貧乏男爵子息の僕がイケメン公爵令息に愛されるまで・BL・完結

まほりろ

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十九話

※※※主人公がモブに襲われますが未遂です。



◇◇◇◇◇


あの後、押し寄せる貴族の波にもまれ、レオナルド様と離れてしまったところをダネンバウム子爵につかまり、十三話の冒頭の話に戻る。

ミゲル・ダネンバウム子爵、ルーク様と同じ栗色の髪に黄色い瞳をしていて、ルーク様を二十年ほど老けさせた感じの人だ。

元婚約者のお父様なのでないがしろにはできず、話に付き合ってしまった。ルーク様との婚約を一方的に破棄した事への罪悪感もあったので、そこに漬けこまれてしまう。

「息子のルークに悪いと思うなら、最後に一杯だけ付き合ってくれ」と言われ、渡されたシャンパングラスにしびれ薬が入っているとは夢にも思わなかった。

「失礼、息子の婚約者が気分を悪くしたようだ」フラフラする僕の腰を支え、パーティー会場を後にする僕と子爵を止める人はいなかった。

個室に連れ込まれ、ベッドに寝かされたときには指一本動かせなくなっていた。

「よく化けたものだ、最初はサフィールだとは気づかなかった」僕を組み敷きダネンバウム子爵がニヤリと笑う。

ルーク様と同じ香水の匂いに加齢臭が混じり、吐き気がした。だがしびれ薬のせいで顔を逸らすこともできない。

助けてレオナルド様!

「ミュールフェルト公爵家の子息をたぶらかすとは大した玉だ、知っているか? お前に婚約を破棄されてからルークは娼館に入り浸り、身を持ち崩した。あれほどサフィールに執着し、一生お前以外を抱かないと言っていた息子が、金髪に青い目の男を抱き、『サフィール! サフィール! サフィールは俺の物だ! 俺の物になるはずだったんだ!』と言って泣いているのだよ!」

ルーク様に対する罪悪感で胸がチクリと痛む。

だけどダネンバウム子爵に服の上から、胸を撫でられ、そんな気持ちはどこかに行ってしまう!

嫌っ! 気持ち悪い! 助けて、レオナルド様っ!

怖いけど、声も出せない。

「初めは借金のかたにはディアーナ……お前の母を要求したんだよ。知っているだろ? 私が昔ディアーナに惚れていたことを。当時の私は奥手だったし、ディアーナは国一番の美人と評判だったから、私など相手にもされなかったがね。だが死ぬまでに一度抱きたいと思った、初恋の人だ、思いは格別だ。しかしハルシュタイン男爵にすげなく断られてね。ハルシュタイン男爵はディアーナの代わりに、お前を生贄に差し出して来たのだよ」

ダネンバウム子爵はなんの話をしているんだろう?

父がダネンバウム子爵に僕を売った?

「だが年が違いすぎて妻に妾にすることを反対されてね。表向きはルークの嫁としてめとり、裏では私の愛人にすることにしたんだ。お前の父親は全て知っていて、ルークとの婚約を了承したのだよ」

父がそんな事を考えていたなんて……確かに母が体調を崩したのは僕を生んでからだし、父に愛されていないことは知っていた。

だからって借金のかたにルーク様とダネンバウム子爵、両方に僕を売ろうとしていたなんて……! 悲しくて涙が流れた。

「ルークは見た目のわりに純情なのでこの事は伏せていたがね。わたしに処女信仰はないし、この年になるとアナルを解かすのも面倒だ、処女はルークにくれてやるつもりでいた。ルークに散々抱かれ、男根がなくては生きられなくなるほどみだれたころで、ルークと引き離し、私がお前を抱き潰そうと考えていた」

ダネンバウム子爵が舌なめずりをする。下卑た目で見られ、背筋が凍る。

「それをミュールフェルトの小せがれに、横から奪われたんだ! わたしの憤りが分かるか!」

ダネンバウム子爵が荒々しく僕の服を脱がしていく。僕の上半身が顕になると、子爵が息を呑んだ。

恐怖で涙がポロポロと溢れる。

嫌だ、レオナルド様以外の人に肌を見られるなんて!

「だが目的を達成できたのだからよしとしよう、お前の体は男を知り、男の逸物がなくては生きられなくなっているのだろう? うっ血痕だらけのその体を見れば一目瞭然だ」

レオナルド様につけられた無数のキスマークを指摘され、顔をに熱が集まる。

「お前の家にいくら貸したと思っている! 一回抱かせろ! でないと怒りがおさまらんのだっ!」

ダネンバウム子爵の男根は服の上から分かるほど、主張していた。

レオナルド様以外に抱かれるなんて絶対に嫌だ! 助けて! レオナルド様ッッ!!

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