2 / 91
パパがいるから、怖くないよ
しおりを挟む
「ただいま~」
学校から帰ったら、まずママに今日、学校であったこととかを報告する。
「ねえねえママ! 今日はねぇ…!」
でも私の前にいるのは、大きな人形。パパがお仕事で扱ってる商品の一つなんだって。自分が扱ってる商品がどんなのかっていうのをよく知る為に買ったって言ってた。
その人形が、ママがいつも座ってた定位置に座ってる。私はそれを「ママ」って呼んでるんだ。
だからって別に私の頭がおかしいとか思わないでよ? 私だって分かってるよ。それがただの人形でママじゃないことくらい。
だいたい、その人形、ちゃんと服着てるんだよ? ホントのママはいつもマッパだったよ。
私のはっきりと覚えてるママは病院のベッドの上だったけど、家で楽しくやってた時のママがマッパだったのもうっすら覚えてるんだ。そんな時のママはゲラゲラ笑う豪快な人だったのも、ちょっとだけど覚えてる。
でもさ、<私の中にいるママ>とお話しするにはちょうどいいんだ。こうやって「ママ」って呼べるのがいると。
ママと話すのが終わると、今日は塾があるから行ってくる。月曜日と木曜日。小学校に上がった頃からずっと行ってる。もうすぐ中学校の勉強も終わって高校のになるかな。英語と数学が好き。国語はちょっと苦手。
一時間半ほどで塾から帰ってくると今度は学校の宿題。ホントは学校で終わらして帰りたいんだけど、学校でするのは禁止されてる。家でするから意味があるんだって。よく分かんないけどそうらしい。
私は宿題とかは先にさっさと終わらせたい派。だって、宿題終わらせたら後は完全に好きにしていいってパパが言ってくれてるも~ん。
で、PC起動して、今一番のお気に入りのゲームを始める。
「きゃ~! ほたる~ん!! カワイイよほたる~ん!!
ぎゃ~っ! 刀装が剥げた~! 何してくれてるんじゃボケ~! 〇ね〇ねぶっ〇せ~!!」
私はいつも居間にいる。自分の部屋はない。空いてる部屋はあるけど一人でいるのが怖いから、いつもパパと一緒に居間にいる。パパも居間で仕事してる。
パパのお仕事はネットショップの経営。さっきも言った大きなお人形を扱ってる。<球体間接人形>って言うんだって。要するに大きな着せ替え人形なのかな。
だからいつもパパは私と一緒にいてくれる。そして、仕事が終わったら、私のところに来てお膝をしてくれる。
パパのお膝はあったかくてすごく安心する。夜でもぜんぜん怖くない。
パパがいるから、怖くないよ。一人ではいられないけど、困ったことはぜんぜんないよ。
学校から帰ったら、まずママに今日、学校であったこととかを報告する。
「ねえねえママ! 今日はねぇ…!」
でも私の前にいるのは、大きな人形。パパがお仕事で扱ってる商品の一つなんだって。自分が扱ってる商品がどんなのかっていうのをよく知る為に買ったって言ってた。
その人形が、ママがいつも座ってた定位置に座ってる。私はそれを「ママ」って呼んでるんだ。
だからって別に私の頭がおかしいとか思わないでよ? 私だって分かってるよ。それがただの人形でママじゃないことくらい。
だいたい、その人形、ちゃんと服着てるんだよ? ホントのママはいつもマッパだったよ。
私のはっきりと覚えてるママは病院のベッドの上だったけど、家で楽しくやってた時のママがマッパだったのもうっすら覚えてるんだ。そんな時のママはゲラゲラ笑う豪快な人だったのも、ちょっとだけど覚えてる。
でもさ、<私の中にいるママ>とお話しするにはちょうどいいんだ。こうやって「ママ」って呼べるのがいると。
ママと話すのが終わると、今日は塾があるから行ってくる。月曜日と木曜日。小学校に上がった頃からずっと行ってる。もうすぐ中学校の勉強も終わって高校のになるかな。英語と数学が好き。国語はちょっと苦手。
一時間半ほどで塾から帰ってくると今度は学校の宿題。ホントは学校で終わらして帰りたいんだけど、学校でするのは禁止されてる。家でするから意味があるんだって。よく分かんないけどそうらしい。
私は宿題とかは先にさっさと終わらせたい派。だって、宿題終わらせたら後は完全に好きにしていいってパパが言ってくれてるも~ん。
で、PC起動して、今一番のお気に入りのゲームを始める。
「きゃ~! ほたる~ん!! カワイイよほたる~ん!!
ぎゃ~っ! 刀装が剥げた~! 何してくれてるんじゃボケ~! 〇ね〇ねぶっ〇せ~!!」
私はいつも居間にいる。自分の部屋はない。空いてる部屋はあるけど一人でいるのが怖いから、いつもパパと一緒に居間にいる。パパも居間で仕事してる。
パパのお仕事はネットショップの経営。さっきも言った大きなお人形を扱ってる。<球体間接人形>って言うんだって。要するに大きな着せ替え人形なのかな。
だからいつもパパは私と一緒にいてくれる。そして、仕事が終わったら、私のところに来てお膝をしてくれる。
パパのお膝はあったかくてすごく安心する。夜でもぜんぜん怖くない。
パパがいるから、怖くないよ。一人ではいられないけど、困ったことはぜんぜんないよ。
0
あなたにおすすめの小説
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活
シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!
異世界ほのぼの牧場生活〜女神の加護でスローライフ始めました〜』
チャチャ
ファンタジー
ブラック企業で心も体もすり減らしていた青年・悠翔(はると)。
日々の疲れを癒してくれていたのは、幼い頃から大好きだったゲーム『ほのぼの牧場ライフ』だけだった。
両親を早くに亡くし、年の離れた妹・ひなのを守りながら、限界寸前の生活を続けていたある日――
「目を覚ますと、そこは……ゲームの中そっくりの世界だった!?」
女神様いわく、「疲れ果てたあなたに、癒しの世界を贈ります」とのこと。
目の前には、自分がかつて何百時間も遊んだ“あの牧場”が広がっていた。
作物を育て、動物たちと暮らし、時には村人の悩みを解決しながら、のんびりと過ごす毎日。
けれどもこの世界には、ゲームにはなかった“出会い”があった。
――獣人の少女、恥ずかしがり屋の魔法使い、村の頼れるお姉さん。
誰かと心を通わせるたびに、はるとの日常は少しずつ色づいていく。
そして、残された妹・ひなのにも、ある“転機”が訪れようとしていた……。
ほっこり、のんびり、時々ドキドキ。
癒しと恋と成長の、異世界牧場スローライフ、始まります!
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
異世界ママ、今日も元気に無双中!
チャチャ
ファンタジー
> 地球で5人の子どもを育てていた明るく元気な主婦・春子。
ある日、建設現場の事故で命を落としたと思ったら――なんと剣と魔法の異世界に転生!?
目が覚めたら村の片隅、魔法も戦闘知識もゼロ……でも家事スキルは超一流!
「洗濯魔法? お掃除召喚? いえいえ、ただの生活の知恵です!」
おせっかい上等! お節介で世界を変える異世界ママ、今日も笑顔で大奮闘!
魔法も剣もぶっ飛ばせ♪ ほんわかテンポの“無双系ほんわかファンタジー”開幕!
冷徹宰相様の嫁探し
菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。
その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。
マレーヌは思う。
いやいやいやっ。
私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!?
実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。
(「小説家になろう」でも公開しています)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる