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次の日、二人はスラーデに向かい出発した。
スラーデはこの湖から南に七日行った町で森をまっすぐに突っ切ったところにあるとのことだ。
「おりゃっ!」
「お見事です!」
志郎が手を一振りすると突進してきた猪のような魔獣を真っ二つにした。
「トォー!」
「さすがです!」
高い木の上になっている果物を少しジャンプしてもぎ取りその日の食材を確保したりと、順調にスラーデに向かっている。
そして湖を出発して四日目。二人は魔族に遭遇した。というか、木の実を採ろうとジャンプしたら向こうも同時にジャンプして採ろうとして上空で御対面した。
「あいた!」
「いてぇ!」
魔族と志郎の頭がぶつかった。
「何しやがる!」
少し怒った志郎が拳を振り上げて放とうとした時。
「うわっ、危ない!ってあれ?もしかしてシローさんじゃないですか?」
その声で止まる志郎。
「へ?お、お前誰だ!なんで俺の名前を知ってる!……って、あれ?お前、どこかで見たような……」
拳を振り上げたままあっけにとられる志郎。
「はい。俺ですよ俺。あのカンダールで港から城まで一緒に行った魔族ですよ」
とうれしそうだ。
「あ、あーーーっ!お前、ビスカに怒られてた魔族!」
と魔族を指さして笑う志郎。
「あはは、はい」
とその魔族は苦笑した。
「あ、あの、シ、シロー様?ま、魔族……!」
魔族と楽し気に話をする志郎を少し離れたところから青い顔で見つめるジオラ。
「ジオラ?大丈夫だ、安心しろ。この魔族は知り合いだ」
「し、知り合い……」
「ああ、そうだちょっとした知り合いだ。だから安心しろ」
と苦笑する志郎。
「実は俺な、異世界召喚されたの今回で二回目なんだ。一回目の時にこいつと会ってたんだ。でも、この世界ってあの時と同じ世界なのか?」
うれしそうに話をする志郎。
「あ、いえ、あの時とは違う異世界ですよここは。でもシローさん、また召喚されたんですか?」
「あはは。まあな」
志郎も苦笑した。
「大変でしたねシローさん。そうだ、魔王様にお会いになられますか?」
「久しぶりじゃのうシローさん」
ふぉっふぉっふぉっと志郎を見て笑ったのは捩じれたツノを持つ魔王だった。
「ほんと久しぶりだな、魔王のじいさん。元気だったか?」
「ええ。このとおり」
とニカッと笑う口元にはきちんと二本の牙が生えていた。
「そっか。でも奇遇だなこんなところで会うなんて」
志郎とジオラが案内されたのは歩いて十分ほどのところにある砦だった。そして木陰でお茶を飲む魔王と対面したのだった。
「あ、あの、シロー様……」
志郎と話をしているのはまぎれもなく魔族だった。いくら志郎が親し気に話をしていてもジオラには恐怖の対象でしかない。ジオラは志郎の腕にしがみつくようにして少し震えていた。
「ジオラ、大丈夫だぞ。この魔王のじいさんはなとてもいい魔族だ。安心しろお前が怖がるような残酷な魔族じゃないから安心しろ」
とジオラの頭をポンポン叩いて落ち着かせる志郎。
「ふぉっふぉっふぉっ。ご安心くだされ娘さん。ここにいる魔族はあなたに危害を与える者は誰一人おらんよ」
優しく笑う魔王にジオラの震えも止まった。
「は、はい。す、すみません」
申し訳なさそうに魔王を見るジオラだがその手はまだ志郎の腕をつかんでいた。と、その時絶叫にも似た声が砦中に響いた。
「あ、あああああああ!しししししシロー様じゃないですかあああああ!」
と目玉が飛び出しそうなくらい緑の目を見開いて驚いている緑の髪の女性が志郎目掛け走ってきた。
「へ?誰だお前?」
志郎の目の前にきてその手を取るとぜえぜえと荒い息で驚く女性。見た目は二十代半ばだろうか、志郎がその女性をじっと見つめた。
「私ですよ私、忘れないでくださいよシロー様!」
とニコリと微笑む。
「も、もしかしてビスカか?」
「はい!そうです!ビスカです!シロー様を召喚した召喚師のビスカです!カンダールではお世話になりました!でも、こんなところでシロー様に会えるだなんて、とてもうれしいです!」
