189 / 583
第三章『叡智を求める者』
第百八十八話『排斥される異能』
しおりを挟む
「……前にさ、ウチは体験主義者って話をしたじゃん? 皆に情報を後出ししちゃって、リリスたちに叱られたとき」
ノアがそう切り出したのは、雑草の茂みを抜けてダンジョンの入り口前へと戻ってきた時のことだった。確認するかのようなその口調に、俺たちは即座に頷く。あれは忘れたくても忘れられないし、俺たちがノアに全部の情報を渡せないと判断するに至る要因でもあったからな。
「うん、覚えててくれたみたいでよかった。……あの時のウチ、たぶんすごくたどたどしかったでしょ? いくら研究者の性だとは言え、ダンジョンのメインギミックを説明しないなんて怪しすぎるし」
「うん、そうだね。……次に同じことを繰り返していたら、もう少し強く警告していたかもしれないや」
ノアの後ろをついて歩きながら、ツバキは穏やかな口調で答える。とても優しい口調で話しているはずなのに、『警告』という言葉は全く冗談に聞こえなかった。
というか、たぶん警告ですら済まなかっただろう。もっと苛烈に、徹底的にやるのがツバキだ。……ノアは、そうなるギリギリのところで何とか踏みとどまれたに過ぎない。
「大丈夫、あんなことはもうしないよ。……ちゃんと説明すれば君たちは信じてくれるって、そう分かったから」
ツバキから発されるプレッシャーを知ってか知らずか、ノアは笑みを浮かべてそう答える。俺たちのことを信用してくれているならそれは何よりなのだが、ノアの考え方は思った以上に根深いようだった。
「……確かに、証拠がなけりゃただの妄言だって笑い飛ばすのが研究者ってやつだしな……。俺の知ってる奴も、決定的な証拠がなきゃ動いてないって断言してたし」
ウェルハルトの憎らしい顔つきを思い出して、俺は思わずため息をつく。たくさんの素材とセットで初めてプナークであるということを信じ始めたあの男は、研究者の中でもかなりの体験主義者といって間違いないだろう。直感に頼りがちな冒険者のことを見下していたし、相当筋金入りのものだとみていいはずだ。
すべての研究者があれほどではないと思いたいが、多かれ少なかれウェルハルトのような側面を持っていることだけは間違いない。そんな中に長くいれば、体験主義が身についてしまうのも納得できるというものだった。
「自分の研究に対しても同じことをされたら、確かに事前説明が馬鹿らしくなる気持ちもわからないでもないね。……そこだけは、少し同情しておくよ」
「うん、ありがとう……。私の言うことに関しては、研究者よりも皆みたいな冒険者の方がうまく生かしてくれるんだなってここ最近で実感してるよ」
俺たちの言葉に、ノアは少し背筋を丸めながらそう零す。ほかの研究者とはズレているなんて話をしていたこともあったし、研究者という人種に対しては何か思うことがあるのだろう。……きっとそれが、ノアの根幹を成しているのだ。
「……なあ、良ければどんな研究をしてたのか聞いてもいいか? なんで同業者がお前のことを信じようとしなかったのか、それが知りたくてさ」
その根幹に触れようとした俺の質問を受けて、ノアの体が一瞬だけ硬くなる。まだ癒えていない傷口を触ってしまったときのような、そんな感じ。だがしかし、すぐさまノアは普段通りの様子に戻って首を縦に振った。
「……うん、大丈夫だよ。ウチが疎まれてた理由も、聞いてくれればすぐにわかると思う。……なんてったって、ウチの体質がその一番の原因なんだからさ」
「体質……?」
いきなり飛び出したその言葉に、ツバキは不思議がるような様子で首をひねる。……だが、俺の中には一つだけ思い当たることがあった。
「……そういえば、あの夜にお前は初見の呪印をすぐに模倣してたっけ。てっきりそういう技術を磨きに磨いてたんだと思ってたけど、あれがお前の体質ってやつなのか?」
「うん、大正解。ウチは昔から魔術の構造が見える体質で、触れればより深く解析することもできる。……まあ、魔力が多い方じゃないから模倣できる規模には限界があるんだけどね」
苦笑いを浮かべながら、ノアは自らの体質をそう説明する。……顎に手を当てながらその答えを聞いていたツバキが、隣で小さく手を打った。
「……なるほど、だから君は研究者から疎まれていたのか。君が研究する題材には、君の体質が大きく関わっていたから。もしかすると、その体質を使って解析したものを証拠としていたりもしたんじゃないかい?」
「うん、全部合ってる。……もしかして、ウチのこと前に見たことあったの?」
「いいや、そんなことはないよ。……ただ、特別な体質故に疎まれるということにはボクも覚えがあるだけでね」
冗談めかしたノアの返しに、ツバキはただ苦笑で応える。影魔術の才能が特別な物なのは有名な話だし、ツバキも言わないだけでそれに見合った苦労を経験しているのだろう。……それも今度、聞いておかなければいけないような気がした。
なんだかんだ長い時間を一緒に過ごしてはいるが、それでも護衛時代の話は少ししか聞けてないしな。二人が辛くならない程度に知っておいた方が、俺のできることも増えるだろう。――なんて、里にいたころの話をほとんどしてない俺がいうのも説得力がない気もするけどさ。
そんなことを考えていると、ノアの表情はいつの間にか複雑なものへと変わっている。……それはまるで、嫌いな食べ物を前にした子供の様で――
「ツバキのお察しの通り、ウチの研究は『確固たる証拠がないもの』って蹴飛ばされることが多かったの。だから毎回確実な再現方法まで添えて黙らせてたんだけど、そうしたらそうしたでみんなからの反感を買いだしちゃったんだよね。……ウチの体質は、ただ偶然ウチに備わったものでしかないから」
「……っ」
ノアが発した言葉にこもった黒い感情に、俺は思わず息を呑む。まるで吐き捨てるように、それを心底憎むかのような声色は、今までのノアからは考えられなかった。……俺たちはノアのより深い部分に触れようとしているのだということを、俺は改めて実感する。
「……理解できないものを排斥しようとするのは、人間の醜い本性だからね。……それが当人の努力なしに手に入れた異能だっていうんなら、なおのことそうだ。理解できないものに、自分が今まで積み重ねてきたものが覆されたりなんかしたらたまらないから」
ノアの言葉に共感するように、ツバキも苦々しい表情でそう零す。……そこまで言われれば、俺にもさすがに覚えがあった。
「……うん。きっと、ツバキの言う通りなんだと思う。だけど、そう分かっていてもウチはあの人たちが憎かった。理解できないものをどうにか理解の範疇に落とし込むのが研究者のあるべき姿なのに。……ウチはただ、研究者を脅かす外敵としか見られてなかった」
歯を食いしばり、こぶしを強く握りしめながら、ノアはゆっくりとそう言葉に出す。目の前には俺たちが目指す拠点が見えてきていて、それが前置きの終わりを暗に告げているかのようだ。
「だから、ウチは体験主義者なの。言ってもわからないなら、分かるまで見せつけるしかない。そうすることでしか信じてくれない人がいるのを、ウチは知っているから」
「その染みついた体質が、あそこまでの後出しにつながった、か……。まあ、納得できる話だね。一度慣れてしまった立ち振る舞いや行動パターンは、なかなか脱することが難しいものだ」
ノアの独白を聞き終えて、ツバキはゆっくりと首を縦に振る。目を伏せるその表情にはどこか悲しげな雰囲気が浮かんでいたが、瞬きののちにツバキはにわかに表情を明るくしていた。
「かくいうボクも、初対面の時はマルクを警戒していたからね。……もしリリスに狼藉を働こうとしていたなら、たぶん迷いなく制裁を科していたと思うよ」
