100 / 101
100話「一市民としての幸せ」
しおりを挟む
朝、窓を叩く小鳥の音で目が覚めた。
パンの香りが台所から流れてきて、湯気の向こうでミナがスープをかき混ぜている。湯呑みのふちには、昨夜の“日曜結界”で使った白い粉がまだ少し残っていた。
「おはよう、リオ」
「おはよう。今日は……畑、学校、広場、鍛冶場見学、だっけ?」
「うん。それと、マリナ婆さんの新作“世界焼きそばパン・秋味”の試食会」
二人は目を合わせて笑った。英雄の旗はもうない。かわりに壁にかかった木枠には、村の子が描いた“しあわせカード”が三枚、色褪せない色で並んでいる。
家を出ると、空は高く澄み、露の残る畝(うね)が陽にきらめいた。
「土、いい匂いだな」
リオは鍬(くわ)を握って、畦(あぜ)に逸れた蔓を戻し、曲がった畝の線を指で撫でて直す。ミナは籠を抱え、フワリネコを足もとにまとわせながら熟れたトマトをいくつか摘んだ。
「曲がった分だけ味が出る、ってルーガ爺さんが言ってた」
「うちの畝は、きっとおいしい」
鐘が一度、遠くで鳴った。警報でも招集でもない。朝の合図。
道の角を曲がると、鍛冶屋ハーリンが店先で新作の留め具を磨いている。
「おう、リオ。持ってけ、新型の“誰でも回せる”留め具だ。連盟の掲示板、子どもでも付け替えられるようにな」
「ありがとう、助かる。今度、学校の掲示板にもつけるよ」
ハーリンの眉間の皺がほどけた。「英雄より、そういう顔の方が似合うぞ」
学校へ着くと、教室の窓辺には昨日配った“ありがとうカード”が糊付けされ、色とりどりの輪になっていた。
「先生、今日のテーマは?」
「『心が材料。想いがのり。君だけの一枚』――試合はしない。お見舞いに持っていけるカードを作ろう」
カナメが手を挙げる。「ぼく、となり町のおばあちゃんに『あったかい毛布カード』描く」
「いいね。使い方は、毛布をかける人が『あったかいね』って言ってあげること」
子どもたちの筆が走り、拙い線が世界をやさしく縁取っていく。教室の隅では、ミナが「声に出す魔法」を実演して、緊張した空気をふわりとほぐした。
授業を終えると、広場へ。
屋台の列には秋の香り。マリナ婆さんが盛大に胸を張った。
「世界焼きそばパン・秋味! 砂海のスパイスに森のキノコ、氷海のバターをほんの少し!」
噛むと、熱い湯気の奥から塩気と甘みが交互に顔を出す。並びの子どもが半分を友だちのパンに交換して、二人で頬張って笑った。
「交換は正義だな」
「正義はおいしいね」
ミナの一言に、周りがどっと笑う。
昼過ぎ、連盟の小屋に立ち寄る。
掲示板には各地からの便り。ユウトは地方予選ベスト8、次の対戦相手の分析を書き込んでいる。リリィは保育院で“やさしさカード”が一日百回光ったと報告。ユリエルはAI倫理基準第八稿の承認待ち、ティアナは“日曜結界”杭の新規格を次の丘陵地へ。カイとルークからは市民ヒーロー訓練の初陣成功、シュトラは“分け合う税”の試行、レイナは屋台研究に「ことばの甘味」を追加――そして、ガロウの短い一文。「同じ路地に、同じ少年は立っていなかった」。
リオは留め具を取り替え、掲示板の端に小さく書き足す。『必要なら、鐘を三度。喜びも三度』
ミナがその横に貼る。『夜は冷えるので、スープあります』 紙片一枚で、世界がすこし暮らし寄りになる。
午後、鍛冶場の横で“生活カード講習”。
「今日は料理当番カードと、休む許可カード」
「休む許可?」
「うん、自分や仲間に『今日は休んでいい』ってわざわざ出すカード。出すのが苦手な人が多いから、形にする」
主婦たちは目を丸くし、青年たちは照れ笑いし、年配の男性がぽんと膝を打つ。「そいつは効く」
夕方、畑の帰りにミナの母が庭先に顔を出した。
「今夜はうちで温(ぬく)い鍋だよ。二人とも、顔出しな」
「おかあさん、ありがとう。トマト持っていくね」
