ゴッドクエスト

紅蓮の焔

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11章 激闘!魔界突入!

148話樹の上の何か

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レイン達が少し進むと樹の上からガサッと音がし、皆は気付いていないようだったが、ハルはしっかりと聞いていた
「樹の上に何かがいる。襲って来たら知らせる」
ハルがレインに耳打ちするとレインはコクりと頷いた
そのまま暫く歩くとまたガサッと樹の上から聞こえてきた
(…なんだ?またか、音が聞こえるだけで姿を現さねえ…もう少し様子を見るか)
そして、また暫くするとガサッと鳴った
(…同じような間隔で聞こえるな…歩数数えるか1…2…3…)
そして数えて行くと
(93…94…95…)

ガサッ

(100か…まだ1回目だから次も100歩だったら確実だな)
そしてハルが100を数えると同時に再びガサッと聞こえた
(確実だな)
ハルは皆を呼び止め、相手の事を伝えた
「100歩歩いたらガサッて音が鳴るの?聞こえなかったけど…」
「俺はなんか聞こえたような聞こえなかったような…て感じでいまいち確信が持てなかったんだよな」
「僕はハルに言われて気づいたけど…多分僕らの居場所を教えているんじゃないかな?」
レインの言葉に若干の驚きを見せたキラだがすぐに元の表情へ戻った
「ハルくん、どっちの方向から聞こえてきたの?」
「向こうの樹の上とそこの樹の上の2ヵ所。100歩ずつ相手に情報を知らせているんだったら知らせた直後に襲うのが一番だ
それにここから2人は離れなくちゃいけない。更には素早い動きが出来るやつ」
ハルの言葉にう~んと唸りながらもレイン達は歩き続けている
「ならこの中で一番と二番目に速い人がその何かを倒しに行って」
「だがここから動けば敵にバレるぞ」
「それには考えがあるんだ…」
レインがそれを言うとハルはいまいち信用出来ていないようだった
「…本当にそれで行けるのか?」
「なんだったら試してみる?ほら」
レインがハルに幻覚で大きく見せる様にした
「ほらね?」
「す、凄いな…分かった、信じよう」
とハルが言うとレインは元の姿へ戻った(様に見せた)
「それで…誰が行くんだ?」
「それは…お姉ちゃん!」
レインがメルに見せていた幻覚を解くとメルが呼ばれた事に気が付きレインの方へ駆け足で来た
「なぁに?」
「ここから競争するんだけど良い?」
「勿論!」
「なあレイン、もしかして決めるのって…」
「うん、これだよ」
レイン達は横に並んだ
「皆全力で走ってね。後、最初にあの樹に触った人が勝ちだよ」
レインが指を指した先には目立つ様に周りの樹と全然背の高さが違い、普通の木と同じ位の高さだった
「了解」
「分かってるよ」
「はあ、無駄に鍛えられたこの体が嫌になるよ…帰ったらだらけたい」
「ハル?リズに報告するわよ?」
「はい、すみません」
5人が準備運動をするとレインが手を挙げた
「よーい…」
それと同時に全員が片足を後ろに下げた
「どん!」
その声と同時に一番先に出たのはキラ、ハル、レインの3人だった
メルとメイトの2人は少し後ろから追い掛けて来ている
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
ハルは思いきり走って汗を掻いているがキラは汗1つ掻かずに平気で走っている
レインに関しては欠伸まで掻いている
「お、お前ら本気で走れよ!」
「「分かった~」」
その言葉と共に2人が出した速度はもう人の領域を越えていた
まだまだ先にあった筈の小さな木にレインとキラは1秒近くしか経っていないのにもう辿り着きそうになっていた
「は、速すぎだろ…」
ハルは目の前の光景をただただ見ている事しか出来なかった
「これはもうあの2人で決定だな」
ハルの後ろから来ていたメイトが言うとメルは首を傾げた
「何が決定なの?」
「メルには話してなかったか?競争した理由はな…………と、言うわけだ」
「へぇ~…それでもお兄ちゃん達速すぎ!」
「それは俺も思った」
「それは貴方が獣人のくせしてただ運動音痴なだけでしょ?」
「うっ」
メルの言葉に反論出来なかったハルは落ち込んだ
軈て小さな木の前に辿り着くとレインとキラが話していた
「何を話しているんだ?」
「実はね…」
レインは木の幹を指差した
そこには何かで文字を彫られていた

『かかころそけをえこしのえ
 かからせちここり、あもいをまうあをっちえろ
 そるのろえもど、こいるごええ!
 あもいなのをリエン!
 じょうの、たあけたま
 リョータ』

「どういう意味?」
「さあ?とにかく倒しに行くのはキラとレインだ。宜しくな」
「うん」
レインは幻覚を作り出し皆で歩いて行くように見せて木の後ろに隠れた
「なんとか誤魔化せたね。じゃあお復習さらいするよ」
「うん」
「まず、お兄ちゃん達から見て左上と右上にその敵はいる。そこに二手に別れた僕とキラちゃんがハルくんが合図を出した時にバシッとやっつけて代わりに嘘の情報を流す。分かった?」
「大丈夫かな~?」
「大丈夫…とは言い切れないけどこれで成功すれば今までよりも安全に行ける可能性が高まるんだ」
「…頑張ってみる」
「それじゃあ行くね」
「頑張って!」
レインはキラを励ますとキラが行ったのを見送りレインは左上へ向かった
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