と本当にうれしいようで緑の目が潤んでいた。
「そうか、ビスカか。大きくなったな。ははは」
と志郎は無意識にビスカの胸に視線を向けてしまった。
「もうシロー様、どこ見てるんですか!」
と両手で志郎の視線の先を隠した。
「あはは、悪い悪い。で、なんでお前がここにいるんだ?」
「はい。カンダールで魔王様と一緒にいてそのお心の深さと大きさに感動し一緒に旅をすることを決めたんです」
とニコリとする魔王を見るビスカ。
「そっか。よかったなビスカ。それはそうと、お前さ、体格もそうだけど確か十七か八歳くらいだったよな。今は二十代半ばに見えるぞ?」
「そりゃそうですよ。あれから十年たってるんですから。私は今二十八歳ですよ。でも、そんなことはどうでもいいです。懐かしいですシロー様」
「そっか。召喚には時間も世界も関係ないのか。ま、まあいいか」
「で、シロー様、こんなところでどうされたんですか?可愛らしい女の子と二人で?」
と志郎の腕を掴んで不思議そうにビスカを見ている少女と志郎を交互に見た。
「ああ、実はな……」
「やはりそうでしたか。実はワシたちもスラーデに間者を送り込み探らせていますが、同じような報告をしてきておりましてな、近々出向こうかと思ってましたのですよ」
眉間を寄せてスラーデの方向を見つめる魔王。
「そっか。そんなら俺とジオラがスラーデに先行してみんなを迎えることにしよう」
と志郎。
「でも危険ではありませんかシロー様」
と心配そうなビスカ。
「大丈夫だって。なあジオラ」
とおとなしく話を聞いているジオラの肩をポンッと叩く。
「あ、はい。あたし、頑張ります!」
と拳を握るジオラ。
「ふぉっふぉっふぉっ、頼もしいですのう。それじゃシローさん、ジオラさん、頼みましたよ。ふぉっふぉっふぉっ」
うれしそうな魔王。
次の日、志郎とジオラは魔族たちに見送られスラーデに向かった。ちなみにここからスラーデは三日ほどの距離にある。そして魔王軍はその次の日二人に続きスラーデに向かったのだった。
スラーデはこの湖から南に七日行った町で森をまっすぐに突っ切ったところにあるとのことだ。
「おりゃっ!」
「お見事です!」
志郎が手を一振りすると突進してきた猪のような魔獣を真っ二つにした。
「トォー!」
「さすがです!」
高い木の上になっている果物を少しジャンプしてもぎ取りその日の食材を確保したりと、順調にスラーデに向かっている。
そして湖を出発して四日目。二人は魔族に遭遇した。というか、木の実を採ろうとジャンプしたら向こうも同時にジャンプして採ろうとして上空で御対面した。
「あいた!」
「いてぇ!」
魔族と志郎の頭がぶつかった。
「何しやがる!」
少し怒った志郎が拳を振り上げて放とうとした時。
「うわっ、危ない!ってあれ?もしかしてシローさんじゃないですか?」
その声で止まる志郎。
「へ?お、お前誰だ!なんで俺の名前を知ってる!……って、あれ?お前、どこかで見たような……」
拳を振り上げたままあっけにとられる志郎。
「はい。俺ですよ俺。あのカンダールで港から城まで一緒に行った魔族ですよ」
とうれしそうだ。
「あ、あーーーっ!お前、ビスカに怒られてた魔族!」
と魔族を指さして笑う志郎。
「あはは、はい」
とその魔族は苦笑した。
「あ、あの、シ、シロー様?ま、魔族……!」
魔族と楽し気に話をする志郎を少し離れたところから青い顔で見つめるジオラ。
「ジオラ?大丈夫だ、安心しろ。この魔族は知り合いだ」
「し、知り合い……」
「ああ、そうだちょっとした知り合いだ。だから安心しろ」
と苦笑する志郎。
「実は俺な、異世界召喚されたの今回で二回目なんだ。一回目の時にこいつと会ってたんだ。でも、この世界ってあの時と同じ世界なのか?」
うれしそうに話をする志郎。
「あ、いえ、あの時とは違う異世界ですよここは。でもシローさん、また召喚されたんですか?」
「あはは。まあな」
志郎も苦笑した。
「大変でしたねシローさん。そうだ、魔王様にお会いになられますか?」
「久しぶりじゃのうシローさん」