家族のようなやりとりが、ごく当たり前に並ぶ。英雄の話題はない。かわりに、隣家の窓からは子守歌、通りの角からは笑い声。グラン=ヴァルドが高みからそっと風を降ろして、煮え立つ鍋の湯気を揺らした。
『……よく食べ、よく笑え。強い結界は、腹から張る』
「了解、師匠」
ミナが吹き出し、母が不思議そうに首をかしげる。「誰と話してるんだい」
「いつもの竜です」
「はあ、そうかい。じゃあ竜の分も野菜増やしておくよ」
「おかあさん、それは……多分いらない」
食後、庭で涼む。
物干し竿の影が長く伸び、星がひとつ、ふたつ。
「ねえ、リオ」
「ん?」
「英雄を降りた日のこと、怖くなかった?」
「少し。でも、降りた分だけ灯りが増えた。目印が増えたら、また必要なときに飛べる。……それに、降りてみないと見えない顔がある」
ミナはうなずき、指をそっと絡める。
「家族も、弟子も、近所も。こうして歩いて届く距離に、ほとんどの大切があるんだね」
しばらく静かな風の音だけが続いた。
そこへ、路地の影から小さな足音。
「……あのっ!」
振り向くと、額に汗を光らせた見知らぬ子が立っていた。十歳くらい、着古した上着、抱えた布袋は擦り切れている。
「先生……いや、リオさん……で、合ってますか?」
「合ってるよ。どうした?」
子は布袋から、めくれたスケッチ帳を取り出した。中には粗い線で描かれた、村の地図と、見たことのない小道。
「ぼく……ぼく、遠くの町から来ました。カード、上手く作れなくて。けど、歩いてると、道が光るんです。人の笑い声のある方が、ちゃんと“太い線”に見える。その、こういうの……カードにしたい」
ページの端には、震える字。〈帰り道カード〉〈となりに座っていいですかカード〉〈知らない町でもおはようカード〉。
リオとミナは顔を見合わせた。心臓がふっと、温かく跳ねる。
「名前は?」
「トオマ……です」
「トオマ。お腹は空いてる?」
「……はい」
ミナが台所に走り、パンとスープを持って戻る。トオマは両手で受け取り、恐る恐る、そして一気に食べた。
「遠くから、よく来たな」
「うん……道が、こっちを“太い線”にしてたから。ぼく、弟子になれますか」
問われた先で、夜風がやわらかく鳴った。遠くで鐘が三度、ほんの少し遅れて響く。これは、招く合図だ。
「なれるよ」
リオはゆっくりと答え、トオマのスケッチ帳を指先で閉じた。
「ただし条件がある。まず、よく食べる。次に、よく寝る。最後に――“太い線”は自分一人じゃ描かない。誰かと食卓を囲んで、誰かと交換して、誰かと笑って、ページを太らせる」
トオマの目が丸くなり、やがて笑った。「……やってみます」
ミナがそっと、トオマの前に一枚の白紙を置く。
「ここから、一枚目ね。タイトルは自分で」
トオマは迷って、そして書いた。〈最初の“ただいま”カード〉。
リオの胸の奥で、小さな鐘が鳴る。英雄のものではない。暮らしの、教室の、食卓の、やさしい音。
家の屋根の上、グラン=ヴァルドが眠そうに大きなあくびをした。
『新しい声だな。細いが、伸びる』
「ああ。いい線だ」
夜が少し深くなる。
明日の予定が頭の中に並ぶ。畑に水をやり、学校で“休む許可カード”を配り、広場で秋味をもう一回食べて、鍛冶場で留め具の回し方講習、夕方は日曜結界の張り替え。きっとトオマの一枚も増える。
ミナが灯りを落とし、庭に残った涼しさを肩にかける。
「リオ」
「ん?」
「おやすみ。それと――おはよう、の分も」
「おやすみ。おはよう」
二人の短い言葉が、今日と明日の継ぎ目を縫い合わせた。
カード精製は終わらない。
そして、物語も終わらない。
小さな村の、小さな家の、小さな食卓で、新しい弟子候補が眠り、明日の白紙が静かに待っている。
誰かが一枚を差し出し、誰かが受け取り、誰かが「ありがとう」と言うたびに、世界は少し太い線で結ばれる。
――物語は続く。
パンの香りが台所から流れてきて、湯気の向こうでミナがスープをかき混ぜている。湯呑みのふちには、昨夜の“日曜結界”で使った白い粉がまだ少し残っていた。
