【R18】奪われ令嬢はポージョン頼みに王子を手に入れましたが溺愛が止まりません!

麻麻(あさあさ)

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ハネムーン編

6話 迫る従者の手

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「今日はミルシャの城からは離れた場所を見て回ろう」
ミルシャ城での事がもうないように王子と城の遣いの意向もあり遺跡や神殿を見て回ろうという話になった。
「本当はアリスを抱き抱えて回りたいのだが」
アルバートは心配そうに私を見る。
「アルバート、今回は市場じゃないから大丈夫ですよ」
安心するように彼の手を握る。


回った神殿は穏やかな町にあり審美的な雰囲気だった。
白やゴールドのタイルが美しく、私達以外にも観光者がいた。
「ダラスとは全く違うな」
「はい」
アルバートは少し悔しくそうな顔をしている。
(サイール王子が引き合いに出していた言葉が気になってるのね)
ミルシャは何もかもが新鮮な国。
だけど
「私、やっぱりダラスが好きだわ」
他に人がいるから隣にいる彼だけに聞こえるように言う。

横目でアルバートを見ると彼の顔はほっとしたような顔に戻っていた。

しばらく神殿内を周る。
しかし
(寒いわ!)
広い神殿はなかなか寒い。
「ごめんなさい。アルバート、私トイレに寄っても?」
と断る。

「では私もご一緒します」
これにはナディアが同伴になった。

トイレは個室が数室ある。
ナディアにはトイレの前で見張りをつけてもらう事にした。

トイレには私以外にも個室は埋まっており新しく人が入って来たと同時にドサッと誰かが倒れた音がした。

だれか入ってきた人が立ち上がれなくなったかと危惧した。

(え?大丈夫かしら?)

それともう一つ不安な事がある。
ナディアの声が聞こえないのだ。

(まさか、ナディアに何かあったの!?)

トイレのドアの向こうに誰かいる。

私は意を決して残りの時間に何ができるか頭を巡らせた。

「そんな事をしても無駄ですよ」
異国の服を纏ったターシャさんはドアを開けると私にそう微笑んだ。




気がつくと私はまたミルシャの城にいた。
サイール王子はまだ私を諦められなかったらしい。

ターシャさんは私を異国の衣装に着替えさせている。
「あら、もう目が覚めたの?」
薬、ちょっと弱かったかしら?と彼女は不穏な事を言う。
(私も人の事は言えないけど、このまま結婚なんかできないわ!)
重婚なんてハナからごめんだ。
「ターシャさん、なんでこんな事をするの?」
「決まってるじゃない。王子の願いだからよ。あなたも姫なら知っているでしょう?ここのミルシャやあなたダラスの近辺には姫がいないと世継ぎ問題深刻なの。
特にここ、ミルシャは貧困層は熱や怪我の治療ができなくて亡くなる人もまだいるの。
だからあなたみたいな子が花嫁候補にうってつけなのよ」
ターシャさんが悪びれる様子はない。
(でもー)

「あなたは、あなたは王子の事はいいの?」
と問う。
「変な事言わないで!」
ターシャさんは取り乱す。

彼女はサイール王子に気があるのはなんとなく分かっていた。

「言うわよ。王子は絶対にあなたを選ぶわ。だから勇気を」
出してと彼女を説得しようとした。

がー
「全く。そんな無責任な事を簡単に口にするならあなたはまだ寝ておいてちょうだい」
そう言って私はまた彼女により眠らされた。


ピチャ・・・クチュ・・・。
ぼうっとする視界の中、誰かが私に口付けをしているのが分かった。
(これは・・・アルバート!)
そう思うと私も会いたかったと応えるようにキスをする。
「んう♡アルバート♡」
しかしそう言うとキスはますます激しくなり苦しさが増し次第に目は開く。

「!!」
(サイール王子!?)
私を押し倒してキスを繰り返すのはサイール王子だ。

「んー!ーんー!」
身体に力を入れて必死に抵抗する。
「アリス、力を抜くんだ」
(そんな事したらあなたに舌を入れられて襲われるじゃない!)

それにナディアは無事なのかまだまだ文句や言いたい事はたくさんある。

(口なんて絶対開けない!)
しかしサイール王子はかまうもんかと私の身体を触り始める。
(アルバート!!)
来て欲しいと彼の名前を心で呼ぶ。

途端

ガキン!
とまた固い鉄同士がぶつかる音がする。
「ファハド!?」

見るとそこにはターシャさんを拘束し剣の先を彼女に向けるファハドの姿があった。

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