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16話 寝取り令嬢の動機と計画
しおりを挟む時間はずっと前、アリスとヘーデルが婚約していた時期に遡る。
マリンは大好きな買い物に行く気が沸かないでいた。
メイドに準備してもらい着飾るのは楽しい。
楽しいけどナンパしてくる紳士はタイプではない人ばかりだから慣れているけど内心ゲンナリだ。
メイドを連れて行っても今度は彼女がしつこくされる為気兼ねなく買い物がしたいのにナンパ野郎が憎らしくてたまらない。
そんな中、ナンパ男の腕を捻り助けてくれたのがヘーデルだった。
男の腕を捻ってくれた時にはよくやってくれたわと思っていたけど、どちらかというとヘーデルは地味な男だ。
助けてくれた恩義はあるけどそれ以上でも以下でもない。
「次、何かあったら俺を呼んで」
と言われて本当にそれだけの為に名前を聞いた。
でも
「分からないわ」
彼には婚約者がいるようだ。
なぜ彼みたいな男に婚約者がいるのか。
そして
(なぜ、私を知ったのに彼は心変わりしないのかしら?)
マリンは男には生まれた時から困らなかった。
でも、かといって好みの男性に全部が全部好かれる訳でもない。
(どうせヘーデルの婚約者という子も冴えない子に決まってるわ)
冴えない者同士お似合いよと思っていたけれどつまらない。
またナンパをされヘーデルが助けに来た時に
「あなたって婚約者がいるのよね」
と聞く。
「いいのかしら?私に構っても。
その内破談になるかもよ?」
(してもしなくてもどうでもいいのだけれど)
そう思いつつ少し彼をからかってみた。
しかしヘーデルは
「アリス・・・、俺の婚約者はそんな小さい奴じゃないから」
と笑っていいのけたのだ。
それはマリンの逆鱗に触れた。
(小さい奴じゃないですって!傲慢よ!アリスって子だってこんな光景みたら嫌味の一つはあなたに言うに違いないわ!)
ー悔しい!!ー
マリンの怒りはフツフツと沸いて収まらなかった。
そしてアリスの事をメイドをお客にして店に向かわせ情報を集めた。
そこでポーションを知った。
「これが媚薬?」
ラブ・ポーションは赤い小さなハート型の香水瓶にしかマリンには見えない。
でもこれを使わない手はない。
いつものお礼にと自分の屋敷にヘーデルを招待した。
「悪いからすぐ俺は帰るよ」
という彼を気にしないでと引き留めメイドがお茶を出し、買っていた2枚の間にあるジャムの層に多めにマリンがポーションを落としていたのを自身でヘーデルに渡す。
ヘーデルはクッキーを食べて不思議な味だなという顔をしていた。
しばらく彼は正気だったが屋敷を案内している最中
に様子がおかしくなった。
最初は体調不良かとマリンも戸惑った。
しかしソワソワして体調不良ではないみたいだ。
(これは・・・この薬は本物よ!)
彼を自室のベッドに寝せて大丈夫かと衣服を緩めてあげる。
すると熱にでも浮かされたようなヘーデルはマリンの胸に甘えるように顔を寄せてマリンは自分の勝ちと媚薬の効果を確信して自然と小さな笑みが出た。
起きたら彼はうろたえていたが時既に遅し。
「あなた昨日はすごかったわ!私と結婚してくれるわよね♡」
思ってもいないがヘーデルに声を掛けると彼は着替えだけを持ちメイドの悲鳴を浴びながら帰っていってしまった。
あとは時間を空けてあの薬屋に行って起きたまでの事をアリスに吹き込めば勝手に彼らは険悪な雰囲気になっていった。
(まあ、私も巻き添えを食らったけど)
それに!
やっとヘーデルを手に入れたのにそれ以降は避けられ損した気分になっていたが事態はもっと面白くない事になっていた。
「あの子が王子に見染められた?」
城でのパーティーでどこぞの令嬢が王子と広間から消えたと噂があって面白くない噂と思っていたが王子はあのアリスを追いかけてきた!
それが更に面白くない。
(どうして持っている私が、しかもあんな子に奪われるのよ!)
(そうよ。
こんなの間違いに決まっている!)
マリンはそう考えた。
(あの薬屋の令嬢ならアレを使ったに決まっているわ!)
(奪われたものは取り返さないといけないわ!)
マリンの目は復讐にメラメラ燃えていた。
ポーションはヘーデルに全て使ったままだった。
「ちょっと欲張って過ぎて使い過ぎたかしら?」
まあ新しい物をまたメイドに変装して買ってきてもらえばいい。
マリンは毎年、誕生パーティーの次は舞踏会があるのを知っている。
「かなり間は空くけど・・・これがあればなんて事ないわ!」
マリンは空になった小瓶を見つめメイドに新しい物を買ってくるように言いつけた。
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