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04. あけまして召喚です
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ゴーーーン!
一人暮らしのマンション。紅い色と白い色との合戦が終わりどこかの寺の鐘の音がテレビから聞こえてきた。そして秒読みが終わると新しい年が明けた。
「ふう。あけましたぞめでたいな、ああ、めでたいなめでたいな」
ずるずると蕎麦ではなくラーメンをすすりながら志郎は毎年毎年代わり映えの無い放送をチラ見した。
「ほんっとつまらん番組ばっかしだな。なんかおもしろい番組はないのか」
志郎はリモコンを手に取るとポチポチとボタンを押す。だがどのチャンネルも似たような者だった。
バチン。
電源ボタンを押して志郎はテレビを消した。その瞬間……。
「シロー、あけましておめでと」
背後から急に声がして志郎は驚いた。
うわっ!グホッ!ゲホゲホゲホ!ズルズルズル。ブヘッ!」
驚きすぎて口に入れたラーメンが鼻から飛び出た。むせる志郎。もう涙目だ。
「ぐわはは!あははははははははは!いーーひっひっひっ!」
それを見て爆笑する一人の女。
ピンクの振袖にはおめでたい亀の模様があしらわれていて、輝く銀色の帯をしている。そして金色の髪には赤い花の簪がかわいらしく飾られ緑の瞳を細めて大笑いをしていた。
「な、なんで…、なんでお前が……。ここにいるんだ?!」
志郎がその女を見て驚愕の声をあげた。鼻からラーメンをぶら下げたまま。
「うひゃひゃひゃひゃ!な、なんでって、うひゃひゃひゃひゃ!そんなことよりシロー、面白い顔だよ。あはははは」
と涙まで流して笑う女性。
「い、いいから説明しろターシァ!」
ずずっ。
「ふう。やっぱりこっちの世界のお茶はおいしいわねえ」
志郎の横に座りお茶を飲むターシァ。
「で?」
「うん。あたしの部屋でさ、こっちの世界をあのテレビで見てたのよね。もちろんシローを中心に見てたんだけどさ」
「お、おい。それってのぞき見か?お前ストーカーか?!」
とターシァを睨む志郎。
「あはは。大丈夫よ、極プライべーどなのは見てないから安心して。あなたの仕事してるところとか外食してるところとかしか見てないから」
「あ、うん。でも、それってあんまり安心もしてられないんだけど……」
と脱力した。
「でね、テレビ見ながらいろいろ調べたのよね。クリスマスとかお正月とかさ。それでこの着物作ったのよ。初めてにしてはけっこう上手く作れたと思ってさ、そしたらこの着物をシローに見せたくなっちゃったのよねえ。で、こうやってやってきたってわけ」
わかった?と言って胸を張るターシァ。
「そうか。その着物お前が作ったのか・うん、うまくできてると思うし、とっても似合ってると思うぞ」
と志郎に言われたターシァは少し俯いた。
「えへへ。褒められちゃった。えへへへへ、ありがとうシロー」
と少しはにかむ。
「あ、うん。ま、まあ、そういうことで。……ってでもなんで柄が亀なんだ?まあ、おめでたいのはおめでたいけど」
「そんなの決まってるじゃない。あたし、亀さんがすきなのよねえ」
「亀が?」
「うん。特に亀さんの頭がすきなのよねえ。つい突っつきたくなるのよねえ。いっひっひっ」
とニタリ。
「……お前なあ。相変わらずエロ女神だなほんと」
「いやぁん、褒めないでぇ」。ペロペロ
となぜか舌を出して何かを舐めるように動かした。
「ほんと、お前って……」
「いひひひひ」
「なあターシァ」
「なあに?」
「お前ってさ、もともとなんなの?」
「はい?」
「えと、最初っから女神だったのか?それとももともと人間だったのか?」
「あ、ああ。そういうことね。あたしはね、女神になる前は妖精というか、悪魔というか、淫魔、つまりサキュバスだったのよ」
「サキュバスか、やっぱりな。そんな気はしたぞでも俺から生気吸い取ってたのか?」
「ううん。シローから生気をもらったりしてないし、神になってからはほぼ誰からももらってないわよ」
「ほんとかよ」
「さあ」
と意味深に微笑んだ。
「それよりねえ聞いてよ、今下着着けてないんだよ。着物って着けないのが正式なんだってね」
