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1章・箱庭
5.夢の中
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「おはよう。」
ただ開けた白い世界。足元も天井も、視界に入るもの全てに何も無く、ただただ白い世界だ。
おはようという挨拶の声に答えるより先に出た言葉。
「真っ白だ。」
「第一声がそれか。ベガ、おはようとは言ったがお前はまだ寝ている。」
何かが呆れたような声でベガに語り出した。その姿は見えない。実体があるのかすらも分からない。
「…………あなた、誰?」
「私か?私が誰なのかを知るより先に君には見なければならない現実がある。」
「現実……」
「そう、現実。まぁもっとも、目が見えないなら見る現実も存在しないが。君とその周りに倒れた4人のことだよ。」
「あ、そうだ、毒ガス!逃げろって言われて……」
「そうだな。でも逃げるより先に男に眠らされた訳だ。だから今君はここにいる。」
「じゃあここは…天国?死んだの?」
「いや、君はまだ生きている。でもこのままでは死ぬだろう。」
「死ぬ?どうして」
「考えてもみなさい、男たちは君達の持ち物を盗んだ後で、眠っているとはいえ後に危険因子となりうる可能性のある君達を生かしておくと思うか?」
「確かに。」
「そうだろう?」
「じゃあどうすればいいの?このままじゃみんな死んじゃう」
「そうだね。みんな死んでしまう。と言いたいところなんだが、それはこのままではの話だ。」
「どういう意味?」
「君次第、という意味だ。単刀直入に言おう。私を使いなさい。」
「使う?どういう意味?」
「そのままの意味だ。私は君の中に居る。」
「私の中……」
「そう、君の中。どうすればいいかは君が一番よく分かっているはずだ。私の使い方も、私のことも。」
「……???、ベガはあなたのこと何も知らない。」
「いや、知っている。」
「あなたとは初めて話すよ。」
「確かにそうだ。でも君は私のことを知っているはずだ。私の使い方もね。」
「っ…………??」
「どうしても分からないと言うのなら、少しだけ力を貸そう。」
「力を貸す?」
「そう、君は身を委ねればいい。私を受け入れて、全てを委ねるんだ。」
「委ねたら、みんな助かるの?」
「あぁ、助かる。ただ、気をつけろ。君自身の意思が伴った行動は危険だ。」
「それってどういう………………」
プツッとテレビの画面が着れるようになり、気づくと目の前で男の首がいくつも飛び、もう別の男が喚き出していた。
全てがスローモーションになったように感じ、その長い一瞬の中でベガは全て感じ取った。
「倒せる……倒せるんだ。」
そう気づいたベガは青い石を掲げた男の首を、今度は"自分の意思で"跳ねた。
「ダメだベガ!戻ってこい!抑えろ!」
頭の中でよく分からない声が響くが、ベガには何も届かない、ただ何かに呑まれたようで気分が昂り、心臓の鼓動が速くなっていくのを感じていた。
「あぁ、まだ、壊し足りないな。」
ベガの口角は上がっていた。そして上を向き、剣を構えて地上へ無理やり飛び出した。辺りには破壊した爆発音と瓦礫が降った。
空へと舞ったベガの額には黒い1本角が生え、身体には至る所に黒い刺青のような文様が現れた。
「もっと、壊したい」
ベガはまた口角を上げ、剣を上に掲げた。
『万引』
そう唱えた瞬間、辺りに強烈な爆風と光が巻き起こり、その光によって一瞬色が消えたようになった。
色はすぐにもどったが、同時にベガの周りの半径300m程度にあった建物も道路も跡形もなくなり、全てが残っていなかった。
ただ抉られた地面によって、さっきまでの地下鉄が丸裸となったのだ。
ただ開けた白い世界。足元も天井も、視界に入るもの全てに何も無く、ただただ白い世界だ。
おはようという挨拶の声に答えるより先に出た言葉。
「真っ白だ。」
「第一声がそれか。ベガ、おはようとは言ったがお前はまだ寝ている。」
何かが呆れたような声でベガに語り出した。その姿は見えない。実体があるのかすらも分からない。
「…………あなた、誰?」
「私か?私が誰なのかを知るより先に君には見なければならない現実がある。」
「現実……」
「そう、現実。まぁもっとも、目が見えないなら見る現実も存在しないが。君とその周りに倒れた4人のことだよ。」
「あ、そうだ、毒ガス!逃げろって言われて……」
「そうだな。でも逃げるより先に男に眠らされた訳だ。だから今君はここにいる。」
「じゃあここは…天国?死んだの?」
「いや、君はまだ生きている。でもこのままでは死ぬだろう。」
「死ぬ?どうして」
「考えてもみなさい、男たちは君達の持ち物を盗んだ後で、眠っているとはいえ後に危険因子となりうる可能性のある君達を生かしておくと思うか?」
「確かに。」
「そうだろう?」
「じゃあどうすればいいの?このままじゃみんな死んじゃう」
「そうだね。みんな死んでしまう。と言いたいところなんだが、それはこのままではの話だ。」
「どういう意味?」
「君次第、という意味だ。単刀直入に言おう。私を使いなさい。」
「使う?どういう意味?」
「そのままの意味だ。私は君の中に居る。」
「私の中……」
「そう、君の中。どうすればいいかは君が一番よく分かっているはずだ。私の使い方も、私のことも。」
「……???、ベガはあなたのこと何も知らない。」
「いや、知っている。」
「あなたとは初めて話すよ。」
「確かにそうだ。でも君は私のことを知っているはずだ。私の使い方もね。」
「っ…………??」
「どうしても分からないと言うのなら、少しだけ力を貸そう。」
「力を貸す?」
「そう、君は身を委ねればいい。私を受け入れて、全てを委ねるんだ。」
「委ねたら、みんな助かるの?」
「あぁ、助かる。ただ、気をつけろ。君自身の意思が伴った行動は危険だ。」
「それってどういう………………」
プツッとテレビの画面が着れるようになり、気づくと目の前で男の首がいくつも飛び、もう別の男が喚き出していた。
全てがスローモーションになったように感じ、その長い一瞬の中でベガは全て感じ取った。
「倒せる……倒せるんだ。」
そう気づいたベガは青い石を掲げた男の首を、今度は"自分の意思で"跳ねた。
「ダメだベガ!戻ってこい!抑えろ!」
頭の中でよく分からない声が響くが、ベガには何も届かない、ただ何かに呑まれたようで気分が昂り、心臓の鼓動が速くなっていくのを感じていた。
「あぁ、まだ、壊し足りないな。」
ベガの口角は上がっていた。そして上を向き、剣を構えて地上へ無理やり飛び出した。辺りには破壊した爆発音と瓦礫が降った。
空へと舞ったベガの額には黒い1本角が生え、身体には至る所に黒い刺青のような文様が現れた。
「もっと、壊したい」
ベガはまた口角を上げ、剣を上に掲げた。
『万引』
そう唱えた瞬間、辺りに強烈な爆風と光が巻き起こり、その光によって一瞬色が消えたようになった。
色はすぐにもどったが、同時にベガの周りの半径300m程度にあった建物も道路も跡形もなくなり、全てが残っていなかった。
ただ抉られた地面によって、さっきまでの地下鉄が丸裸となったのだ。
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