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4.絶賛、文化祭準備中
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「うぉいっ!なにすんだっ!」
ウイリー状態の自転車を降りて振り返ると片手で荷物置きに手をかけ下を向いてる有栖川の姿がとてつもなく、怒りオーラを放っているのを感じ身を縮めた。
「お、俺なんかした?」
頭に血が上っていたせいで自分の発言をすっかり忘れていた。
「お前、誰に何されたって?」
時々教室で聞こえる低い声。
メラメラと怒りの炎が見えそうな感じ。
「や、べ、別に?何も……されて、ないけど?」
生徒会長にキスされた事をサラッと話したんだった。
今頃すっとぼけても遅いかもしれないけど取り敢えずすっとぼけてみた。
「お前、だ、れ、に、ナニされたんだ?」
同じ言葉だけど、全然違う。
低い声で、ゆっくりと話す有栖川の狂気ったらない。
俺は素直に自白した。
「せ、生徒会長に、キス、された。けど!けど、それだけ!生徒会長もなんか血迷ったんだろ?驚いてすぐに家ん中入ってっちゃったし……俺、も、ビビったけど……」
「唇の違和感、そういう事か……」
ボソリと呟かれたまま、有栖川は黙り込んでしまった。
(もう、どうにでもなれ)
有栖川は自転車を片手に俺の手を引っ張り、無言で歩きだした。
黙ってついていくしかない。
ラブホに連れ込まれようと、路地に連れ込まれようと覚悟を決めた。
***
目の前に目的のラブホが見えてきた。
あぁ、やっぱりそこに行くのか、ってか制服じゃやばい。
頭がパニックになりながら、内心ドキドキしていたけどラブホは素通り。
ラブホの看板を流れるように見た後、有栖川の背中を黙って見つめた。
ラブホじゃなきゃ、路地か?
確かこの先に行き止まりの薄暗い路地があるはず。
そこも通過。
ん?
何処へ連れてかれるんだ。
「あ、有栖川?」
「煩い。黙ってついて来い」
あぁ、こりゃ完全に怒らせたパターンだな。
口をつぐみ黙って手を引かれる事にした。
ウイリー状態の自転車を降りて振り返ると片手で荷物置きに手をかけ下を向いてる有栖川の姿がとてつもなく、怒りオーラを放っているのを感じ身を縮めた。
「お、俺なんかした?」
頭に血が上っていたせいで自分の発言をすっかり忘れていた。
「お前、誰に何されたって?」
時々教室で聞こえる低い声。
メラメラと怒りの炎が見えそうな感じ。
「や、べ、別に?何も……されて、ないけど?」
生徒会長にキスされた事をサラッと話したんだった。
今頃すっとぼけても遅いかもしれないけど取り敢えずすっとぼけてみた。
「お前、だ、れ、に、ナニされたんだ?」
同じ言葉だけど、全然違う。
低い声で、ゆっくりと話す有栖川の狂気ったらない。
俺は素直に自白した。
「せ、生徒会長に、キス、された。けど!けど、それだけ!生徒会長もなんか血迷ったんだろ?驚いてすぐに家ん中入ってっちゃったし……俺、も、ビビったけど……」
「唇の違和感、そういう事か……」
ボソリと呟かれたまま、有栖川は黙り込んでしまった。
(もう、どうにでもなれ)
有栖川は自転車を片手に俺の手を引っ張り、無言で歩きだした。
黙ってついていくしかない。
ラブホに連れ込まれようと、路地に連れ込まれようと覚悟を決めた。
***
目の前に目的のラブホが見えてきた。
あぁ、やっぱりそこに行くのか、ってか制服じゃやばい。
頭がパニックになりながら、内心ドキドキしていたけどラブホは素通り。
ラブホの看板を流れるように見た後、有栖川の背中を黙って見つめた。
ラブホじゃなきゃ、路地か?
確かこの先に行き止まりの薄暗い路地があるはず。
そこも通過。
ん?
何処へ連れてかれるんだ。
「あ、有栖川?」
「煩い。黙ってついて来い」
あぁ、こりゃ完全に怒らせたパターンだな。
口をつぐみ黙って手を引かれる事にした。
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