「な……。ま、まあ、そうみたいだけど……」
「うふふ。ノ - パ ン よ。確かめる?」
と言ってその場で立つと着物の裾をめくろうとしたがあわててその手を掴む志郎。
「ま、待て待て待てぃ!めくらんでいい!確かめさせんでいいから!そのままでいいから!」
「へ?そうなの?わかった。うーん、残念」
と本当に残念そうに志郎を見るターシァ。
「あ、うん。そ、それよりさ、こうして俺の前に来たってことはさ、もしかして召喚か?」
「あったりぃ!」
と言うとパチパチパチと手を叩いた。
「ふう。正月早々召喚か……」
と肩を落とす志郎。
「まあ気にしない気にしない。召喚に応えてあげて見事願いを叶えてあげたら戻ってくればいいだけのことなんだからさ」
「ああ、でもなぁ……。そうだ、なあターシァ、異世界に行っても今この時間に戻ってこられるんだよな」
「ん?普通はそうなんだけど、今ここは志郎の世界の志郎の部屋だからちょっと違うのよ。あたしの世界のあたしの部屋ならまあほぼ元の時間よ。正確に言うなら異世界に送還してから十五分から一時間後くらいに帰還するわね。それからあたしの部屋から志郎を元の世界に戻すんだけど、その時には召喚されたその時間に戻れるのよ。わかる?」
「あ、ああ。なんかややこしそうだけど、ターシァの部屋からなら元の時間に戻れるってことなんだよな。ということは今ここの俺の部屋から異世界に行ったとしたら時間軸はどうなるんだ?」
「えとね、たぶん数分や数時間なら元の時間に戻ってこられるけど、一日だとたぶん一時間くらい後になるかな」
「そうか。ということは、今〇時半過ぎだから、もし一日異世界にいたら戻ってくるのは一時半くらいになるってことか?」
「そうそう。二日なら二時間、五日なら今から五時間後にこっちの世界に戻ってくるってことよ。数時間くらいなんてことないでしょ」
「まあ、それはそうなんだけどな。でもなあ」
「んもう。男なら細かいことは気にしない。肝の大きさを見せてちょうだいよ。ね、大きいムフフを見せてくれてもいいけど」
と視線を下げるターシァ。
「こらっ!見るな!」
あわてて両手で隠す志郎。
「いやん、隠さないでぇ!……なんてね。でもけっこうチート持ってるんだからちゃちゃっと願いをかなえてあげて戻ってくればいいのよ」
と微笑むターシァ。
……まあ、それはそうかもな。まっ、いいか。で、今度はどんな願いの召喚だ?」
「ありがとう。えとね……」
と言って懐から地図を取り出してテーブルの上に拡げた。
「ここの国から願いがとどいたのよ」
とまたもや海の真ん中に浮かぶ奇妙な形の島をトントンと叩いた。
「ほほう。今度は鷲が羽根拡げたような形だな」
「そうなのよね。異世界にはへんな形の島がいっぱいあるのよ。でね、この島、国の名前はねゾッカー国。召喚の儀式をしたのは首都のシュロー。首都のシュローにシローが呼ばれた、なんちって、ははは」
「ふう、お前ちょっと恥ずかしくないか?」
「あはーん、言わないでぇ」
腰をくねくねさせるターシァ。顔も赤かったりする。
「コほん。で?」
「えとね、魔族が襲ってきたから云々。まっ、テンプレよね。ほんっと自分たちで対処すればいいのにさ」
肩を竦めるターシァ。
「そっか。でもなターシァ」
とターシァの緑の目をみつめる志郎。
「ん、何?」
小首を傾げた。
「これまで召喚されて三回も異世界に行ったけどさ、三か所とも召喚した国の方が明らかに悪の国だったぞ。それもあの魔王のじいさんがその国を正そうとしてたし。召喚の儀式をした国は嘘の情報をお前に流して俺を呼び出させたんじゃないのか?なあ、今回はほんとに魔族がそのゾッカーを襲ってきたのか?」
真剣な志郎。
「う……。さ、さあ……どうかなあ。……でも、志郎がそう言うならちょっと調べてみよっか」
「調べる?どうやって?」
「テレビで」
「テレビ?お前んとこの?」
「ううん。ここの、志郎のテレビでOKよ」
「へ?このテレビはこっちの世界のごく普通のテレビだぞ」
「ま、見てて」
ターシァはそういうと懐からテレビのリモコンらしきものを取り出した。
そしてそれを目の前にあるこちらの世界のごく普通のテレビに向けると何やら口の中でごにょごにょ呟いてからリモコンのボタンを押したのだった。
一人暮らしのマンション。紅い色と白い色との合戦が終わりどこかの寺の鐘の音がテレビから聞こえてきた。そして秒読みが終わると新しい年が明けた。
「ふう。あけましたぞめでたいな、ああ、めでたいなめでたいな」
ずるずると蕎麦ではなくラーメンをすすりながら志郎は毎年毎年代わり映えの無い放送をチラ見した。
「ほんっとつまらん番組ばっかしだな。なんかおもしろい番組はないのか」
志郎はリモコンを手に取るとポチポチとボタンを押す。だがどのチャンネルも似たような者だった。
バチン。
電源ボタンを押して志郎はテレビを消した。その瞬間……。
「シロー、あけましておめでと」
背後から急に声がして志郎は驚いた。
うわっ!グホッ!ゲホゲホゲホ!ズルズルズル。ブヘッ!」
驚きすぎて口に入れたラーメンが鼻から飛び出た。むせる志郎。もう涙目だ。
「ぐわはは!あははははははははは!いーーひっひっひっ!」
それを見て爆笑する一人の女。
ピンクの振袖にはおめでたい亀の模様があしらわれていて、輝く銀色の帯をしている。そして金色の髪には赤い花の簪がかわいらしく飾られ緑の瞳を細めて大笑いをしていた。
「な、なんで…、なんでお前が……。ここにいるんだ?!」
志郎がその女を見て驚愕の声をあげた。鼻からラーメンをぶら下げたまま。
「うひゃひゃひゃひゃ!な、なんでって、うひゃひゃひゃひゃ!そんなことよりシロー、面白い顔だよ。あはははは」
と涙まで流して笑う女性。
「い、いいから説明しろターシァ!」
ずずっ。
「ふう。やっぱりこっちの世界のお茶はおいしいわねえ」
志郎の横に座りお茶を飲むターシァ。
「で?」
「うん。あたしの部屋でさ、こっちの世界をあのテレビで見てたのよね。もちろんシローを中心に見てたんだけどさ」
「お、おい。それってのぞき見か?お前ストーカーか?!」
とターシァを睨む志郎。
「あはは。大丈夫よ、極プライべーどなのは見てないから安心して。あなたの仕事してるところとか外食してるところとかしか見てないから」
「あ、うん。でも、それってあんまり安心もしてられないんだけど……」
と脱力した。
「でね、テレビ見ながらいろいろ調べたのよね。クリスマスとかお正月とかさ。それでこの着物作ったのよ。初めてにしてはけっこう上手く作れたと思ってさ、そしたらこの着物をシローに見せたくなっちゃったのよねえ。で、こうやってやってきたってわけ」
わかった?と言って胸を張るターシァ。
「そうか。その着物お前が作ったのか・うん、うまくできてると思うし、とっても似合ってると思うぞ」
と志郎に言われたターシァは少し俯いた。
「えへへ。褒められちゃった。えへへへへ、ありがとうシロー」
と少しはにかむ。
「あ、うん。ま、まあ、そういうことで。……ってでもなんで柄が亀なんだ?まあ、おめでたいのはおめでたいけど」
「そんなの決まってるじゃない。あたし、亀さんがすきなのよねえ」
「亀が?」
「うん。特に亀さんの頭がすきなのよねえ。つい突っつきたくなるのよねえ。いっひっひっ」
とニタリ。
「……お前なあ。相変わらずエロ女神だなほんと」
「いやぁん、褒めないでぇ」。ペロペロ
となぜか舌を出して何かを舐めるように動かした。
「ほんと、お前って……」
「いひひひひ」
「なあターシァ」
「なあに?」
「お前ってさ、もともとなんなの?」
「はい?」
「えと、最初っから女神だったのか?それとももともと人間だったのか?」
「あ、ああ。そういうことね。あたしはね、女神になる前は妖精というか、悪魔というか、淫魔、つまりサキュバスだったのよ」
「サキュバスか、やっぱりな。そんな気はしたぞでも俺から生気吸い取ってたのか?」
「ううん。シローから生気をもらったりしてないし、神になってからはほぼ誰からももらってないわよ」
「ほんとかよ」
「さあ」
と意味深に微笑んだ。
「それよりねえ聞いてよ、今下着着けてないんだよ。着物って着けないのが正式なんだってね」
「な……。ま、まあ、そうみたいだけど……」
「うふふ。ノ - パ ン よ。確かめる?」
と言ってその場で立つと着物の裾をめくろうとしたがあわててその手を掴む志郎。
「ま、待て待て待てぃ!めくらんでいい!確かめさせんでいいから!そのままでいいから!」
「へ?そうなの?わかった。うーん、残念」
と本当に残念そうに志郎を見るターシァ。
「あ、うん。そ、それよりさ、こうして俺の前に来たってことはさ、もしかして召喚か?」
「あったりぃ!」
と言うとパチパチパチと手を叩いた。
「ふう。正月早々召喚か……」
と肩を落とす志郎。
「まあ気にしない気にしない。召喚に応えてあげて見事願いを叶えてあげたら戻ってくればいいだけのことなんだからさ」
「ああ、でもなぁ……。そうだ、なあターシァ、異世界に行っても今この時間に戻ってこられるんだよな」
「ん?普通はそうなんだけど、今ここは志郎の世界の志郎の部屋だからちょっと違うのよ。あたしの世界のあたしの部屋ならまあほぼ元の時間よ。正確に言うなら異世界に送還してから十五分から一時間後くらいに帰還するわね。それからあたしの部屋から志郎を元の世界に戻すんだけど、その時には召喚されたその時間に戻れるのよ。わかる?」
「あ、ああ。なんかややこしそうだけど、ターシァの部屋からなら元の時間に戻れるってことなんだよな。ということは今ここの俺の部屋から異世界に行ったとしたら時間軸はどうなるんだ?」
「えとね、たぶん数分や数時間なら元の時間に戻ってこられるけど、一日だとたぶん一時間くらい後になるかな」
「そうか。ということは、今〇時半過ぎだから、もし一日異世界にいたら戻ってくるのは一時半くらいになるってことか?」
「そうそう。二日なら二時間、五日なら今から五時間後にこっちの世界に戻ってくるってことよ。数時間くらいなんてことないでしょ」
「まあ、それはそうなんだけどな。でもなあ」
「んもう。男なら細かいことは気にしない。肝の大きさを見せてちょうだいよ。ね、大きいムフフを見せてくれてもいいけど」
と視線を下げるターシァ。
「こらっ!見るな!」
あわてて両手で隠す志郎。
「いやん、隠さないでぇ!……なんてね。でもけっこうチート持ってるんだからちゃちゃっと願いをかなえてあげて戻ってくればいいのよ」
と微笑むターシァ。
……まあ、それはそうかもな。まっ、いいか。で、今度はどんな願いの召喚だ?」
「ありがとう。えとね……」
と言って懐から地図を取り出してテーブルの上に拡げた。
「ここの国から願いがとどいたのよ」
とまたもや海の真ん中に浮かぶ奇妙な形の島をトントンと叩いた。
「ほほう。今度は鷲が羽根拡げたような形だな」
「そうなのよね。異世界にはへんな形の島がいっぱいあるのよ。でね、この島、国の名前はねゾッカー国。召喚の儀式をしたのは首都のシュロー。首都のシュローにシローが呼ばれた、なんちって、ははは」
「ふう、お前ちょっと恥ずかしくないか?」
「あはーん、言わないでぇ」
腰をくねくねさせるターシァ。顔も赤かったりする。
「コほん。で?」
「えとね、魔族が襲ってきたから云々。まっ、テンプレよね。ほんっと自分たちで対処すればいいのにさ」
肩を竦めるターシァ。
「そっか。でもなターシァ」
とターシァの緑の目をみつめる志郎。
「ん、何?」
小首を傾げた。
「これまで召喚されて三回も異世界に行ったけどさ、三か所とも召喚した国の方が明らかに悪の国だったぞ。それもあの魔王のじいさんがその国を正そうとしてたし。召喚の儀式をした国は嘘の情報をお前に流して俺を呼び出させたんじゃないのか?なあ、今回はほんとに魔族がそのゾッカーを襲ってきたのか?」
真剣な志郎。
「う……。さ、さあ……どうかなあ。……でも、志郎がそう言うならちょっと調べてみよっか」
「調べる?どうやって?」
「テレビで」
「テレビ?お前んとこの?」
「ううん。ここの、志郎のテレビでOKよ」
「へ?このテレビはこっちの世界のごく普通のテレビだぞ」
「ま、見てて」
ターシァはそういうと懐からテレビのリモコンらしきものを取り出した。
そしてそれを目の前にあるこちらの世界のごく普通のテレビに向けると何やら口の中でごにょごにょ呟いてからリモコンのボタンを押したのだった。
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