未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます(Ver.02)

京衛武百十

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第三世代

蛮編 それぞれの生存戦略の見本市

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そのアサシン竜アサシンは、気配を消してやり過ごすつもりだったようだ。その巨体と動きを見ただけで『勝てる相手ではない』と悟ったんだろう。戦いを避ける選択というごく自然な判断だったと思われる。

なのに、ヒト蛇ラミアは、普通なら視界に捉えていても気付かないほどの隠密性を誇るアサシン竜アサシンを確実に見付け、狙ってきたんだ。

「!?」

自分が発見され攻撃対象にされたことを察知したアサシン竜アサシンは、当然、臨戦態勢に移る。

真向勝負すればそれこそ一瞬で決着がつくだろうな。そんなことはアサシン竜アサシン自身が一番理解していたと思う。だから真っ向勝負などしない。

狙われていると悟った瞬間に逃げに転じる。ドーベルマンMPMがそうしたように、木の枝や幹を盾とし視界から外れようとする。加えて、

『直線距離としては近いのに実際に捕まえようとすると果てしなく遠い』

という間合いを取る。この密林に暮らす動物の多くが、格上の相手と戦わなければならなくなった時には当たり前に使う戦術だ。

いかに格下だろうが、こと、『生きる』という点においては単純な戦闘能力など実はそれほど当てにならないという光景を俺も何度も見てきた。何しろ、野生の生き物に<卑怯>などという概念も<正々堂々>という概念も存在しないんだ。そしてアサシン竜アサシンは、意外と知能が高い。自身の戦闘能力がこの密林の中では圧倒的に高いわけでないことを承知しているのか、本当に<暗殺者>のように使えるものは何でも使うということをする者もいる。

この時にヒト蛇ラミアが遭遇したアサシン竜アサシンも、そういう個体だったんだろうな。

アサシン竜アサシンは、木の幹にとまっていた昆虫を、ナイフのようになった長い爪で器用に引っ掛けてヒト蛇ラミアの方へと弾き飛ばした。

瞬間、

パシュンッッ!!

と小さな破裂音が響く。と同時に、

「ガヒッッ!?」

それまでただただ眼前にある対象を惨殺することばかり考えていたかのようなヒト蛇ラミアが、一瞬、怯んだ。顔に液体が掛かったんだ。それは、その昆虫が天敵に襲われた時に身を守るために放つ<化学物質>だった。強烈な悪臭と化学反応による高温で、それこそ敵の目を本当に潰すことさえある、

<生きた化学兵器>

だった。ここまで無敵とも言える姿を見せてきたヒト蛇ラミアが、体長わずか数センチの昆虫に怯んだ瞬間だった。

自然というのは実に面白い。そして、それを文字通り<目潰し>として使うアサシン竜アサシンもまた、実に狡猾で抜け目ない生き物と言えるよな。

単純な筋力や牙や爪だけでは決着がつかないこともある。

<それぞれの生存戦略の見本市>

そういうのも、自然というものの姿なんだって気がする。

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