【完結】雇われ勇者の薬草農園 ~チートスキルで薬草栽培始めます~ 【累計13万PT & 123大賞4一次通過】

近衛 愛

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第5章 薬草農園 新たな仲間編

【雇用№61】雇われ勇者 新たな雇用計画と薬草農園の財政状況7

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「確かにそれは大きな前進になりますね。でも、リュウさんの魔力容量あっての、魔法のようにも感じられますけど、私たちがその農園対策用の魔法を使っても、しばらくしたら魔力切れで結局、魔法を使えなくなってしまうのではないかしら」


「ウェルザさん。それは魔力ポーションを飲むことで対応する予定なんだよきっと。ねぇ、リュウ兄ちゃん。」

「そうです。その懸念点に対しては、マジックポーションを使用します。といっても、魔力の回復量が大きすぎるため、そこまで必要ありませんから、フレッシュハーブティーを作る際に、マジックポーションの材料を混ぜたら、その効能も出ると思います。

こちらは、試験はしていないので、これから検討していきます。」

「なるほど、体力、魔力共にフレッシュハーブティーを活用して、休憩時に回復するということですね。
それなら、リュウさんの魔法も1日中でも活用することが出来るようになりますね。となりますと、リュウさんの代わりにどなたか一人が農園管理すれば、ポーション作りも薬草栽培も出来てしまうことになりますね。」

「えぇ、おそらくそのような状況になると思います。その上で、今後の役割を再度決めたいと思います。

リュウ:既存魔法のカスタマイズ
    ◆農園魔法の作成
    ○自衛能力向上の訓練
         プログラムの作成
    ★精霊樹の苗木を植林
    ★魔霊樹の伐採
    ゲートコードの解析

チル:リュウの補助
   ★精霊樹の苗木を植林
   ★魔霊樹の伐採
   ○自衛能力向上訓練
   ◆ポーション作り

ウェルザ:◆農園管理全般(経理含む)
     ○自衛能力向上訓練
     ◆薬草栽培
     ◆ポーション作り
     ◆昼と夜の食事

モニカ:ウェルザさんのサポート
     ◆農園管理全般(経理含む)
     ○自衛能力向上訓練
     ◆薬草栽培
     ◆ポーション作り
     ◆ティタニアの食事係

その他:肉屋さんで、廃棄する
         モツ肉を毎日引き取る
    上記の肉の焼却
    発明品の作成
      (依頼、検証、その他、雑事)

ティタニア:遊撃員

とこんな感じで行きたいと思います。ご質問はありますか?」

「はいっ、はいっ」
元気よくチルが手を挙げた。

「リュウ兄ちゃん。精霊樹の苗木の件は、他の人に秘密だったから、私とリュウ兄ちゃんの二人で行くことになったけど、秘密を知ったウェルザさんとモニカちゃんも一緒に行ってもいいんじゃないの?」


「いい質問だね。チル。薬儒の森には、魔猪が浅層にもでるし、奥には魔熊も出るって聞く。
僕一人でもかなり厳しいと思う状況で、ウェルザさんとモニカちゃんは連れてはいけないよ。
それに、薬草農園のメンバー全員で行くと、農園管理が出来なくなって、ポーション作りも出来なくなって、みんなに払う給金が作れないことになる。

それはちょっとまずいかなって、感じがするんだよね。なので、薬草農園の管理者をウェルザさんにして、僕とチルが外に出ていない間も回る環境づくりをしておきたいんだ。

これから、精霊樹の件もそうだけど、魔霊樹の伐採の件に関しては、どれだけの期間町の外にいるかわからないしね。

ま~もう一つ重要な点としては、うちの農園には、現在二人分の装備を買うお金しかなかったということだ。最低限の防具がないとやはり厳しいからね。」

「あっ、そうか。確かに。私たちが外に出ている間お世話しないと、薬草が育たないもんね。
それに、外にでても生活の糧を稼げるかどうかわからないもんね。魔猪を狩ればいいんだけど、いちいち持って帰ってくると何のためにいくのかわからなくなるし。

役所や城からの依頼でもないから、報酬もないものね。ティタニアちゃん、これって報酬って出ないのかな?」

「チル、ごめんなさいね。私も報酬は出せないのよ。私にできることがあれば、それが報酬ということにならないかしら。それに、精霊樹の件は、魔族襲撃を遅らせるからそれが報酬と言えば報酬よ。」

「そうだよね。ごめんねティタニアちゃん。でも、この件を役所や城に報告すれば依頼として報酬もらえそうなんだけどな~。秘密だし、無理だもんね。人のため、無償で働く勇者様って大変だね。」

「わかってくれたかいチル。そう勇者。ごほんごほん。大魔導士は大変なんだよ。王からは支度金として50ループしかもらえなかったし。異世界に突然放り込まれるし。。。。」

あっ、しまったよ。リュウ兄ちゃんが愚痴モードに入っちゃったよ。

「でも、リュウ兄ちゃん。ほらほら、お蔭で私みたいな可愛い女の子や、ウェルザさんみたいな素敵な大人の女性、モニカちゃんみたいな可愛らしい妹候補まで出来たんだよ。」

「そっ、そうだな。前向きに考えよう。助かったよチル。ありがと。」

「では、その薬草農園の管理、このウェルザ、勇者 ごほんごほん、大魔導士 リュウ様のために一生懸命利益が出るように一生懸命勤めさせて頂きます。

それと、リュウさん。この、その他ですけど、これはやはり秘密を共有した今の状況でも新しくスタッフを雇用するということでしょうか?」

「ええ、そうなりますね。うちの薬草農園に、灰は必要不可欠です。これを安定的にローコストで確保するには、必要になってきますね。近くの牧場から家畜の糞も欲しいとこですし、色々と手が足りないんですよ。

僕自身は、魔法の開発に力を入れて、農園管理の品質上昇、自衛能力向上に力を注いで、来たる次の魔族襲撃までに準備しておきたいので。」

「なるほど、そういうことですか。でも、秘密を農園全体で共有した今では、スタッフの新規雇用のハードルが上がっているのではないですか?」

「そうなんですよね。スキルのこと、大魔導士のこと秘密にしなきゃならないことが沢山ありますからね。口が堅くて、誠実な人ってのが最低限の採用条件になってきますね。新規雇用では一番ハードルが高い気がします。

僕にそんな知り合いはこの世界にはいませんので。それと、ティタニア、もう一人増やしても大丈夫かな?」

「もう、リュウったら仕方ないわね。今日で秘密の共有者が二人も増えているのに。一人だけよ。一人だけ。それ以上は絶対にダメだからね。」

「ティタニア。ありがと。助かるよ」
 
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