「おはよう、リオ」
「おはよう。今日は……畑、学校、広場、鍛冶場見学、だっけ?」
「うん。それと、マリナ婆さんの新作“世界焼きそばパン・秋味”の試食会」
二人は目を合わせて笑った。英雄の旗はもうない。かわりに壁にかかった木枠には、村の子が描いた“しあわせカード”が三枚、色褪せない色で並んでいる。
家を出ると、空は高く澄み、露の残る畝(うね)が陽にきらめいた。
「土、いい匂いだな」
リオは鍬(くわ)を握って、畦(あぜ)に逸れた蔓を戻し、曲がった畝の線を指で撫でて直す。ミナは籠を抱え、フワリネコを足もとにまとわせながら熟れたトマトをいくつか摘んだ。
「曲がった分だけ味が出る、ってルーガ爺さんが言ってた」
「うちの畝は、きっとおいしい」
鐘が一度、遠くで鳴った。警報でも招集でもない。朝の合図。
道の角を曲がると、鍛冶屋ハーリンが店先で新作の留め具を磨いている。
「おう、リオ。持ってけ、新型の“誰でも回せる”留め具だ。連盟の掲示板、子どもでも付け替えられるようにな」
「ありがとう、助かる。今度、学校の掲示板にもつけるよ」
ハーリンの眉間の皺がほどけた。「英雄より、そういう顔の方が似合うぞ」
学校へ着くと、教室の窓辺には昨日配った“ありがとうカード”が糊付けされ、色とりどりの輪になっていた。
「先生、今日のテーマは?」
「『心が材料。想いがのり。君だけの一枚』――試合はしない。お見舞いに持っていけるカードを作ろう」
カナメが手を挙げる。「ぼく、となり町のおばあちゃんに『あったかい毛布カード』描く」
「いいね。使い方は、毛布をかける人が『あったかいね』って言ってあげること」
子どもたちの筆が走り、拙い線が世界をやさしく縁取っていく。教室の隅では、ミナが「声に出す魔法」を実演して、緊張した空気をふわりとほぐした。
授業を終えると、広場へ。
屋台の列には秋の香り。マリナ婆さんが盛大に胸を張った。
「世界焼きそばパン・秋味! 砂海のスパイスに森のキノコ、氷海のバターをほんの少し!」
噛むと、熱い湯気の奥から塩気と甘みが交互に顔を出す。並びの子どもが半分を友だちのパンに交換して、二人で頬張って笑った。
「交換は正義だな」
「正義はおいしいね」
ミナの一言に、周りがどっと笑う。
昼過ぎ、連盟の小屋に立ち寄る。
掲示板には各地からの便り。ユウトは地方予選ベスト8、次の対戦相手の分析を書き込んでいる。リリィは保育院で“やさしさカード”が一日百回光ったと報告。ユリエルはAI倫理基準第八稿の承認待ち、ティアナは“日曜結界”杭の新規格を次の丘陵地へ。カイとルークからは市民ヒーロー訓練の初陣成功、シュトラは“分け合う税”の試行、レイナは屋台研究に「ことばの甘味」を追加――そして、ガロウの短い一文。「同じ路地に、同じ少年は立っていなかった」。
リオは留め具を取り替え、掲示板の端に小さく書き足す。『必要なら、鐘を三度。喜びも三度』
ミナがその横に貼る。『夜は冷えるので、スープあります』 紙片一枚で、世界がすこし暮らし寄りになる。
午後、鍛冶場の横で“生活カード講習”。
「今日は料理当番カードと、休む許可カード」
「休む許可?」
「うん、自分や仲間に『今日は休んでいい』ってわざわざ出すカード。出すのが苦手な人が多いから、形にする」
主婦たちは目を丸くし、青年たちは照れ笑いし、年配の男性がぽんと膝を打つ。「そいつは効く」
夕方、畑の帰りにミナの母が庭先に顔を出した。
「今夜はうちで温(ぬく)い鍋だよ。二人とも、顔出しな」
「おかあさん、ありがとう。トマト持っていくね」
家族のようなやりとりが、ごく当たり前に並ぶ。英雄の話題はない。かわりに、隣家の窓からは子守歌、通りの角からは笑い声。グラン=ヴァルドが高みからそっと風を降ろして、煮え立つ鍋の湯気を揺らした。
『……よく食べ、よく笑え。強い結界は、腹から張る』
「了解、師匠」
