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1話 女騎士団長と副団長の彼
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「これで終わりだ。フェルナンド!」
「お任せを」
ロベーラの言葉にフェルナンドが敵に斬りかかり戦いに決着がつく。
「勝った。勝ったぞ!」
「ロベーラ様とフェルナンド様がまたやったぞ」
部下達は2人の活躍を讃えた。
しかしロベーラは戦いが終わっても厳しい表情を変えない。
「何をしている。皆、亡くなった兵士を埋蔵しろ!」
ロベーラはそう言うと1人馬に乗り自分の陣に戻っていく。
「お疲れ様でした。ロベーラ」
後ろから着いてきたフェルナンドにロベーラは呆れる。
「そういうのはいいから。あなたの活躍で勝ったようなものよ」
「ご謙遜を。毎回、あれじゃ敵も歯が立たない。
さすがルミナリアきっての「女」騎士団長に敵うものはいません」
「よしてよ」
フェルナンドが大袈裟に讃えるは毎回の事だ。
ルミナリア国の騎士団長の女、ロベーラ。
その事は同じ騎士達しか知らない。
「まだ若いのにあれで女性なんて素晴らしいんだ」
「ああ、副団長フェルナンド様とも息がピッタリだよな」
「2人ともお似合いよね」
城ではそんな噂が絶えない。
長い金髪をひとつに結び、男口調で団員をまとめ男装しているも、カールしたまつ毛と赤い唇を持つロベーラ。
対してフェルナンドも黒く肩まである髪を結すび落ち着きのある姿が並ぶと2人はまるで姫とそれを守る騎士に見える。
いささか悪い気がしない。
ロベーラがフェルナンドを想っているのは事実だ。
城に帰って今は夜、ロベーラは、宿舎の一人部屋は
湯浴みをしようかとしていると遠くから雷の音が聞こえた。
「いやだ。酷くならないといいけど」
いくつになっても雷は苦手だ。
(情けない。奇襲に天候は関係ないからいい加減慣れなきゃなのに)
ロベーラは隣国から亡命してきた姫だ。
(あの日も酷い雨が降っていたわ)
父と母は国民に良い政治を行ってなくて、その為に反逆にあって亡くなった。
城に国民が大勢攻め入ってロベーラは家臣に言われてそのまま、この国まで逃げてきた。
この城に着くまで大変で、勝手が分からなくて治安の悪い場所にいたところ、暴漢から助けてくれたのもフェルナンドだ。
事情を話し、城でメイドとして働かないかと提案をしてくれた。
でも、ロベーラは「奉仕」よりも「強さ」に憧れた。
「私、あなたみたいに強くなりたいの!」
「私みたいに?」
「ええ」
「女性で騎士は王は募集はしてないと思うが」
「でも、私もう奪われたくない!」
フェルナンドは驚いた。
「分かった。私から伝えてみます。これでも団長をしているんですよ」
「助かるわ」
(そうして彼は色々働きかけ、私に剣を教えてくれた)
今では彼を抜いて団長になったけど何もかも彼のおかげだ。
すると部屋のドアを誰かがノックした。
「ロベーラ、私です。入っても?」
フェルナンドだ。
「大丈夫よ」
彼はドアを開け
「明日、王が今日の勝利を祝して食事会を開くそうですよ。明日はあなたが主役だから夕方はドレスアップしなさいとの事です」
「もう、大袈裟なんだから」
(国の財源が豊かなのはいい事だけど何かある事に大それた食事会や舞踏会は控えてほしいわ)
そう考えているとドーン!!と近くで雷が鳴った。
「きゃあ!!」
ガシッとたまらず目の前のフェルナンドの胸に身を寄せてしまった事に気がついて離れようとしたが予想外に彼はロベーラを抱きしめた。
「ちょっと、もう大丈夫よ」
「いけません。あなたは昔から雷が苦手でしょう。
覚えてます?あなたがこの城に来た日の晩もこんな感じで酷い雷が鳴っていた」
「よく覚えているわね」
「ええ。あの時のあなたは中々可愛かったですよ。
ここに来るまで大変だったからかつい私の部屋で一緒に寝ましたよね」
彼はからかって笑う。
「私も子供だったのよ。誤解されるような言い方するけどあなたはベッドは私に譲ってソファで寝たじゃない」
「はいはい。怖かったらいつでも飛んできますよ。
それで今夜はどうします?私と一緒に寝ますか?」
「なっ!」
(どういうつもりなのかしら?私、もう18よ)
確かに彼と8つは離れてるけど女として見られてないんだわと肩を落とす。
「心配しなくても結構よ。私もう子供じゃないの。
おやすみなさい」
そう言って彼を部屋から追い出し扉を閉める。
扉の向こうでフェルナンドはため息をつく。
「子供なんて思った事一度もないんですけどね」
頭を掻きながら彼は自室に戻っていってその日はふけていった。
「お任せを」
ロベーラの言葉にフェルナンドが敵に斬りかかり戦いに決着がつく。
「勝った。勝ったぞ!」
「ロベーラ様とフェルナンド様がまたやったぞ」
部下達は2人の活躍を讃えた。
しかしロベーラは戦いが終わっても厳しい表情を変えない。
「何をしている。皆、亡くなった兵士を埋蔵しろ!」
ロベーラはそう言うと1人馬に乗り自分の陣に戻っていく。
「お疲れ様でした。ロベーラ」
後ろから着いてきたフェルナンドにロベーラは呆れる。
「そういうのはいいから。あなたの活躍で勝ったようなものよ」
「ご謙遜を。毎回、あれじゃ敵も歯が立たない。
さすがルミナリアきっての「女」騎士団長に敵うものはいません」
「よしてよ」
フェルナンドが大袈裟に讃えるは毎回の事だ。
ルミナリア国の騎士団長の女、ロベーラ。
その事は同じ騎士達しか知らない。
「まだ若いのにあれで女性なんて素晴らしいんだ」
「ああ、副団長フェルナンド様とも息がピッタリだよな」
「2人ともお似合いよね」
城ではそんな噂が絶えない。
長い金髪をひとつに結び、男口調で団員をまとめ男装しているも、カールしたまつ毛と赤い唇を持つロベーラ。
対してフェルナンドも黒く肩まである髪を結すび落ち着きのある姿が並ぶと2人はまるで姫とそれを守る騎士に見える。
いささか悪い気がしない。
ロベーラがフェルナンドを想っているのは事実だ。
城に帰って今は夜、ロベーラは、宿舎の一人部屋は
湯浴みをしようかとしていると遠くから雷の音が聞こえた。
「いやだ。酷くならないといいけど」
いくつになっても雷は苦手だ。
(情けない。奇襲に天候は関係ないからいい加減慣れなきゃなのに)
ロベーラは隣国から亡命してきた姫だ。
(あの日も酷い雨が降っていたわ)
父と母は国民に良い政治を行ってなくて、その為に反逆にあって亡くなった。
城に国民が大勢攻め入ってロベーラは家臣に言われてそのまま、この国まで逃げてきた。
この城に着くまで大変で、勝手が分からなくて治安の悪い場所にいたところ、暴漢から助けてくれたのもフェルナンドだ。
事情を話し、城でメイドとして働かないかと提案をしてくれた。
でも、ロベーラは「奉仕」よりも「強さ」に憧れた。
「私、あなたみたいに強くなりたいの!」
「私みたいに?」
「ええ」
「女性で騎士は王は募集はしてないと思うが」
「でも、私もう奪われたくない!」
フェルナンドは驚いた。
「分かった。私から伝えてみます。これでも団長をしているんですよ」
「助かるわ」
(そうして彼は色々働きかけ、私に剣を教えてくれた)
今では彼を抜いて団長になったけど何もかも彼のおかげだ。
すると部屋のドアを誰かがノックした。
「ロベーラ、私です。入っても?」
フェルナンドだ。
「大丈夫よ」
彼はドアを開け
「明日、王が今日の勝利を祝して食事会を開くそうですよ。明日はあなたが主役だから夕方はドレスアップしなさいとの事です」
「もう、大袈裟なんだから」
(国の財源が豊かなのはいい事だけど何かある事に大それた食事会や舞踏会は控えてほしいわ)
そう考えているとドーン!!と近くで雷が鳴った。
「きゃあ!!」
ガシッとたまらず目の前のフェルナンドの胸に身を寄せてしまった事に気がついて離れようとしたが予想外に彼はロベーラを抱きしめた。
「ちょっと、もう大丈夫よ」
「いけません。あなたは昔から雷が苦手でしょう。
覚えてます?あなたがこの城に来た日の晩もこんな感じで酷い雷が鳴っていた」
「よく覚えているわね」
「ええ。あの時のあなたは中々可愛かったですよ。
ここに来るまで大変だったからかつい私の部屋で一緒に寝ましたよね」
彼はからかって笑う。
「私も子供だったのよ。誤解されるような言い方するけどあなたはベッドは私に譲ってソファで寝たじゃない」
「はいはい。怖かったらいつでも飛んできますよ。
それで今夜はどうします?私と一緒に寝ますか?」
「なっ!」
(どういうつもりなのかしら?私、もう18よ)
確かに彼と8つは離れてるけど女として見られてないんだわと肩を落とす。
「心配しなくても結構よ。私もう子供じゃないの。
おやすみなさい」
そう言って彼を部屋から追い出し扉を閉める。
扉の向こうでフェルナンドはため息をつく。
「子供なんて思った事一度もないんですけどね」
頭を掻きながら彼は自室に戻っていってその日はふけていった。
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