我が娘が風呂上りにマッパで薄暗い部屋でPCの画面を見ながら不気味な笑い声を上げてるんだが?

京衛武百十

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ただいま

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そうして職員二人だけになって、私達は、特に会話もなく、それぞれ別の部屋で寝た。園児が一緒だと逆に同じ部屋で寝ることになるんだけど、今回の当番の人とは、これといって親しくしてるわけでもなかったしね。

その人自身、あまり他人とは関わりたくないみたいだから、私としても干渉しないようにはしてる。

強引に関わってこられるのって、辛いでしょ?

私だって、観音かのんやダンナとはずっと一緒にリビングにいても一緒に寝ても平気どころか癒されるけど、他の人とは普通に無理だよ。

そういう距離感を大事にしたいと思う。観音かのんやダンナは、お互いに触れ合える距離が心地好かっただけで、私は別に他人とベタベタしたいわけじゃない。

お母さんが迎えにくるのが遅くなった園児だって、お母さんには抱きついたけど、私達には抱きついてはこなかったしさ。寂しいだろうって勝手に解釈して抱き寄せるのも、違うと思う。人にはそれぞれ距離感ってものがあるんだ。

この仕事は、それも教えてくれるな。

中には、やけに抱き付いてくる子もいるけどさ。だけど、園児の方から抱きついてくるからってあんまり距離が近すぎると、それはそれで問題なんだよね。

やっぱりそこは<余所の人>だから。家族じゃないから。

わきまえないといけない。

だからこそ、観音かのんのことが恋しくなってきちゃった。

寂しいな……観音かのんも一人で平気なのかな……

ああでも、こういう時って、えてして、自分が思ってるほどは相手は寂しがってなかったりするよね。

きっと、一人でアニメを堪能してるに違いない。また、部屋の灯りを点けるのも忘れて薄暗い部屋で、

『うけけけけけけけ♡』

とか、不気味な笑い声を上げてるかも。

そうやって男性からはドン引きされるような有様でも、私にとっては可愛い娘なんだ。

ありがとう……ダンナ……観音かのんを残してくれて……

彼女がいれば、私はまだ耐えられる。彼女と一緒に、あなたのいないこの世界で生きていける。

愛してる……

愛してる……

愛してる……

愛してる……

こんなにどうしようもなくクソゲーな世界でも、生まれてきて良かったと素直に思える。

今夜一晩耐えたら、また観音かのんと一緒にいられるんだ。

それを自分に言い聞かせながら、私は眠りに落ちていったのだった……



そして、朝。他の職員が出勤してきたところで引継ぎを済まして、私は帰宅する。明日はまた朝から仕事だ。

だけど今日は、観音かのんも課題の提出もあるから学校に行くって言ってたな。

ああでも、私が家に着く頃にはまだいるかな。

そんなことを考えながら家に帰り。

「ただいま」

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