ミナが吹き出し、母が不思議そうに首をかしげる。「誰と話してるんだい」
「いつもの竜です」
「はあ、そうかい。じゃあ竜の分も野菜増やしておくよ」
「おかあさん、それは……多分いらない」
食後、庭で涼む。
物干し竿の影が長く伸び、星がひとつ、ふたつ。
「ねえ、リオ」
「ん?」
「英雄を降りた日のこと、怖くなかった?」
「少し。でも、降りた分だけ灯りが増えた。目印が増えたら、また必要なときに飛べる。……それに、降りてみないと見えない顔がある」
ミナはうなずき、指をそっと絡める。
「家族も、弟子も、近所も。こうして歩いて届く距離に、ほとんどの大切があるんだね」
しばらく静かな風の音だけが続いた。
そこへ、路地の影から小さな足音。
「……あのっ!」
振り向くと、額に汗を光らせた見知らぬ子が立っていた。十歳くらい、着古した上着、抱えた布袋は擦り切れている。
「先生……いや、リオさん……で、合ってますか?」
「合ってるよ。どうした?」
子は布袋から、めくれたスケッチ帳を取り出した。中には粗い線で描かれた、村の地図と、見たことのない小道。
「ぼく……ぼく、遠くの町から来ました。カード、上手く作れなくて。けど、歩いてると、道が光るんです。人の笑い声のある方が、ちゃんと“太い線”に見える。その、こういうの……カードにしたい」
ページの端には、震える字。〈帰り道カード〉〈となりに座っていいですかカード〉〈知らない町でもおはようカード〉。
リオとミナは顔を見合わせた。心臓がふっと、温かく跳ねる。
「名前は?」
「トオマ……です」
「トオマ。お腹は空いてる?」
「……はい」
ミナが台所に走り、パンとスープを持って戻る。トオマは両手で受け取り、恐る恐る、そして一気に食べた。
「遠くから、よく来たな」
「うん……道が、こっちを“太い線”にしてたから。ぼく、弟子になれますか」
問われた先で、夜風がやわらかく鳴った。遠くで鐘が三度、ほんの少し遅れて響く。これは、招く合図だ。
「なれるよ」
リオはゆっくりと答え、トオマのスケッチ帳を指先で閉じた。
「ただし条件がある。まず、よく食べる。次に、よく寝る。最後に――“太い線”は自分一人じゃ描かない。誰かと食卓を囲んで、誰かと交換して、誰かと笑って、ページを太らせる」
トオマの目が丸くなり、やがて笑った。「……やってみます」
ミナがそっと、トオマの前に一枚の白紙を置く。
「ここから、一枚目ね。タイトルは自分で」
トオマは迷って、そして書いた。〈最初の“ただいま”カード〉。
リオの胸の奥で、小さな鐘が鳴る。英雄のものではない。暮らしの、教室の、食卓の、やさしい音。
家の屋根の上、グラン=ヴァルドが眠そうに大きなあくびをした。
『新しい声だな。細いが、伸びる』
「ああ。いい線だ」
夜が少し深くなる。
明日の予定が頭の中に並ぶ。畑に水をやり、学校で“休む許可カード”を配り、広場で秋味をもう一回食べて、鍛冶場で留め具の回し方講習、夕方は日曜結界の張り替え。きっとトオマの一枚も増える。
ミナが灯りを落とし、庭に残った涼しさを肩にかける。
「リオ」
「ん?」
「おやすみ。それと――おはよう、の分も」
「おやすみ。おはよう」
二人の短い言葉が、今日と明日の継ぎ目を縫い合わせた。
カード精製は終わらない。
そして、物語も終わらない。
小さな村の、小さな家の、小さな食卓で、新しい弟子候補が眠り、明日の白紙が静かに待っている。
誰かが一枚を差し出し、誰かが受け取り、誰かが「ありがとう」と言うたびに、世界は少し太い線で結ばれる。
――物語は続く。
0
あなたにおすすめの小説
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
宿敵の家の当主を妻に貰いました~妻は可憐で儚くて優しくて賢くて可愛くて最高です~
紗沙
恋愛
剣の名家にして、国の南側を支配する大貴族フォルス家。
そこの三男として生まれたノヴァは一族のみが扱える秘技が全く使えない、出来損ないというレッテルを貼られ、辛い子供時代を過ごした。
大人になったノヴァは小さな領地を与えられるものの、仕事も家族からの期待も、周りからの期待も0に等しい。
しかし、そんなノヴァに舞い込んだ一件の縁談話。相手は国の北側を支配する大貴族。
フォルス家とは長年の確執があり、今は栄華を極めているアークゲート家だった。
しかも縁談の相手は、まさかのアークゲート家当主・シアで・・・。
「あのときからずっと……お慕いしています」
かくして、何も持たないフォルス家の三男坊は性格良し、容姿良し、というか全てが良しの妻を迎え入れることになる。
ノヴァの運命を変える、全てを与えてこようとする妻を。
「人はアークゲート家の当主を恐ろしいとか、血も涙もないとか、冷酷とか散々に言うけど、
シアは可愛いし、優しいし、賢いし、完璧だよ」
あまり深く考えないノヴァと、彼にしか自分の素を見せないシア、二人の結婚生活が始まる。
神様、ちょっとチートがすぎませんか?
ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】
未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。
本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!
おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!
僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。
しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。
自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。
へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/
---------------
※カクヨムとなろうにも投稿しています
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活
髙龍
ファンタジー
MMORPGで念願のアイテムを入手した次の瞬間大量の水に押し流され無念の中生涯を終えてしまう。
しかし神は彼を見捨てていなかった。
そんなにゲームが好きならと手にしたステータスとアイテムを持ったままゲームに似た世界に転生させてやろうと。
これは俺TUEEEしながら異世界に新しい風を巻き起こす一人の男の物語。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
《レベル∞》の万物創造スキルで追放された俺、辺境を開拓してたら気づけば神々の箱庭になっていた
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティーの雑用係だったカイは、魔王討伐後「無能」の烙印を押され追放される。全てを失い、死を覚悟して流れ着いた「忘れられた辺境」。そこで彼のハズレスキルは真の姿《万物創造》へと覚醒した。
無から有を生み、世界の理すら書き換える神の如き力。カイはまず、生きるために快適な家を、豊かな畑を、そして清らかな川を創造する。荒れ果てた土地は、みるみるうちに楽園へと姿を変えていった。
やがて、彼の元には行き場を失った獣人の少女やエルフの賢者、ドワーフの鍛冶師など、心優しき仲間たちが集い始める。これは、追放された一人の青年が、大切な仲間たちと共に理想郷を築き、やがてその地が「神々の箱庭」と呼ばれるまでの物語。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる