れて行く度に快感が訪れる。
「ふぅー、今日も馳走になった。アカネ、ショトウナーワ国には何をしに行くのだ?」
「お粗末様でした。ティムには行ってなかったかな。白い砂糖があるじゃない?」
「うむ」
「あれを生産する為に元となる植物を手に入れて、麦みたいにうちの領地で栽培したいのよ。」
あっぶなーーい。もう少しで転送ゲートの話がキャロットちゃんの耳にも入る所だった。ここは人が多すぎるから、詳細を詰めるならお父様の書斎でするのが安全よね。マッシュ兄さんと行くとなると、その点の情報共有をする必要があるし、お父様との密談がかかせないわ。
「分かりました。今すぐというのは、諦めますわ。でも、お父様が先程言った不安材料がなくなって安全だと思えたら、行ってもいいんですよね。」
「それは勿論だとも。絶対に行ってはいかんと言っている訳ではない。行っても安全だと思えれば、行っても良い。ただ、先ほどの不安材料はすぐに解決出来る訳ではないぞ。わしらは、それをするのがメイン業務ではないし、ホットケーキミックスの作成の為、業務も増えてあるからな。その合間合間で、渡航の準備をして行くことになるぞ。」
「それなら、私はこれまで以上に頑張るだけですわ。」
「お姉様、私もお手伝い頑張りますわ。」
「キャロットお前には、アボート殿と婚約した訳であるから、アボート殿を支えらる様に勉強と社交を覚えて行く必要があるぞ。先方と結婚した後、どちらの家に継ぐのか、どういう仕事をして行くかが話あっておらんからな。そこは、私とフルーテス卿で話を詰めて、キャロットとアボート殿にそれに合わせて教育して行くことになる。故にこれまでの様に遊んでいる時間は少なくなるぞ」
「はい、お父様。アボート様を支えられる立派な淑女になりますわ。」
「あれ?お父様、ホットケーキミックス作りはてっきりキャロットちゃんに教えるものだとばかり思ってましたけど。」
「無論、私も昨日まではそのつもりで考えておった。婚約の話が決まったから、少し考えを改める必要が出てきたのだ。アボート殿がこちらに婿に来てくれるのなら、二人にその事業を任せるのもありだと思っておる。通常は、旦那の家に入るのが常だからな。こればかりは、こちらで勝手に決められん。」
「なら、私はどなたにホットケーキミックス作りを教えれば良いのでしょうか?」
「ひとまずは母さんに教えてくれ。料理の範疇になるから覚えてやすくはあるだろう。キャロットも出来れば母さんを手伝って欲しい。その後は、分からんな。マッシュにも話してどうして行くか考える必要がある。いいかな、母さん」
「勿論あなたが言ったことですもの。私に何の不満もありませんわ。私も自分でホットケーキミックスを作れた方が、パン作りやお菓子作りが容易に出来ますからね。」
「そういうことだ。アカネ。母さんに教えてやってくれ。後は誰が見ても分かる様に手順書を作って欲しい。」
「お父様、分かりましたわ。でも、手順書を作るのはいいと思うのですが、少し危険ではありませんか?」
「あー、なるほどな。手順書の紛失と他者への漏洩のことを気にしておるのか。」
「ええ、そうですわ。分かって仕舞えばそれほど難しくはありませんもの。それに誰にでも分かる様にですから余計にですわね。」
「砂糖が高価な上に、大量の入手も困難であるから、例え知られたとしても問題ない気もするがの~」
「いえ、お父様。私達がこれから砂糖を生産出来る様になれば、私達が入手していた分が市場に出回りますから、現状より入手しやすくなるかと。小麦粉も品質はそこまで現在は選抜してませんし、発酵するための粉末も製作しようと思えば出来てしまいますからね。」
「なるほどの、開発者ならではの着眼点かのう。ならば、材料に関してはいくつかはうちに分かる暗号で置き換えて、作業も特殊なワードを作成してすることにすれば良いかな。であれば、仮に外部のものが入手したとしても、意味が分からないので、真似して複製は出来ないであろう。」
「完全に真似出来ないとは言い切れませんが、それ以上複雑にしてしまうと、今度はこちらの教える作業と覚える作業が躓きそうですからね。そんな感じで行きましょう。」
「では、その様な形で進めてくれ。」
「「はい」」
「では、一旦話はここまでとしよう。詳細は後日話を詰めることにしよう」
夕食はこれでお開きとなった。
私とティムは作戦と魔力の補給を行う為に、自室に戻って行く。
「ティム、転送ゲートの話はキャロットちゃんには秘密でお願いね。」
「ふむ、分かった。だが、アカネ、煩わしぞ。誰に言っていい、悪いというのは正直覚えてられん。」
「それは私も凄くそう思うわ。都度いいそうになったら、私も側で止めるからね。ごめんね細かいこと言っちゃって。」
「まー構わん、では、魔力の補給をさせてもらうぞ。」
「うん、お願い」
魔力のパスが繋がり、流れて行く度に快感が訪れる。
「ふぅー、今日も馳走になった。アカネ、ショトウナーワ国には何をしに行くのだ?」
「お粗末様でした。ティムには行ってなかったかな。白い砂糖があるじゃない?」
「うむ」
「あれを生産する為に元となる植物を手に入れて、麦みたいにうちの領地で栽培したいのよ。」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
67
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる