73 / 188
第6章 精霊樹の苗木 準備編
【雇用№72】薬儒の森 中層2 リュウとチルと8匹の猪の壮絶バトル
しおりを挟む
「チル、ティタニア。もう遅いけど静かにして!!魔猪が8匹ほどこちらに向かってやってくる」
「えっ、そんなに?ごめんリュウ兄ちゃん。私ちょっと浮かれてて気を抜き過ぎてたよ。」
「リュウ。私もごめんなさいね。お腹空いてて思わず我を忘れちゃったわ。」
「二人とも過ぎたことはもういいよ。次はやならいように気を付けようね。問題はこいつらをどうするかってことだな。出来れば、無益な殺生はしたくないんだ。」
「このまま上空を飛んでいけば、大丈夫じゃないの、だって猪だから体当たりしか出来ないんでしょ。なら、絶対にあたらないよ。」
「ティタニアはどう思う?」
「そうね。単体だとその考えで問題はないのだけど、今回は複数、しかも8匹の群れでしょ。警戒はした方がいいわね。何をしてくるかわからないわ。
それにこのこたちは自分のためではなく、幼い家族や愛する家族のためにここに来るんだから。どうするか本当にわからないわよ。」
「だな、僕もその点に賛成だ。いざとなったらやむを得ず、倒してしまうが、なるべくは避けたいからな。下り坂のスロープでも作ってみるか。『アースコントロール』」
僕らを目がけて扇状に押し寄せてくる。魔猪に対し、魔法で線状の穴を掘った。穴はこちらに近づけば近づくほど、深くなるようにしてある。本来一匹ならこれで完全に回避できる。
と思ったがやっこさん。やっぱり普通ではなかった。
違和感を感じだようで
「ぷぎゅ、ぷぎゅ。ぷぎゅ~~~~」
っと比較的大きな魔猪が大きく鳴いた。
魔猪は2人1チームの4チーム編成に別れた。
そして、
なんと、
驚くべきことに
合体した!!!!
「えっ、あんなのあり!?ちょっとリュウ兄ちゃん。あれはまずいよ。大きな猪の上に小さな猪が載っているよ。」
そう、傾斜を作ってしましったのが、逆にまずかったみたいだ。そして、2体目の目線の先には、僕たちのリヤカーが浮いている。あの状態で助走をつけた状態で突撃されると、こっちは撃墜されかねない。
「チル。こうなったら、なるべく殺さないように迎撃だ。魔法をドンドン打ってくれ。僕は足止めようの魔法を使っていく。」
そう指示をだした。この1週間でチルは僕の作った魔法をいくつか取得した。セバリンさんとの近接戦闘でも、殺傷力をかなり抑えて、近接になっても魔法で戦えるように訓練もした。もう、魔族襲撃で守られていただけの女の子ではない。
「任せてリュウ兄ちゃん。『穢れなき水よ。命の元たる土よ。女神フェリシアの名の元に、我が前に立ちはだかるものを束縛せん。ウォーター・アースネット』」
水と土によって、構成された粘土の高い、蜘蛛の巣のようなものが、2チームの前に突如現れた。
突然現れたため、回避することもできずに2チームはそれにぶつかって、糸に絡まれて身動きが取れなくなってしまう。
「リュウ兄ちゃん4匹いっちょ上がりだよ。」
僕はその間に次の一手を準備していた。突進系の相手に対しては、一番効果のあるとっておきの魔法。
『アースウォール』『アースウォール』
残りの2チームの前に、1m×1m×1mの土ブロックを、ドンドンっと出現させた。
これで、突進しても壁に激突し、脳震盪(のうしんとう)で倒れてくれるはずです。
と思っていたけど、考えがあまかった。相手は、2匹上下にならんでいたんだ。
下の一匹が回避できず、土ブロックに激突した『ドンっ』「ぷぎゅ~~~~~」
これで下の1匹は仕留めた、。のこり上の1匹も足場がなければ落ちると思っていたのだが。
なんと、下の猪を犠牲にして、激突した衝撃を利用し、ジャンプし、さらに、土ブロックの上をそのまま助走して、突撃してきやがった。
もう、目と鼻の先まで猪が来ている。これはまずいかもと思ったときに。
「ちょっとリュウ。そっちもまずいけど、もう片方はもっとまずいわよ」
とティタニアが叫んだ。
もう片方の猪はというと、一番大きな群れの魔猪の方である。土ブロックを置いたにも関わらず激突し、『ビシッ、バリン』という音とともに土ブロックを粉砕し、その勢いのままこちらに向かってきているので合った。
上の猪は激突した衝撃で発射されたが、リヤカーとは違う方向に飛んで行って木にドスンと激突し、気絶している。
「いや、正直前ので手一杯で余裕ないよ。」
その時チルが詠唱していた呪文を放った。
『穢れなき水よ。命の元たる土よ。女神フェリシアの名の元に、我が前に立ちはだかるものを束縛せん。ウォーター・アースネット』
木と木の間に放ったことによって、さっきとは違う効果を生み出した。本当に蜘蛛の巣のように張り出された糸は、激突した猪を受け止め、粘着し、その衝撃は両方の木に分散して、その動きを止めたのだ。
蜘蛛の巣にかかった虫のように、魔猪が中に浮かんで身動きが取れず、手足をバタバタしている。
時間に余裕があれば、可愛いしぐさだったのだろうが、いかんせん、最後の親玉が1匹残っている。
「助かったよ。チル。最後はあの大きな一匹だけ、なら、『浮遊』」
さらにリヤカーに『浮遊』を重ね掛けし、高度をもう少しあげた。これで、いくら大きくとも攻撃はあたらないと、ほっと息をついた。
ボスの魔猪はリヤカーの下まで来ると、急停車し、
「ぷぎゅ、ぷぎゅ。ぷぎゅ」と抗議の声を上げている。
ここは人間なら、
『正々堂々と地上に降りて戦え』
と言ったところだろうか。
「ごめんね。魔猪君。だれも殺してないから、安心してよ。きみも群れを守るために戦ったんだろうけど、僕は群れを襲う気はないから安心してよ」
と語り掛けた。ま~意味が通じるとはまったく思ってないが。
「ぷぎゅ~~~~、ぷぎゅ。ぷぎゅ」
っとなぜか返事をしてきた。
「リュウ。魔猪が、
『わかった。群れを攻撃する意図がないなら、攻撃はしない。殺さないでいてくれて感謝する』
だって」
「えっ、ティタニアさん。魔猪の言葉がわかるの?」
「そりゃ~~精霊だもの、狂っている動物でなければ、話は出来るわよ。魔猪の中にも言葉を理解するものもいるからね」
「ええ~~~~っ、それじゃ今回って戦わなくてもよかったんじゃないの?」
チルもビックリして驚きの声を上げている。
「それは無理よ。怒り狂っている相手に向かって、いくら正論をかざしても何の意味もないでしょ。現状が理解できて、冷静になって、初めて話し合いが出来るのよ。」
「「そっそんな~」」
二人して、ティタニアの言葉に気が抜けたのであった。
「えっ、そんなに?ごめんリュウ兄ちゃん。私ちょっと浮かれてて気を抜き過ぎてたよ。」
「リュウ。私もごめんなさいね。お腹空いてて思わず我を忘れちゃったわ。」
「二人とも過ぎたことはもういいよ。次はやならいように気を付けようね。問題はこいつらをどうするかってことだな。出来れば、無益な殺生はしたくないんだ。」
「このまま上空を飛んでいけば、大丈夫じゃないの、だって猪だから体当たりしか出来ないんでしょ。なら、絶対にあたらないよ。」
「ティタニアはどう思う?」
「そうね。単体だとその考えで問題はないのだけど、今回は複数、しかも8匹の群れでしょ。警戒はした方がいいわね。何をしてくるかわからないわ。
それにこのこたちは自分のためではなく、幼い家族や愛する家族のためにここに来るんだから。どうするか本当にわからないわよ。」
「だな、僕もその点に賛成だ。いざとなったらやむを得ず、倒してしまうが、なるべくは避けたいからな。下り坂のスロープでも作ってみるか。『アースコントロール』」
僕らを目がけて扇状に押し寄せてくる。魔猪に対し、魔法で線状の穴を掘った。穴はこちらに近づけば近づくほど、深くなるようにしてある。本来一匹ならこれで完全に回避できる。
と思ったがやっこさん。やっぱり普通ではなかった。
違和感を感じだようで
「ぷぎゅ、ぷぎゅ。ぷぎゅ~~~~」
っと比較的大きな魔猪が大きく鳴いた。
魔猪は2人1チームの4チーム編成に別れた。
そして、
なんと、
驚くべきことに
合体した!!!!
「えっ、あんなのあり!?ちょっとリュウ兄ちゃん。あれはまずいよ。大きな猪の上に小さな猪が載っているよ。」
そう、傾斜を作ってしましったのが、逆にまずかったみたいだ。そして、2体目の目線の先には、僕たちのリヤカーが浮いている。あの状態で助走をつけた状態で突撃されると、こっちは撃墜されかねない。
「チル。こうなったら、なるべく殺さないように迎撃だ。魔法をドンドン打ってくれ。僕は足止めようの魔法を使っていく。」
そう指示をだした。この1週間でチルは僕の作った魔法をいくつか取得した。セバリンさんとの近接戦闘でも、殺傷力をかなり抑えて、近接になっても魔法で戦えるように訓練もした。もう、魔族襲撃で守られていただけの女の子ではない。
「任せてリュウ兄ちゃん。『穢れなき水よ。命の元たる土よ。女神フェリシアの名の元に、我が前に立ちはだかるものを束縛せん。ウォーター・アースネット』」
水と土によって、構成された粘土の高い、蜘蛛の巣のようなものが、2チームの前に突如現れた。
突然現れたため、回避することもできずに2チームはそれにぶつかって、糸に絡まれて身動きが取れなくなってしまう。
「リュウ兄ちゃん4匹いっちょ上がりだよ。」
僕はその間に次の一手を準備していた。突進系の相手に対しては、一番効果のあるとっておきの魔法。
『アースウォール』『アースウォール』
残りの2チームの前に、1m×1m×1mの土ブロックを、ドンドンっと出現させた。
これで、突進しても壁に激突し、脳震盪(のうしんとう)で倒れてくれるはずです。
と思っていたけど、考えがあまかった。相手は、2匹上下にならんでいたんだ。
下の一匹が回避できず、土ブロックに激突した『ドンっ』「ぷぎゅ~~~~~」
これで下の1匹は仕留めた、。のこり上の1匹も足場がなければ落ちると思っていたのだが。
なんと、下の猪を犠牲にして、激突した衝撃を利用し、ジャンプし、さらに、土ブロックの上をそのまま助走して、突撃してきやがった。
もう、目と鼻の先まで猪が来ている。これはまずいかもと思ったときに。
「ちょっとリュウ。そっちもまずいけど、もう片方はもっとまずいわよ」
とティタニアが叫んだ。
もう片方の猪はというと、一番大きな群れの魔猪の方である。土ブロックを置いたにも関わらず激突し、『ビシッ、バリン』という音とともに土ブロックを粉砕し、その勢いのままこちらに向かってきているので合った。
上の猪は激突した衝撃で発射されたが、リヤカーとは違う方向に飛んで行って木にドスンと激突し、気絶している。
「いや、正直前ので手一杯で余裕ないよ。」
その時チルが詠唱していた呪文を放った。
『穢れなき水よ。命の元たる土よ。女神フェリシアの名の元に、我が前に立ちはだかるものを束縛せん。ウォーター・アースネット』
木と木の間に放ったことによって、さっきとは違う効果を生み出した。本当に蜘蛛の巣のように張り出された糸は、激突した猪を受け止め、粘着し、その衝撃は両方の木に分散して、その動きを止めたのだ。
蜘蛛の巣にかかった虫のように、魔猪が中に浮かんで身動きが取れず、手足をバタバタしている。
時間に余裕があれば、可愛いしぐさだったのだろうが、いかんせん、最後の親玉が1匹残っている。
「助かったよ。チル。最後はあの大きな一匹だけ、なら、『浮遊』」
さらにリヤカーに『浮遊』を重ね掛けし、高度をもう少しあげた。これで、いくら大きくとも攻撃はあたらないと、ほっと息をついた。
ボスの魔猪はリヤカーの下まで来ると、急停車し、
「ぷぎゅ、ぷぎゅ。ぷぎゅ」と抗議の声を上げている。
ここは人間なら、
『正々堂々と地上に降りて戦え』
と言ったところだろうか。
「ごめんね。魔猪君。だれも殺してないから、安心してよ。きみも群れを守るために戦ったんだろうけど、僕は群れを襲う気はないから安心してよ」
と語り掛けた。ま~意味が通じるとはまったく思ってないが。
「ぷぎゅ~~~~、ぷぎゅ。ぷぎゅ」
っとなぜか返事をしてきた。
「リュウ。魔猪が、
『わかった。群れを攻撃する意図がないなら、攻撃はしない。殺さないでいてくれて感謝する』
だって」
「えっ、ティタニアさん。魔猪の言葉がわかるの?」
「そりゃ~~精霊だもの、狂っている動物でなければ、話は出来るわよ。魔猪の中にも言葉を理解するものもいるからね」
「ええ~~~~っ、それじゃ今回って戦わなくてもよかったんじゃないの?」
チルもビックリして驚きの声を上げている。
「それは無理よ。怒り狂っている相手に向かって、いくら正論をかざしても何の意味もないでしょ。現状が理解できて、冷静になって、初めて話し合いが出来るのよ。」
「「そっそんな~」」
二人して、ティタニアの言葉に気が抜けたのであった。
0
あなたにおすすめの小説
俺得リターン!異世界から地球に戻っても魔法使えるし?アイテムボックスあるし?地球が大変な事になっても俺得なんですが!
くまの香
ファンタジー
鹿野香(かのかおる)男49歳未婚の派遣が、ある日突然仕事中に異世界へ飛ばされた。(←前作)
異世界でようやく平和な日常を掴んだが、今度は地球へ戻る事に。隕石落下で大混乱中の地球でも相変わらず呑気に頑張るおじさんの日常。「大丈夫、俺、ラッキーだから」
【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。
この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。
ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。
少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。
更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。
そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。
少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。
どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。
少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。
冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。
すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く…
果たして、その可能性とは⁉
HOTランキングは、最高は2位でした。
皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°.
でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )
相続した畑で拾ったエルフがいつの間にか嫁になっていた件 ~魔法で快適!田舎で農業スローライフ~
ちくでん
ファンタジー
山科啓介28歳。祖父の畑を相続した彼は、脱サラして農業者になるためにとある田舎町にやってきた。
休耕地を畑に戻そうとして草刈りをしていたところで発見したのは、倒れた美少女エルフ。
啓介はそのエルフを家に連れ帰ったのだった。
異世界からこちらの世界に迷い込んだエルフの魔法使いと初心者農業者の主人公は、畑をおこして田舎に馴染んでいく。
これは生活を共にする二人が、やがて好き合うことになり、付き合ったり結婚したり作物を育てたり、日々を生活していくお話です。
ゲームちっくな異世界でゆるふわ箱庭スローライフを満喫します 〜私の作るアイテムはぜーんぶ特別らしいけどなんで?〜
ことりとりとん
ファンタジー
ゲームっぽいシステム満載の異世界に突然呼ばれたので、のんびり生産ライフを送るつもりが……
この世界の文明レベル、低すぎじゃない!?
私はそんなに凄い人じゃないんですけど!
スキルに頼りすぎて上手くいってない世界で、いつの間にか英雄扱いされてますが、気にせず自分のペースで生きようと思います!
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
竹桜
ファンタジー
ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。
そして、ヒロインは4人いる。
ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。
エンドのルートしては六種類ある。
バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。
残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。
大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。
そして、主人公は不幸にも死んでしまった。
次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。
だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。
主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。
そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。
『召喚ニートの異世界草原記』
KAORUwithAI
ファンタジー
ゲーム三昧の毎日を送る元ニート、佐々木二郎。
ある夜、三度目のゲームオーバーで眠りに落ちた彼が目を覚ますと、そこは見たこともない広大な草原だった。
剣と魔法が当たり前に存在する世界。だが二郎には、そのどちらの才能もない。
――代わりに与えられていたのは、**「自分が見た・聞いた・触れたことのあるものなら“召喚”できる」**という不思議な能力だった。
面倒なことはしたくない、楽をして生きたい。
そんな彼が、偶然出会ったのは――痩せた辺境・アセトン村でひとり生きる少女、レン。
「逃げて!」と叫ぶ彼女を前に、逃げようとした二郎の足は動かなかった。
昔の記憶が疼く。いじめられていたあの日、助けを求める自分を誰も救ってくれなかったあの光景。
……だから、今度は俺が――。
現代の知恵と召喚の力を武器に、ただの元ニートが異世界を駆け抜ける。
少女との出会いが、二郎を“召喚者”へと変えていく。
引きこもりの俺が、異世界で誰かを救う物語が始まる。
※こんな物も召喚して欲しいなって
言うのがあればリクエストして下さい。
出せるか分かりませんがやってみます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる