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「りゅ……のすけ、くん……っ」
「亜子さん、そろそろ、いい?」
「うん……、竜之介くんが……欲しい……っ」

 互いの体温が上昇して息も上がっていき、そろそろ彼の全てを身体の奥で感じたいと思った時、竜之介くんも同じタイミングで私を求めてくれる。

 その事が嬉しくて私は恥ずかしさを感じつつも、彼の全てを欲しいと強請った。

「それじゃあ、これ、着けてくれる?」
「……うん、いいよ」

 竜之介くんからお願いされて避妊具を受け取った私は向かい合って座ったまま、彼の滾るモノにそれを装着した。

 そして、

「亜子さん、座ったまま、しよ?  後ろ向いてここに来て?」
「え、で、でも……私、自分からなんて……」
「大丈夫、ほら、おいで?」
「…………うん」

 竜之介くんに言われるがまま座っている彼の上に後ろ向きで跨ると、恥を忍んで反り立つ彼のモノを自ら腟内なかへと誘っていく。

「――ッんん、……あぁっ」
「……ん、」

 挿れた瞬間、ゾクゾクと全身に電流が走るような感覚に見舞われた後で身体の力が抜けて竜之介くんへもたれかかってしまった。

 どうやら私は挿れただけでイってしまったみたいだ。

「ご、めん……」
「良いって。それだけ気持ちよかったって事でしょ?  嬉しいよ」

 もたれかかったままで『ごめん』と謝ると、竜之介くんは後ろから囁き、耳朶にキスをしてくれた。

「……でも、俺はまだイケてないから、もう少しだけ、頑張ってくれる?  もう少しだけ、俺を感じて?」
「……ぁ、っいまは、だめ……ッ」

 まだ絶頂に達していない竜之介くんは後ろから胸を攻めてくると、首筋や耳朶を舌で舐めてくる。

 いつもと違う体位でしているからなのか、身体が感じやすく、さっきイったばっかりなのにまたすぐに身体が反応していき――

「亜子さんッ、俺も、もう……」
「ッんん、ぁッ、りゅ、の、すけ……くん――ッ」

 絶頂を迎える直前に体位を変えて向かい合って再び繋がった私たちは、唇を重ね合わせながら一緒に果てた。


 それから暫く余韻に浸っていると、私と凜の部屋から微かに声が聞こえて来た。

「あ、凜が起きちゃったみたい……」

 その声に反応した私は彼から離れて立ち上がろうとしたけれど、

「亜子さん、俺が行ってくるよ。流石にその格好を凜に見せる訳にはいかないでしょ?」

 竜之介くんに指摘された事で、今の自分の格好を思い出した。

「そ、そうだった……。ごめん、お願いします……」
「了解。ついでにそのままシャワー浴びて来なよ。ね?」
「……うん、そうする」

 竜之介くんは軽く身なりを整えると、そのまま凜の元へ向かってくれたので、万が一凜を連れてリビングへ来ても良いようササッと片付けた私はパジャマや下着を抱えながら急いで浴室へと向かって行った。
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