ふぉっふぉっふぉっと志郎を見て笑ったのは捩じれたツノを持つ魔王だった。
「ほんと久しぶりだな、魔王のじいさん。元気だったか?」
「ええ。このとおり」
とニカッと笑う口元にはきちんと二本の牙が生えていた。
「そっか。でも奇遇だなこんなところで会うなんて」
志郎とジオラが案内されたのは歩いて十分ほどのところにある砦だった。そして木陰でお茶を飲む魔王と対面したのだった。
「あ、あの、シロー様……」
志郎と話をしているのはまぎれもなく魔族だった。いくら志郎が親し気に話をしていてもジオラには恐怖の対象でしかない。ジオラは志郎の腕にしがみつくようにして少し震えていた。
「ジオラ、大丈夫だぞ。この魔王のじいさんはなとてもいい魔族だ。安心しろお前が怖がるような残酷な魔族じゃないから安心しろ」
とジオラの頭をポンポン叩いて落ち着かせる志郎。
「ふぉっふぉっふぉっ。ご安心くだされ娘さん。ここにいる魔族はあなたに危害を与える者は誰一人おらんよ」
優しく笑う魔王にジオラの震えも止まった。
「は、はい。す、すみません」
申し訳なさそうに魔王を見るジオラだがその手はまだ志郎の腕をつかんでいた。と、その時絶叫にも似た声が砦中に響いた。
「あ、あああああああ!しししししシロー様じゃないですかあああああ!」
と目玉が飛び出しそうなくらい緑の目を見開いて驚いている緑の髪の女性が志郎目掛け走ってきた。
「へ?誰だお前?」
志郎の目の前にきてその手を取るとぜえぜえと荒い息で驚く女性。見た目は二十代半ばだろうか、志郎がその女性をじっと見つめた。
「私ですよ私、忘れないでくださいよシロー様!」
とニコリと微笑む。
「も、もしかしてビスカか?」
「はい!そうです!ビスカです!シロー様を召喚した召喚師のビスカです!カンダールではお世話になりました!でも、こんなところでシロー様に会えるだなんて、とてもうれしいです!」
と本当にうれしいようで緑の目が潤んでいた。
「そうか、ビスカか。大きくなったな。ははは」
と志郎は無意識にビスカの胸に視線を向けてしまった。
「もうシロー様、どこ見てるんですか!」
と両手で志郎の視線の先を隠した。
「あはは、悪い悪い。で、なんでお前がここにいるんだ?」
「はい。カンダールで魔王様と一緒にいてそのお心の深さと大きさに感動し一緒に旅をすることを決めたんです」
とニコリとする魔王を見るビスカ。
「そっか。よかったなビスカ。それはそうと、お前さ、体格もそうだけど確か十七か八歳くらいだったよな。今は二十代半ばに見えるぞ?」
「そりゃそうですよ。あれから十年たってるんですから。私は今二十八歳ですよ。でも、そんなことはどうでもいいです。懐かしいですシロー様」
「そっか。召喚には時間も世界も関係ないのか。ま、まあいいか」
「で、シロー様、こんなところでどうされたんですか?可愛らしい女の子と二人で?」
と志郎の腕を掴んで不思議そうにビスカを見ている少女と志郎を交互に見た。
「ああ、実はな……」
「やはりそうでしたか。実はワシたちもスラーデに間者を送り込み探らせていますが、同じような報告をしてきておりましてな、近々出向こうかと思ってましたのですよ」
眉間を寄せてスラーデの方向を見つめる魔王。
「そっか。そんなら俺とジオラがスラーデに先行してみんなを迎えることにしよう」
と志郎。
「でも危険ではありませんかシロー様」
と心配そうなビスカ。
「大丈夫だって。なあジオラ」
とおとなしく話を聞いているジオラの肩をポンッと叩く。
「あ、はい。あたし、頑張ります!」
と拳を握るジオラ。
「ふぉっふぉっふぉっ、頼もしいですのう。それじゃシローさん、ジオラさん、頼みましたよ。ふぉっふぉっふぉっ」
うれしそうな魔王。
次の日、志郎とジオラは魔族たちに見送られスラーデに向かった。ちなみにここからスラーデは三日ほどの距離にある。そして魔王軍はその次の日二人に続きスラーデに向かったのだった。
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