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3.話は現在に戻って……
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「あぅっ……」
思わず声が漏れ、手を口に当てた。
スマホは目の前に持ち上げられていて、事もあろうにスピーカー音になっている。
『おい倫太郎。何してんだ』
「な、なにも!?ゆ、ゆうたぁっ……う、うぁっ、うち……来る、だろ?」
有太と話している最中も、有栖川は黙って耳を攻めてくる。
上ずんだ声を不審に思っている有太は『当たり前。今すぐ行く』と力んだ口調になっていた。
『そこにアリスがいるんだろ』
「もっ、もう帰る……からぁっおらぁぁぁっ!!」
『倫太郎?』
理性を取り戻しスマホを奪い返すと「それじゃっ!待ってるから!!」
一気にまくしたて通話終了ボタンを押し、ここが廊下だと言う事をすっかり忘れているだろう変態教師を部屋に押し戻した。
「てめぇは、アホか!!!起きればすぐ盛るの何とか何ない訳?この万年発情変態教師!」
「あぁあつまんなぁい。電話の向こうで絶対抜けるのに。お前の声ってさぁ最高にエロいじゃん?そこらの女より余っ程色っぽいんだよ。演技じゃない素な感じがいい♡」
「そ、そう言う問題じゃねぇ!あぁ言う事をっ!!!……有太の前で、すんなよな……」
その言葉に有栖川の表情が曇った。視線を逸らせば頬をつままれ強引に向けられる。
思わず声が漏れ、手を口に当てた。
スマホは目の前に持ち上げられていて、事もあろうにスピーカー音になっている。
『おい倫太郎。何してんだ』
「な、なにも!?ゆ、ゆうたぁっ……う、うぁっ、うち……来る、だろ?」
有太と話している最中も、有栖川は黙って耳を攻めてくる。
上ずんだ声を不審に思っている有太は『当たり前。今すぐ行く』と力んだ口調になっていた。
『そこにアリスがいるんだろ』
「もっ、もう帰る……からぁっおらぁぁぁっ!!」
『倫太郎?』
理性を取り戻しスマホを奪い返すと「それじゃっ!待ってるから!!」
一気にまくしたて通話終了ボタンを押し、ここが廊下だと言う事をすっかり忘れているだろう変態教師を部屋に押し戻した。
「てめぇは、アホか!!!起きればすぐ盛るの何とか何ない訳?この万年発情変態教師!」
「あぁあつまんなぁい。電話の向こうで絶対抜けるのに。お前の声ってさぁ最高にエロいじゃん?そこらの女より余っ程色っぽいんだよ。演技じゃない素な感じがいい♡」
「そ、そう言う問題じゃねぇ!あぁ言う事をっ!!!……有太の前で、すんなよな……」
その言葉に有栖川の表情が曇った。視線を逸らせば頬をつままれ強引に向けられる。
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