未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます(Ver.02)

京衛武百十

文字の大きさ
36 / 2,962
ハーレム

さらに捜索(現状、まだ殆ど何も分かってないからな)

しおりを挟む
セシリアCQ202を操舵室に残し、エレクシアは船内をさらに捜索した。

ロボット用のメンテナンスルームが見付かったのでそちらにも無線給電機で給電する。すると何とか稼働した。そこでセシリアCQ202を持ち込みメンテナンスを実行。それが終了するまでの間、メンテナンスルーム内を調べてみた。

恐らく人間の担当者が使っていたのであろう机があり、鍵が掛かった引き出しを、エレクシアにこじ開けさせる。

本来はそういう行為はロボットにはできないんだが、遭難者の捜索の為に救急救命モードを起動させ、緊急事態として対処させた。

「セシリアCQ202用のユーザー向けブックレットがありました。未開封ですね。開封しますか?」

エレクシアの問い掛けに俺はもちろん「開封しろ」と命じる。と、そこにはユーザーコードが記されていた。組織内でメイトギアを共有して運用するためのものだった。これで<コーネリアス号搭乗員>としてユーザー登録ができる。

電子制御は便利な部分もある半面、データが失われると回復させるのに一苦労だよな。その点、紙のマニュアルやテキストは見ればすぐに分かるから、電気的な影響を受けない分、長期保存にはやっぱり向いてるようだ。

手に入れたユーザーコードで、セシリアCQ202のユーザー登録を行う。

「ユーザー登録が完了しました。初めまして、錬是れんぜ様」

エレクシア越しとは言え、久しぶりに名前で呼ばれてハッとなる。エレクシアは俺のことを<マスター>と呼ぶし、ひそかじんも言葉は発しないからな。

メンテナンス用のカプセルに入った状態で、セシリアCQ202は微笑みかけていた。以前は嘘臭いと毛嫌いしていたメイトギアの笑顔だが、こうして久しぶりに見ると意外と悪くないかもしれない。そもそも笑顔というものを見るのが久しぶりだ。

まあそれはさておき、とにかく情報が欲しい。さらに引き出しの中を調べると、開封済みのユーザー向けブックレットもあり、そこに手書きでパスワードらしきものが記されていた。もしやと思ってデータ復元を再度試し、パスワードを入力する。

「データを復元中です。しばらくお待ちください」

とのこと。よし、これでかなりのことが分かる筈だ。

セシリアCQ202のメンテナンスを実行してる間に、エレクシアに船内を一通り捜索してもらった。しかしやはり人間の姿はなかった。乗員の個室らしい部屋も覗いたが、多少、物が散らかってはいても遺体などは見当たらない。ということは、亡くなった乗員がいたとしても残った乗員が弔ったんだろうな。

人命検索が終了し、エレクシアはメンテナンスルームへと戻った。そこには、メンテナンスとデータの復元を終了したセシリアCQ202が待機していた。さらりとした銀髪を腰まで垂らし、やはりエレクシアよりも華奢な印象のある細身のシルエットで、どこか儚げにも見える彼女は静かに口を開いた。

「錬是様。バックアップデータ内の最終の日付と、現在のそれとの間に、一九三三年の開きがあります。また、船が機能を全喪失し、私のバッテリーが限界まで低下したところで記憶が終了していました。現在までの経緯を説明していただいてもよろしいでしょうか?」

そこで、ローバーに戻るまでの間にエレクシアと無線通信でデータを交換させた。現在のとはシステムが違ってしまっていて、完全なリンクはできなかった。暗号通信も規格がまったく違っているのでオープンチャンネルでの通信になったが、どうせ傍受される心配もないし問題ないだろう。

エレクシアに伴われて宇宙船から出たセシリアCQ202は、改めて俺に深々と頭を下げて挨拶をした。

セシリアCQ202から得られた情報によると、探査船コーネリアス号は乗員六十名を乗せ、ハイパードライブのテストも兼ねて入植可能な惑星を探していたそうだ。しかし、銀河歴一〇五一年三月七日、現在は夢色星団と呼ばれているN8455星団の強力な電磁波異常に巻き込まれて宇宙船が故障。辛うじてこの惑星に不時着し、救助を待つことにしたそうだった。

しかし、超空間通信も通常通信も届かないここでは救助が来る当てもなく、乗員六十名は否応なくこの地に根差すしかなかった。

元々、十分な訓練を受けた彼らは、自然豊かで水も食料も困らないこの惑星の環境に適応し、小さなコミュニティーを作って暮らしていたそうだが、ある時、正体不明の生物の襲撃を受けて半数が死亡、その後も度々、その生物の襲撃を受けて、不時着から二十年後、とうとう全滅したという。

セシリアCQ202ら十二機のメイトギアも人間を守る為に戦ったものの、物理攻撃が殆ど通用しないその生物が相手では成す術もなく、それでいてロボットであるが故にその生物には襲われず、破損した三機を除き、人間がいなくなったここに取り残される形になったそうだ。

メイトギア達は、亡くなった乗員達を弔った後、乗員達の遺志を継いでこの惑星を調査する為に、戦闘能力を持たないセシリアCQ202を残して宇宙船を離れ、そして結局、一機も戻ってこなかったらしい。

残されたセシリアCQ202は、一人で仲間の帰りを待っていたが、約二百年後に宇宙船の機能がすべて失われて、充電もできなくなったことでバッテリーが上がると同時に彼女も機能停止したのだった。

しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

国外追放だ!と言われたので従ってみた

れぷ
ファンタジー
 良いの?君達死ぬよ?

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる

歩く魚
恋愛
 かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。  だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。  それは気にしてない。俺は深入りする気はない。  人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。  だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。  ――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。

勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?

猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」 「え?なんて?」 私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。 彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。 私が聖女であることが、どれほど重要なことか。 聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。 ―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。 前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。

ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います

とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。 食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。 もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。 ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。 ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。

処理中です...