「ああ、前にそんなこと言ってたっけな。あの時のお前はリリスの無事が最優先だったわけだし、それを責めるつもりはねえよ」
冗談を語るかのように笑みを交えて話すツバキに、俺もテンションで続く。ノアはというとそのやり取りをぽかんとした表情で見つめていたが、そんなノアにツバキはさらに続けた。
「……まあそんなわけで、染みついた考え方が変えづらいのは別に君だけの話じゃない。……ボクはそれを知っているつもりだから、君のことは必要以上に責められないな」
「……あ」
冗談の中に交えられたメッセージに気が付いて、ノアは思わず息を漏らす。……そして、しばらく固くなっていた表情をようやくほころばせると――
「……ありがとうね、ツバキ。そう言ってくれると、少しだけ楽になれる気がするよ」
「礼を言うのはこっちの方だ。……君がいなければ、ボクは大事な存在を取り落とすところだったんだから」
足を止めて頭を下げるノアに、ツバキも腕の中のリリスを見つめながら言葉を返す。今も眠り続ける俺たちのエースは、すうすうとあどけない寝息を立てていた。
「本当に、皆が無事でいてくれてよかった。……私に力があってよかったって、久々に心から思えたもん」
穏やかに眠るリリスに視線をやったのち、ノアはくるりと振り返って拠点の方へと足を進める。なんだかんだアクシデントはあったが、ダンジョンを出てからの道のりは穏やかなものだった。……それだけが、今日の俺たちにとっての救いかもしれないぐらいに。
「……せっかくだ、その力のことも聞いていいか? もしかしたら、前置きをはみ出ることになるのかもしれないけど……」
「そうだね、それはリリスが目覚めた後にまとめて説明するよ。……けどまあ、一つだけ手がかりを先に出しておこうかな?」
少し立て付けの悪い拠点の扉に手をかけながら、ノアは俺の質問にそんな答えを返す。そして、俺たちに向かって小さな笑みを浮かべると――
「――妖精族って、知ってる?」
――扉の開くギイイという音に混じって、ノアの問いかけが俺たちの耳に届けられた。
ノアがそう切り出したのは、雑草の茂みを抜けてダンジョンの入り口前へと戻ってきた時のことだった。確認するかのようなその口調に、俺たちは即座に頷く。あれは忘れたくても忘れられないし、俺たちがノアに全部の情報を渡せないと判断するに至る要因でもあったからな。
「うん、覚えててくれたみたいでよかった。……あの時のウチ、たぶんすごくたどたどしかったでしょ? いくら研究者の性だとは言え、ダンジョンのメインギミックを説明しないなんて怪しすぎるし」
「うん、そうだね。……次に同じことを繰り返していたら、もう少し強く警告していたかもしれないや」
ノアの後ろをついて歩きながら、ツバキは穏やかな口調で答える。とても優しい口調で話しているはずなのに、『警告』という言葉は全く冗談に聞こえなかった。
というか、たぶん警告ですら済まなかっただろう。もっと苛烈に、徹底的にやるのがツバキだ。……ノアは、そうなるギリギリのところで何とか踏みとどまれたに過ぎない。
「大丈夫、あんなことはもうしないよ。……ちゃんと説明すれば君たちは信じてくれるって、そう分かったから」
ツバキから発されるプレッシャーを知ってか知らずか、ノアは笑みを浮かべてそう答える。俺たちのことを信用してくれているならそれは何よりなのだが、ノアの考え方は思った以上に根深いようだった。
「……確かに、証拠がなけりゃただの妄言だって笑い飛ばすのが研究者ってやつだしな……。俺の知ってる奴も、決定的な証拠がなきゃ動いてないって断言してたし」
ウェルハルトの憎らしい顔つきを思い出して、俺は思わずため息をつく。たくさんの素材とセットで初めてプナークであるということを信じ始めたあの男は、研究者の中でもかなりの体験主義者といって間違いないだろう。直感に頼りがちな冒険者のことを見下していたし、相当筋金入りのものだとみていいはずだ。
すべての研究者があれほどではないと思いたいが、多かれ少なかれウェルハルトのような側面を持っていることだけは間違いない。そんな中に長くいれば、体験主義が身についてしまうのも納得できるというものだった。
「自分の研究に対しても同じことをされたら、確かに事前説明が馬鹿らしくなる気持ちもわからないでもないね。……そこだけは、少し同情しておくよ」
「うん、ありがとう……。私の言うことに関しては、研究者よりも皆みたいな冒険者の方がうまく生かしてくれるんだなってここ最近で実感してるよ」
俺たちの言葉に、ノアは少し背筋を丸めながらそう零す。ほかの研究者とはズレているなんて話をしていたこともあったし、研究者という人種に対しては何か思うことがあるのだろう。……きっとそれが、ノアの根幹を成しているのだ。
「……なあ、良ければどんな研究をしてたのか聞いてもいいか? なんで同業者がお前のことを信じようとしなかったのか、それが知りたくてさ」
その根幹に触れようとした俺の質問を受けて、ノアの体が一瞬だけ硬くなる。まだ癒えていない傷口を触ってしまったときのような、そんな感じ。だがしかし、すぐさまノアは普段通りの様子に戻って首を縦に振った。
「……うん、大丈夫だよ。ウチが疎まれてた理由も、聞いてくれればすぐにわかると思う。……なんてったって、ウチの体質がその一番の原因なんだからさ」
「体質……?」
いきなり飛び出したその言葉に、ツバキは不思議がるような様子で首をひねる。……だが、俺の中には一つだけ思い当たることがあった。
「……そういえば、あの夜にお前は初見の呪印をすぐに模倣してたっけ。てっきりそういう技術を磨きに磨いてたんだと思ってたけど、あれがお前の体質ってやつなのか?」
「うん、大正解。ウチは昔から魔術の構造が見える体質で、触れればより深く解析することもできる。……まあ、魔力が多い方じゃないから模倣できる規模には限界があるんだけどね」
苦笑いを浮かべながら、ノアは自らの体質をそう説明する。……顎に手を当てながらその答えを聞いていたツバキが、隣で小さく手を打った。
「……なるほど、だから君は研究者から疎まれていたのか。君が研究する題材には、君の体質が大きく関わっていたから。もしかすると、その体質を使って解析したものを証拠としていたりもしたんじゃないかい?」
「うん、全部合ってる。……もしかして、ウチのこと前に見たことあったの?」
「いいや、そんなことはないよ。……ただ、特別な体質故に疎まれるということにはボクも覚えがあるだけでね」
冗談めかしたノアの返しに、ツバキはただ苦笑で応える。影魔術の才能が特別な物なのは有名な話だし、ツバキも言わないだけでそれに見合った苦労を経験しているのだろう。……それも今度、聞いておかなければいけないような気がした。
なんだかんだ長い時間を一緒に過ごしてはいるが、それでも護衛時代の話は少ししか聞けてないしな。二人が辛くならない程度に知っておいた方が、俺のできることも増えるだろう。――なんて、里にいたころの話をほとんどしてない俺がいうのも説得力がない気もするけどさ。
そんなことを考えていると、ノアの表情はいつの間にか複雑なものへと変わっている。……それはまるで、嫌いな食べ物を前にした子供の様で――
「ツバキのお察しの通り、ウチの研究は『確固たる証拠がないもの』って蹴飛ばされることが多かったの。だから毎回確実な再現方法まで添えて黙らせてたんだけど、そうしたらそうしたでみんなからの反感を買いだしちゃったんだよね。……ウチの体質は、ただ偶然ウチに備わったものでしかないから」
「……っ」
ノアが発した言葉にこもった黒い感情に、俺は思わず息を呑む。まるで吐き捨てるように、それを心底憎むかのような声色は、今までのノアからは考えられなかった。……俺たちはノアのより深い部分に触れようとしているのだということを、俺は改めて実感する。
「……理解できないものを排斥しようとするのは、人間の醜い本性だからね。……それが当人の努力なしに手に入れた異能だっていうんなら、なおのことそうだ。理解できないものに、自分が今まで積み重ねてきたものが覆されたりなんかしたらたまらないから」
ノアの言葉に共感するように、ツバキも苦々しい表情でそう零す。……そこまで言われれば、俺にもさすがに覚えがあった。
「……うん。きっと、ツバキの言う通りなんだと思う。だけど、そう分かっていてもウチはあの人たちが憎かった。理解できないものをどうにか理解の範疇に落とし込むのが研究者のあるべき姿なのに。……ウチはただ、研究者を脅かす外敵としか見られてなかった」
歯を食いしばり、こぶしを強く握りしめながら、ノアはゆっくりとそう言葉に出す。目の前には俺たちが目指す拠点が見えてきていて、それが前置きの終わりを暗に告げているかのようだ。
「だから、ウチは体験主義者なの。言ってもわからないなら、分かるまで見せつけるしかない。そうすることでしか信じてくれない人がいるのを、ウチは知っているから」
「その染みついた体質が、あそこまでの後出しにつながった、か……。まあ、納得できる話だね。一度慣れてしまった立ち振る舞いや行動パターンは、なかなか脱することが難しいものだ」
ノアの独白を聞き終えて、ツバキはゆっくりと首を縦に振る。目を伏せるその表情にはどこか悲しげな雰囲気が浮かんでいたが、瞬きののちにツバキはにわかに表情を明るくしていた。
「かくいうボクも、初対面の時はマルクを警戒していたからね。……もしリリスに狼藉を働こうとしていたなら、たぶん迷いなく制裁を科していたと思うよ」
「ああ、前にそんなこと言ってたっけな。あの時のお前はリリスの無事が最優先だったわけだし、それを責めるつもりはねえよ」
冗談を語るかのように笑みを交えて話すツバキに、俺もテンションで続く。ノアはというとそのやり取りをぽかんとした表情で見つめていたが、そんなノアにツバキはさらに続けた。
「……まあそんなわけで、染みついた考え方が変えづらいのは別に君だけの話じゃない。……ボクはそれを知っているつもりだから、君のことは必要以上に責められないな」
「……あ」
冗談の中に交えられたメッセージに気が付いて、ノアは思わず息を漏らす。……そして、しばらく固くなっていた表情をようやくほころばせると――
「……ありがとうね、ツバキ。そう言ってくれると、少しだけ楽になれる気がするよ」
「礼を言うのはこっちの方だ。……君がいなければ、ボクは大事な存在を取り落とすところだったんだから」
足を止めて頭を下げるノアに、ツバキも腕の中のリリスを見つめながら言葉を返す。今も眠り続ける俺たちのエースは、すうすうとあどけない寝息を立てていた。
「本当に、皆が無事でいてくれてよかった。……私に力があってよかったって、久々に心から思えたもん」
穏やかに眠るリリスに視線をやったのち、ノアはくるりと振り返って拠点の方へと足を進める。なんだかんだアクシデントはあったが、ダンジョンを出てからの道のりは穏やかなものだった。……それだけが、今日の俺たちにとっての救いかもしれないぐらいに。
「……せっかくだ、その力のことも聞いていいか? もしかしたら、前置きをはみ出ることになるのかもしれないけど……」
「そうだね、それはリリスが目覚めた後にまとめて説明するよ。……けどまあ、一つだけ手がかりを先に出しておこうかな?」
少し立て付けの悪い拠点の扉に手をかけながら、ノアは俺の質問にそんな答えを返す。そして、俺たちに向かって小さな笑みを浮かべると――
「――妖精族って、知ってる?」
――扉の開くギイイという音に混じって、ノアの問いかけが俺たちの耳に届けられた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる