39 / 106
<数>ってのはまさにそれ自体が<力>だ
しおりを挟む
イノシシみてえな獣の後ろ足に食らいついたヴェロキラプトルみてえな獣がクソほど踏ん張って動きを止め、その隙を突いて他の奴らも一斉に食らいつく。さすがの連携だ。
こうなるともう、イノシシみてえな獣の方が不利だ。何匹ものウェイトが合わさって上回ってきたしな。
しかも同時に別の方向から圧力を掛けられるから対処しきれねえ。<数>ってのはまさにそれ自体が<力>だ。それこそ始末に負えねえ強え力なんだよ。
俺だって二人や三人なら同時に相手にもできるけどよ。五人十人となりゃあ話は違う。
『何十人もを相手に素手で一人で』
なんてなあ、作り話の中でしかできるこっちゃねえよ。
それか、<トラ>と<素手の人間の素人>くらいの力の差がなけりゃ無理だろ。
俺もまあ、<素手の人間の素人>が相手なら、十数人くらいは行けるかもしれねえ。
しれねえが、今回のイノシシみてえな獣とヴェロキラプトルみてえな獣の場合は、そこまでじゃなかったみてえだな。
「ビキッ! ブキィーッッ!!」
イノシシみてえな獣もメチャクチャに吠えながら撥ね飛ばそうとはするけどよ。さすがにこれは無理だったか。
ヴェロキラプトルみてえな獣は、結局、六匹が鈴生りになって圧力を掛けて押さえ付けた上で、首に噛み付いていた奴が骨を噛み砕こうとして全力を出してんのが分かる。で、
「ギピッッ!!」
ってえ感じでイノシシみてえな獣が声を上げると、ガクッとその場に崩れ落ちやがった。首の骨がやられたな。こりゃ。
それでも脚を蹴り出してくんのがやっぱすげえ。ここまでいってもまだ諦めてねえってか? ま、無意識のただの反射かもしれねえけどよ。
いや、諦めねえから動くのかもしれねえか。大したもんだ。俺も見倣わなきゃいけねえかもな。
そうは言っても、ここからじゃ逆転の目はねえよなあ。追い払ったところで首の骨をやられてりゃ死ぬのを待つだけだ。
だが、『ナイスファイト』だとは思うぜ。いいもんを見せてもらったよ。
だんだん動きが鈍っていく様子も、俺は見届けさせてもらった。息の根が完全に止まる瞬間まで諦めねえってのは、単純に尊敬する。
蟷姫の場合はここでもう食い始めるんだが、ヴェロキラプトルみてえな獣はきっちり息の根を止めてからってえことか。そうじゃねえと思わぬ反撃を食らって逆にてめえが死ぬ羽目になるかもしれねえしな。蟷姫は強えからできることだってのもあるかもしれねえ。
こうして完全に死んだのを確認して、ようやく獲物にありつく。
これも<命>ってもんだよな。
こうなるともう、イノシシみてえな獣の方が不利だ。何匹ものウェイトが合わさって上回ってきたしな。
しかも同時に別の方向から圧力を掛けられるから対処しきれねえ。<数>ってのはまさにそれ自体が<力>だ。それこそ始末に負えねえ強え力なんだよ。
俺だって二人や三人なら同時に相手にもできるけどよ。五人十人となりゃあ話は違う。
『何十人もを相手に素手で一人で』
なんてなあ、作り話の中でしかできるこっちゃねえよ。
それか、<トラ>と<素手の人間の素人>くらいの力の差がなけりゃ無理だろ。
俺もまあ、<素手の人間の素人>が相手なら、十数人くらいは行けるかもしれねえ。
しれねえが、今回のイノシシみてえな獣とヴェロキラプトルみてえな獣の場合は、そこまでじゃなかったみてえだな。
「ビキッ! ブキィーッッ!!」
イノシシみてえな獣もメチャクチャに吠えながら撥ね飛ばそうとはするけどよ。さすがにこれは無理だったか。
ヴェロキラプトルみてえな獣は、結局、六匹が鈴生りになって圧力を掛けて押さえ付けた上で、首に噛み付いていた奴が骨を噛み砕こうとして全力を出してんのが分かる。で、
「ギピッッ!!」
ってえ感じでイノシシみてえな獣が声を上げると、ガクッとその場に崩れ落ちやがった。首の骨がやられたな。こりゃ。
それでも脚を蹴り出してくんのがやっぱすげえ。ここまでいってもまだ諦めてねえってか? ま、無意識のただの反射かもしれねえけどよ。
いや、諦めねえから動くのかもしれねえか。大したもんだ。俺も見倣わなきゃいけねえかもな。
そうは言っても、ここからじゃ逆転の目はねえよなあ。追い払ったところで首の骨をやられてりゃ死ぬのを待つだけだ。
だが、『ナイスファイト』だとは思うぜ。いいもんを見せてもらったよ。
だんだん動きが鈍っていく様子も、俺は見届けさせてもらった。息の根が完全に止まる瞬間まで諦めねえってのは、単純に尊敬する。
蟷姫の場合はここでもう食い始めるんだが、ヴェロキラプトルみてえな獣はきっちり息の根を止めてからってえことか。そうじゃねえと思わぬ反撃を食らって逆にてめえが死ぬ羽目になるかもしれねえしな。蟷姫は強えからできることだってのもあるかもしれねえ。
こうして完全に死んだのを確認して、ようやく獲物にありつく。
これも<命>ってもんだよな。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…
美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。
※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。
※イラストはAI生成です
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ
朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】
戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。
永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。
信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。
この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。
*ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる