未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます(Ver.02)

京衛武百十

文字の大きさ
2,712 / 2,961
第五世代

陽編 想ってないのと同じ

しおりを挟む
だから、そうが亡くなった時には落ち込んでいたし、これまでもそうかいの仲間達が亡くなった時には少し気持ちが沈んだ様子を見せていたそうだ。あくまで自分の<家族>を蔑ろにするようなことはなかったというだけで。特に子供達の前では狼狽えたりもしていない。そうの時も気丈に振る舞ってくれていた。立派な<母親>だと思う。

俺も『見習わなくちゃな』と思わされたものだ。そしてそれはせんが亡くなった今回も同じ。ただ、

かい、つらいでしょうね……」

と、俺やシモーヌやひかりの前では本音も見せてくれる。<言葉>以上に<表情>で。

せんのこともそうだが、それ以上にせんを亡くしたことでかいが気落ちしているかもしれないと案じてくれているんだ。実際、かいせんの遺体に寄り添ったまま寝ているしな。おんの時もずっと遺体に寄り添っていた。

それでも、時間が経てば事実を受け入れておんを弔うためにアンデルセンがその遺体を回収しようとしても抵抗したりもしなかった。アンデルセンならおんを大切に扱ってくれるのも分かっていたんだろう。だからこそ任せてくれた。だがそれは、現実を受け入れられたからこそのものだと思う。受け入れられなければおんの遺体を守ろうとしていただろうしな。

だから、気弱で優柔不断そうに見えていたかいも、決めるところはちゃんと決めていたんだ。だからそうと共にとはいえボスの役目を勤め上げ、しかも穏当にボスの座を受け渡すことができたんだ。そうじゃなかったら奪い取られていただろう。普通のレオンのように。

それが本来なら<当たり前>ではあるものの、正直、血の繋がった父親としてはあまりそんなことになってほしくない。その俺の願いが聞き届けられたわけじゃないにしても、考え得る限りで最も好ましい形でやってこれたんだ。これはかい自身の力だと思う。

せんを喪ってつらいのは事実でも、それを受け止められるのも彼だと俺は思うんだ。その前提の上で、

かいを気遣ってくれてありがとう」

ビアンカへの感謝の気持ちを言葉にする。

これが俺達の<在り方>だ。ちゃんと感謝をしてそれをただ気持ちだけでとどめておくんじゃなくて言葉にして伝える。<伝えようとしないから伝わらない想い>は、想ってないのと同じだ。子供達にもそれを分かってもらうためにはっきりと振る舞いとして示す。それをせずに都合よく伝わってくれるなんて期待する方がどうかしてる。

そこも地球人の<悪い癖>だ。<ロマン>だのなんだのという耳に心地好い言葉で脚色して現実を見ようとしない、な。

しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺

マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。 その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。 彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。 そして....彼の身体は大丈夫なのか!?

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

国外追放だ!と言われたので従ってみた

れぷ
ファンタジー
 良いの?君達死ぬよ?

クラス転移したからクラスの奴に復讐します

wrath
ファンタジー
俺こと灞熾蘑 煌羈はクラスでいじめられていた。 ある日、突然クラスが光輝き俺のいる3年1組は異世界へと召喚されることになった。 だが、俺はそこへ転移する前に神様にお呼ばれし……。 クラスの奴らよりも強くなった俺はクラスの奴らに復讐します。 まだまだ未熟者なので誤字脱字が多いと思いますが長〜い目で見守ってください。 閑話の時系列がおかしいんじゃない?やこの漢字間違ってるよね?など、ところどころにおかしい点がありましたら気軽にコメントで教えてください。 追伸、 雫ストーリーを別で作りました。雫が亡くなる瞬間の心情や死んだ後の天国でのお話を書いてます。 気になった方は是非読んでみてください。

処理中です...