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大希
性衝動
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性的な欲求が弱いことを危惧する声も世の中にはあるようですが、私自身はその意見には以前から懐疑的でした。
そして、カナのお兄さんの事件でそれは決定的になってしまったのです。
それでなくても世の中には性犯罪が頻発していますし、事件化できずに被害者が泣き寝入りしている事例に至っては、まさに星の数ほどなのではないでしょうか。
<デートレイプ>などと呼ばれるものの多くは、心に傷を負いながらも訴え出ることができずにいる被害者も少なくないと推測されています。
ではなぜ、そのようなことが起こるのでしょう?
これは結局、性的な衝動を抑え切れない人が多いからではないのですか?
性的な欲求が強ければ強いほど、抑えることも難しくなるのは当然ではないでしょうか。
『精力が強ければ強いほど積極性も増し、競技などではよい結果をもたらす』
とおっしゃる方もいらっしゃるでしょうが、では、その陰で性的な被害が出てもよいとおっしゃるのですか?
それを回避する為に、どのような具体的かつ効果的な対策を講じてくださるのでしょうか? そして万が一被害があった場合には、どのような形で責任を取り、贖ってくださるのでしょうか?
カナは言っていました。
「私の両親は、私をスケープゴートにして兄を育てる気なんだ」
と。
『健康な若い男性が性衝動を抑えられないのは当然。それで他所様の娘さんに手を出されたら困るから、代わりに妹で発散してくれればいい』
的な発想がご両親にはあったといいます。
いえ、もしそういう意図がなかったとしても、お兄さんから性的な<悪戯>を幾度となくされてきたカナの被害に目を瞑ってきたのは紛れもない事実なのです。
『気付かなかった』
『知らなかった』
とおっしゃるかもしれませんが、それは所詮、
『気付きたくなかった』
『知りたくなかった』
から気付かないふりをしてきただけなのではないでしょうか?
少なくとも、被害者であるカナはそう感じています。
それに対処せず、結果、まったく無関係な女性が決定的な被害を受けたのです。<被害女性の体内から採取された体液のDNA>が一致したのですから、どのような被害であったのかは説明するまでもないでしょう。
このような被害をなくせないのであれば、<性衝動>などただリスクばかりが高い害悪なのではないですか?
『強引に迫られて嫌だった』
などという話であれば、誰もがそれこそ自身の周囲で一度や二度は耳にしたこともあるのではないですか? 性別に関係なく。
それらの事実に目を瞑り、<性衝動>というものと正面から向き合うこともしないような社会が<成熟した社会>だなどとは、私は少しも思いません。
そして、カナのお兄さんの事件でそれは決定的になってしまったのです。
それでなくても世の中には性犯罪が頻発していますし、事件化できずに被害者が泣き寝入りしている事例に至っては、まさに星の数ほどなのではないでしょうか。
<デートレイプ>などと呼ばれるものの多くは、心に傷を負いながらも訴え出ることができずにいる被害者も少なくないと推測されています。
ではなぜ、そのようなことが起こるのでしょう?
これは結局、性的な衝動を抑え切れない人が多いからではないのですか?
性的な欲求が強ければ強いほど、抑えることも難しくなるのは当然ではないでしょうか。
『精力が強ければ強いほど積極性も増し、競技などではよい結果をもたらす』
とおっしゃる方もいらっしゃるでしょうが、では、その陰で性的な被害が出てもよいとおっしゃるのですか?
それを回避する為に、どのような具体的かつ効果的な対策を講じてくださるのでしょうか? そして万が一被害があった場合には、どのような形で責任を取り、贖ってくださるのでしょうか?
カナは言っていました。
「私の両親は、私をスケープゴートにして兄を育てる気なんだ」
と。
『健康な若い男性が性衝動を抑えられないのは当然。それで他所様の娘さんに手を出されたら困るから、代わりに妹で発散してくれればいい』
的な発想がご両親にはあったといいます。
いえ、もしそういう意図がなかったとしても、お兄さんから性的な<悪戯>を幾度となくされてきたカナの被害に目を瞑ってきたのは紛れもない事実なのです。
『気付かなかった』
『知らなかった』
とおっしゃるかもしれませんが、それは所詮、
『気付きたくなかった』
『知りたくなかった』
から気付かないふりをしてきただけなのではないでしょうか?
少なくとも、被害者であるカナはそう感じています。
それに対処せず、結果、まったく無関係な女性が決定的な被害を受けたのです。<被害女性の体内から採取された体液のDNA>が一致したのですから、どのような被害であったのかは説明するまでもないでしょう。
このような被害をなくせないのであれば、<性衝動>などただリスクばかりが高い害悪なのではないですか?
『強引に迫られて嫌だった』
などという話であれば、誰もがそれこそ自身の周囲で一度や二度は耳にしたこともあるのではないですか? 性別に関係なく。
それらの事実に目を瞑り、<性衝動>というものと正面から向き合うこともしないような社会が<成熟した社会>だなどとは、私は少しも思いません。
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